南海電車は、2018年1月25日付けのニュースリリースで、リニューアルを予定している9000系1編成の内装を利用者とともに考える取組み「NANKAI マイトレイン」の実施を発表しました。「NANKAI マイトレイン」は車内の快適性を高めるとともに、ブランドイメージの向上を図る目的で実施されます。同社のさまざまな部署から募ったメンバーが、和歌山大学空間デザイン研究室の講師、川角典弘氏監修の下で作成した４つの内装デザイン案を公開し、どの案が良いか利用者からヒアリングを行う他、座席シートの座り心地や、吊り革の形状・ 高さなどについてもアンケートを実施。投票結果だけでなく、アンケートの記述内容やイベント時のお客さまの反応などを参考に、社内で検討のうえ更新内容を決定するという取り組みです。
【過去記事】
→南海が9000系のリニューアルを計画中。ＮＡＮＫＡＩ マイトレインは利用者と車両づくりを一緒に考えるプロジェクト
今回は、2/1～2/3の間、なんばCITY「ガレリア広場」で行われた体験イベントに行ってきました。現地ではパネル展示された内装デザイン4案、シートの実物大モックアップ３種類による座り心地比較、実物のつり革の展示による「高さ、形状、色」に比較など、実際に見て触れて利用者の感想を聞き出す内容となっていました。
インテリアデザイン４案はパネル展示なので、イベントの目玉はシートの掛け心地体験でした。A、B、C、３タイプのシートが設置され、実際の掛け心地を座り比べ出来ました。まずはA案。座った瞬間に少しソフト感を持たせつつしっかりとした座り心地を提供出来るシートです。座面クッションはポリエステル綿とポリエステル繊維の２層構造です。
B案は、安定感のあるシート。座ふとんをバケットにして着席位置を解りやすく。走行時にもホールド性が高い安定感のあるシートです。背もたれ、座面の詰め物は、ポリエステル綿を使用。
C案はしっかりシート。しっかりとした座り心地を重視し柔らかさを少し控えめにしつつ長時間利用でも疲れづらいシートとなっています。背もたれ、座面の詰め物はウレタンを使用。
３案を比較した結果、個人的な順位はC,B,Aの順番でした。現地の意見を聞いていると、B,Cに人気が集まっていました。
こちらはつり革のカラーリング比較です。これはインテリアデザインとの兼ね合いがあるので、一概にどれが良いとは言いにくい感じでした。
つり革の高さ比較です。こちらは現状の高さが良いと思いました。
「NANKAI マイトレイン」プロジェクトの、アンケートイベントは、２月１日（木）から３日（土）の３日間開催されました。また内装デザインについては、２月４日（日）から１５日（木）まで「愛が、 多すぎる。」ＷＥＢサイトで人気投票が行われています。
今回のイベントでアンケートに答えると、南海電車の特急が描かれた鉛筆がもらえました。
※現地に掲示されていたパネルを撮影
なんだか、保守的な印象が強い南海電車ですが、今回のイベントや内装デザインの人気投票企画など、今までにない取り組みが目を引きます。京阪に続き、南海も自社のブランド力向上対して本格的な取り組みを始めるのかもしれませんね。
南海、高野線に新車両投入 訪日客を取り込み
2018/5/18 12:00日本経済新聞
南海電気鉄道は2019年秋をめどに南海高野線に新車両を投入する。投資額は100億円を超える見通し。あわせて増発も検討する。世界遺産の高野山（和歌山県）に高野線から連絡するケーブルカーも刷新。高野山へのアクセスを容易にし、訪日観光客を増やす狙いだ
高野線の車両新造は05年度以来。23年度までに現在の6000系車両の全72両を入れ替える。新車両は従来よりも省エネ型。さらに対応が遅れていた訪日客向けの多言語放送も可能になる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30672930Y8A510C1AM1000/
https://twitter.com/NIKKEI_CNBC/status/997353720672210945/video/1
9000系リニューアル マイトレインデザイン決定！
http://ai-nankai.com/mytrain2/
あぁ、近くまで通りががったのに残念です。 座席は知っている会社が長年作られているのに。
出荷される時トラックのウィングが開いて座席が並んでいる光景は中々面白いですよ。