大阪メトロ400系がついにデビュー!
大阪メトロ400系は大阪・関西万博に向けて開発された新型車両で、万博開催に伴う中央線の輸送力増強、老朽化に伴う20系の置き換えなどを目的に6両編成×23本=138両が新製導入される予定です。宇宙船を思わせる近未来的なデザインが特徴で、フロントマスクは全面ガラス張り、LEDの前照灯・尾灯を四隅に配置するなど、従来の常識を打ち破る斬新なデザインとなっています。

その斬新なデザインが大きな話題を呼んだ大阪メトロ400系ですが、2023年6月25日(日)につい営業運転を開始。喜び勇んで一番列車を撮影してきました!

おおおお!メチャクチャカッコいい。
G-SHOCKやバトルドーム、内視鏡などと言われていますが、実車は鳥肌が立つほどカッコイです!

サイドビューを見て行きます。まずは乗降ドアーの様子です。ラインカラーを配したドアは、普及が進む『ホームドア(可動式ホーム柵)』の普及に対応したカラーリングです。駅施設の変化に伴い鉄道車両のデザインも変化しつつあります。

側面窓の様子です。シートの背ずりが高くなり窓ガラスに被るので、かなり小さく割り切った設計となっています。

側面行き先表示機はフルカラーLEDで、駅ナンバーもカラー表示になりました。
モダンでクリーンなインテリア

続いて車内の様子を見て行きましょう!こちらも従来の大阪メトロの車両とは、かなり異なる印象です。

御堂筋線の30000系のデザインが元になっていますが、シートのカラーリングや縦方向に伸びて持たれやすくなった背ずり、黒く塗られた天井など多くの新機軸が盛り込まれています。

袖仕切りの様子です。大型化されていますがガラス張りで圧迫感を軽減しています。

反対側から見た様子です。

シートを真正面から見た様子です。背ずりが高くなっている事が良く解ります。

シートのモケットをアップで見た様子です。御堂筋線30000系(2次車)に似た座り心地で、かなり居心地が良かったです。

シートの背ずりが高くなり、窓ガラスと干渉するので、側面窓が小型化されています。

地下鉄車両ですが、ロールスクリーンも省略せずに装備しています。

車両妻面の様子です。車椅子・ベビーカースペースは床面の案内サインで解りやすく案内されています。

優先座席付近の様子です。シート・モケット色は青色、つり革は黄色となっています。

優先席を正面から見た様子です。3人掛けですが、立ち上がりやすい様に、シート間にスタンションポールがあります。

天井付近の様子です。黒色が配されており、これまでにない都会的な雰囲気を醸し出しています。また中吊り広告が廃止されたので非常にスッキリとしていました。車内照明は間接照明ではなく、天井と一体化したLEDの直接照明となっています。

つり革をアップ手で見るとこんな感じです。様々な高さの「つり革」がありますが、一番低いつり革は低すぎて頭に当たりました。
クロスシート車の様子

大阪メトロ400系の注目ポイントの1つ「クロスシート車」を見て行きましょう!クロスシート車両は、1編成につき1両がクロスシート車両となっており、目的地に向かって移動するワクワク感や、パーソナルスペースの確保による安心感を提供しています。

1人掛けシートが進行方向に向かって並ぶ不思議な光景です。ドア間に固定シートを3席配置しており、ロングシートに比べて着席定員は減少しました。立席スペースは拡大しているので、詰め込みは効きそうです。座れば天国、建てば地獄・・という声が聞こえてきそうです。

固定シートをアップで見た様子です。

身長180cmの僕が座るとこんな感じです。広くはありませんが充分なシートピッチが確保されています。

さらに驚いたのが、クロスシート車には「荷物棚」が無い事です!立ち上がった時に頭がぶつかる為に設置出来なかったのかもしれませんね。
大画面LCDと防犯カメラ

乗降ドアー付近を見て行きます。乗降ドアーは、扉の開閉時の挟み込み、引き込まれ対策として、扉の開閉力を一時的に弱めて容易に抜け出せる機構を採用しています。

また、全ての乗降口上部に、Osaka Metro の車両として最大となる21.5インチのワイド液晶ディスプレイを採用してます。

床面の様子です。ドア付近の警戒色に加えて緑のシートが貼られています。

LEDをアップで見た様子です。画面が大きくてメチャクチャ見やすいです。

表示内容は4カ国語対応。2画面構成により乗換案内や駅設備案内等を表示しています。

大画面なので細かい表示でも視認性が高いです。

一部の液晶モニタの右側には防犯カメラが設置されています。防犯カメラは非常時に乗務員室で確認が可能なシステムとなっています。

先頭車両には、モバイル用電源(USB)付カウンターが設置されており、短時間乗車ですがスマホなどを充電する事ができます。一番列車に乗りましたが既に充電している方が・・(笑)

大阪メトロ400系は、日立製作所が製造しました。
まとめ

ついにデビューした大阪メトロ400系。宇宙船を思わせる斬新な先頭車両のデザインはメチャクチャかっこ良くて鳥肌が立ちました。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げる大阪・関西万博へのメインアクセスに相応しい近未来的な鉄道車両だと思います。
また、400系が投入される中央線には、大阪IRや大阪公立大学の森之宮キャンパスなどが計画されており、中央線の役割はさらに大きくなって行く見込みです。新しい400系は、そんな躍進する中央線を象徴する車両として、万博に向けて大きな注目を集めそうです。

鉄道車両は10年に一度ぐらいのサイクルでこれまでの常識を打破する様なエポックメイキングな車両が登場し、その後に登場する車両が追従してデザインの水準が引き上げられて行きます。大阪メトロ400系は、デザイン的なブレイクスルーとなるエポックメイキングな車両になるのかもしれませんね。
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