
近鉄21000系電車(アーバンライナー)は、近畿日本鉄道の特急形電車で同社の花型特急車として活躍が続いています。アーバンライナーは、名阪ノンストップ特急のシェア拡大のために、従来の鉄道車両の常識には捉われない革新的なデザインと、乗客本位の居住空間を備え、近鉄のみならず鉄道業界に革命的なインパクトを与えたエポックメイキングな車両として有名です。デザイン顧問を招聘しプロジェクトチームを編成、マーケティングリサーチを実施し、旅客ニーズを把握lし車両のデザイン、サービスを総合的に決定するという、当時の鉄道業界では見られなかったアプローチ手法が注目を集めました。1988年(昭和63年)グッドデザイン賞、日経優秀製品・サービス賞、1989年に第32回鉄道友の会ブルーリボン賞の3賞を受賞。
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それではアーバンライナーPlusの客室を見てゆきましょう。まずはレギュラーカーの様子です。新開発シートを採用し、座席間距離や座席幅を拡大しゆったりとした空間が確保されています。内装材はストライプ柄を基調として、やわらかい自然な色調で室内デザインをまとめ「カジュアル空間」を表現しています。

新開発された「ゆりかご型シート」の様子です。背ずりを倒すと座面後方が連動して沈み込む、凹形状のクッションともあいまって、より体が包み込まれるような感覚を得ることが出来ます。

シートを横から見た様子です。アームレストには小ぶりなテーブルが格納されています。

照明は、間接照明により客室全体をやわらかい光の空間し、荷棚下にも照明を配して座席付近を落ち着いた明るさとなっています。

車両の妻面には、客案内表示やサービス案内表示ができる22インチの大型ディスプレイが設置されています。ときおり運転室にある車載カメラの映像がリアルタイムで映しだされ、見ていて飽きません。


JRのグリーン車に匹敵する豪華なシートです。床はタイルカーペット貼りになっておりレギュラーカーとは異なる高級感があります。

デラックスシートは500円(大阪〜名古屋間)の追加料金で乗車可能です。特にA席は独立した一人がけの配置なので周りを基にせずノビノビとする事が出来ます。

シートにはLEDの読書灯が埋め込まれて、手元を照らしてくれます。

さらにこのシートは電動でリクライニングするパワーシートとなっています。先ほどの読書灯と合わせて手元のスイッチでコントロールする事が出来ます。

アーバンライナーplusのデラックスシートはJR西日本のサンダーバードのグリーン車よりも完全にワンランク上の装備で非常に快適です。この車両に追加500円(大阪〜名古屋間)で乗車出来るのは本当に凄いです。

高架化されたばかりの東花園駅に進入するアーバンライナーplus。たっぷりとお金と時間をかけてデザインされたその外観は今でも全く古臭さを感じさせません。

奈良県内の小駅を轟音とともに通過するアーバンライナーplus。限界性能に対して常に余裕のある走りをする為、乗車していても実際の速度よりもかなり遅く感じます。随分とのんびり走るんだなぁ・・・と思ってスマホのGPS測定で速度を測ってみると、実は110km/h出ていたりして、そのギャップに何度も驚かされました。


この車両を完全に置き換える次世代特急車が登場する日はいずれやってくるはずですが、その次世代特急車がアーバンライナーを超えるのは相当難しいかもしれません。でも近鉄なら現在の常識を打ち破る「あっ!」っと驚くような車両を投入してれると思っています。

