南座は京都市東山区にある劇場で正式名称は「京都四條南座」です。歌舞伎は、出雲阿国が1603年(慶長8年)の春、京・四条河原で阿国かぶきを創始したことが、その起源とされていますが、歌舞伎発祥の地で悠久400年近くに亘る今日まで歌舞伎を上演しているという意味で、日本最古の歴史と伝統を持つ劇場と言われいます。近代建築に桃山風の意匠を取り込んだ、現在の南座は、鉄筋骨鉄筋コンクリート造、地上4階、地下1階で1929年(昭和4年)11月に竣工しました。建物は国の登録有形文化財となっています。
南座 耐震補強計画とは?
南座は2015年から行われた耐震診断の結果、改正耐震改修促進法の耐震基準を満たしていないことが判明し、2016年1月19日から公演は行われず休館となっています。そのため、現在の南座を保存活用し次代へ継承発展するために、耐震補強と設備改修を基本とした大規模改修工事計画が進められる事になりました。
耐震補強計画はいつ完成するの?
2018年2月初旬の状況ですが、まだ具体的な工期は発表されていません。松竹のプレスリリースによると、耐震化工事と劇場設備の更新工事を合わせて検討中との事です。現地では建物の半分ぐらいが防護ネットに覆われ、大型のクレーンも稼働しており本格的な工事が行われている様に見えますが、完成がいつになるのか?は未だ不明です。
この間、耐震性能の基準値を満たし安全性向上を図るための工事の検討を重ねまして、現在は 耐震補強工事の詳細な設計作業を進めている段階です。また建物内では、すでに補強工事の本格 着工に必要となる準備工事(内装設備等の解体撤去工事等)に先行着手し、併せて補強工法に関 する具体的検証作業等も進めております。 今後につきましては、耐震設計作業が完了次第、第三者による耐震補強計画の認定を経た後、 今夏を目途に本格的な耐震補強工事に着手する予定です。また今回の改修計画は耐震補強工事に 加えて、劇場設備の更新工事も併せて検討致しておりますが、その設計作業には今暫く時間を要 します。そのため改修工事計画の全体概要は、あらためて発表させていただきます。
松竹株式会社:京都四條 南座 耐震補強計画の進捗に関するお知らせ(PDF)2017年2月
四条大橋から見た、南座の様子です。外から見た感じでは、本格的な耐震補強工事が行われている様に見えます。
アップで見た様子です。唐破風の曲線が美しい。
四条のランドマークである南座。その復活がいつになるのか?は非常に関心が高く、多くの人々の注目を集めています。
松竹から正式にプレスが出てますね。90年代の耐震補強は施工のみ大林組でしたが今回は設計施工も担当のようです。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26642190X00C18A2AC8000/
“京都南座、11月に上演再開 耐震改修でリニューアル”