奈良 蔦屋書店は、4月1日に開業した「奈良県コンベンションセンター」の観光振興施設として2020年4月4日にグランドオープンしました。奈良県コンベンションセンターは、県営プール跡地及び奈良警察跡地において、奈良での滞在型観光・人々の交流を促進する新たな拠点を創出するため、国内初進出となる国際級ホテル「JWマリオットホテル」の誘致・NHK奈良放送会館の移転と併せて、コンベンション施設をはじめとする交流拠点の整備を行う大規模な再開発事業です。
2000名収容のコンベンションホールや約500名収容の天平ホール、大小会議室や屋外多目的広場を備えるほか、JWマリオットホテルの誘致、NHK奈良放送会館の移転、そ新たなコンセプトの奈良 蔦屋書店の出店などを軸として観光振興を図る計画です。
※係員の方に来館者のプライバシー保護処理を条件に撮影許可を頂きました。奈良県コンベンションセンターの配置図です。奈良蔦屋書店が入る観光振興施設は上のMAPの左上に位置しています。
蔦屋書店は書店とカフェが一体になった「ブックカフェ」
特集2回目は店内編です。店内にはベンチやテーブル、チェアが多く置かれ、スターバックスの店舗が入居。購入前の本でも自由に手に取って近くのベンチに腰を下ろし、コーヒーとともに読書が楽しむことができます。この様な「BOOK&CAFE」の形態として「奈良 蔦屋書店」は地域最大級の座席数との事です。
奈良 蔦屋書店のコンセプトには「文化に囲まれ、 好奇心の扉を開く場」。県の観光や地元の名産品といった地域にちなんだ書籍と雑貨を提案。奈良県の歴史や文化とともに「学ぶ」だけではなく、 新たな発見や驚きを生み出す書店を目指しています。
文具や雑貨なども積極的に取り扱う
蔦屋書店は、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が手がける新業態です。同社の新業態は「書店」と名乗りながらも、本を売るためだけの施設ではなく、そこで過ごす「時間」を楽しめるような空間を目指しています。文具や雑貨なども積極的に取り扱い、スターバックスコーヒーなどとも提携し、落ち着いたインテリアの店内に飲食スペースを取っています。書棚に並ぶ本は店内カフェで読み放題で、各種のカルチャーがシームレスにつながる体験を楽しむことができます。
店内各所にあるアート作品
現代美術家、名和晃平氏の「Trans Sacred Deer(g/p_cloud)」。
美術館の様な美しい展示に息をのみました。
2階に続く階段の様子です。
年輪を見せるカットの仕方がお洒落すぎる。
2階は学習参考書/語学/コミック/ライトノベルコーナーです。また、アート作品が展示され、「天平ギャラリー」ではBIG BOOK、仏像などをとおして奈良の歴史をアートの域まで高めた先人の叡智にも触れることができます。コーナーの壁面では、奈良で研鑽を積んだ日本を代表する書家・紫舟氏による書と絵が展示されています。
カウンターとテーブルからなる広々としたレストランスペース。外部の事業者による雑貨や食品、化粧品などの展示販売ブースも設けられています。レストランとブースの内容は定期的に入れ替わるとの事です。
店内に和風庭園!?驚きの店内演出
再び1階に戻ってきました。ゆとりある空間にベンチやデスクが設置されています。
プラントハンター西畠清順氏による「植栽」。和の庭園を思わせる植栽に度肝を抜かれました!
庭園を取り囲んでいるベンチは県産の「吉野杉」を使用しています。
店内にあるスターバックスコーヒー。寺院を思わせるデザインが随所に見られます。
天平広場側のソファー席の様子です。
書店のレジカウンターの様子です。一般的な店舗のソレとはかけ離れたデザイン・レイウトですね。
ズラリとならんだセルフレジ。
「中川政七商店」が蔦屋書店と初めてコラボレーションし、店内の2ヶ所に生活雑貨と蔦屋書店による選書をミックスした売り場を展開しています。コーヒーと合う焼き菓子も用意するほか、刺繍サービスを行っています。
街の拠点となる観光振興施設として
奈良蔦屋書店は、奈良県最大の会議場・観光交流拠点「奈良県コンベンションセンター」における観光振興施設としての役割を担っており、地元の名産品や工芸品の提案をし、国内外から訪れる観光客の憩いの場となる空間であるとともに、レンタサイクルの貸し出しや、コインロッカーの設置等、観光客の方が街を楽しむ拠点となることを目指しています。奈良 蔦屋書店を拠点に、日本の歴史を感じる旅へ出掛けてみては如何でしょうか。