JR西日本227系電車は、万葉まほろば線(桜井線)と和歌山線に導入された新型車両です。老朽化が進んでいた国鉄型の105系・117系を置き換える為に56両(2両編成28本)が投入され、2019年9月30日に予定数の導入が完了し、旧型車両の置き換えが行われました。
特集2回目の今回は「車内編」です。227系1000番台の車内はオールロングシートで、インテリアデザインは環状線に投入された323系や、207系リニューアル車と同じテイストでまとめられています。
シートの様子です。ドア間3+4+3の着席レイアウトで、シートの中間間仕切りとスタンションポールが設置されています。
シートのアップです。モケットは323系と同じですね。
仕切り袖の様子です。ここは「ハの字型」で肘掛けスペースがある323系と異なっており、真っ平らな普通の仕切り袖となっています。これには理由があります。
それはドア横に323系には無い様々なアイテムが設置されている為です。
こちらは車載型カードリーダです。これを設置する為に仕切り袖は真っ直ぐに設置されています。
乗降ドア付近の様子です。車内情報案内装置は3色LED。千鳥配置ではなく全てのドア上に設置されています。
ドア上に設置された警告ランプの様子です。
乗降ドア前の様子です。控えめな警戒色と滑り止め防止の床面は321系に似たデザインです。
再び車内を見通した様子です。こちらのドア横には「避難はしご」と「消火器」が設置されています。
227系1000番台は、紀勢本線(きのくに線)でも一部運用されるので、津波対策の一環で車内に避難用はしごが設置されました。
ドア横にある消火器の様子です。
天井付近の様子です。
車内照明は直管型LED。
天井に設置されている「客室状況確認カメラ」です。カメラは1両あたり2カ所(乗務員室側・連結部側)設置され、録画機能はなありませんが、運転士が自車・他車ともに運転台から車内を確認できる様になっています。
2両編成の連結部付近には車イス対応の大型トイレが設置されています。
トイレ付近の様子です。このあたりも225系1000番台のそれとほとんど同じです。
トイレ内部の様子です。
車両妻面の様子です。アシストレバー付き貫通扉が採用されました。
最後は料金表示用の液晶モニタの様子です。
227系1000番台、直流近郊形電車の主要諸元
- 基本編成 : 2両編成
- 最高速度 : 110km/h
- 旅客定員 : (Mc)137人、(M’c)130人
- おもな使用線区 : 和歌山線、桜井線(紀勢本線の一部も含む)
- 車体構体 : SUS(ステンレス構体)
- ドア枚数 : 片側3ドア(両開き)
- 座席構成 : ロングシート(ドア間10席、車端部4席。両端部に大型袖仕切り、中間部に小型袖仕切りを設置)
- 客室 : 室内灯(LED)、案内表示器(LED式、2カ国語表示・号車表示付き、各側出入口上部に計6個配置)
- 旅客用乗降口 : ドアチャイム設置
- 台車装置 : 軽量ボルスタレス台車
- 車両制御装置 : 主回路(0.5M方式、フルSiC素子を採用)、補助電源並列運転
- ブレーキ : 電気指令式空気ブレーキ(台車制御)
- 保安設備 : ATS-SW・ATS-P(無線式ATC準備)、EB-N機能、TE装置
- 運転台機器 : 計器盤の液晶画面化による集約、運転台計器画面の二重系化
- デジタル伝送装置 : 省配線化、機器の機能化
- 第2パンタグラフ : 一部車両のみ(霜害対策)
- 衝突時の安全対策 : 前面衝撃吸収構造、側面対策衝突、大型袖仕切り など
- 安全装置等 : 運転状況記録装置、映像音声記録装置、車両異常挙動検知システム、ドア誤扱い防止システム、戸挟み安全対策、客室状況確認カメラ、先頭車間転落防止ホロ、機器取扱禁止支援装置 など
- 主要サービス設備 : 車内収受対応ワンマン機器(車載型IC改札機対応)、車いす・ベビーカースペース、自動案内放送(日英2カ国語対応)、アシストレバー付き貫通扉、情報表示装置 など