JR西日本は、「JR西日本グループ中期経営計画2022」に掲げるグループ共通戦略「線区価値の向上」に向け、JR神戸線・JR京都線・琵琶湖線の一部新快速に有料座席サービス「Aシート」を導入すると発表しました。近畿エリアの基軸列車である新快速に「快適性」を加え、多様なお客様のニーズにお応えすることで、「住みたい、行きたい」沿線づくりを目指すとしています。
【出典元】→JR西日本>新快速に有料座席サービス「Aシート」を導入します
※すじこ筋線さん、アリー my dearさんから情報を頂きました、ありがとうございました!
有料座席の概要ですが、12両編成の新快速の1両(9号車)に快適性を高めた有料座席を設けます。改造される車両は223系1000代2編成(2両)。阪神大震災後の車両不足を補う為に急遽新造された車両で、新快速の223系系列では最古参の車両です。運転線区は、JR神戸線・JR京都線・琵琶湖線。着席料金は500円で座席指定がない「ライナー券方式」。Aシート券は着席後に乗務員から購入する方式となります。2019年春のサービスインを予定してますが、運転本数は上下4本/日と少なく車両の改造、内容も試行的な要素が多い為、本格導入に向けた試験導入と言えそうです。
<Aシートの概要>
・ リクライニング機能、テーブルつき座席の設置
・ 内装の工夫による、落ち着きのある空間の提供
・ 全席にコンセントを設置(当社在来線普通車初)
・ 無料Wi-Fiサービスを提供
・ 荷物スペースを設置
・着席定員 46名
Aシート車とそっくり?521系の青帯
Aシートの外観イメ−パースをみると、北陸線用の521系の青帯とそっくりです。
Aシート車のインテリア
続いて、Aシートの車内のイメージパースです。シートはサンダーバード用の683系4000番代以降に標準化された、在来線特急向けシートにコンセントを追加した感じです。種車は3ドアですが、真ん中のドアが埋められています。デコラは木目調パネルが取り付けられるようですね。車両端には簡易な間仕切りが設置されています。
683系4000番代のシートです。このシートは、その後に登場したJR西日本の在来線特急に水平展開され、標準化されています。Aシートの完成イメージと、形状、モケットのガラまで「そっくり」ですね。ただし肘掛けに電源コンセントが設置されるのでコーヒーテーブルはなくなりそうです。
昇降ドアー付近の様子です。パーティーションは簡素で天井が空いているのが気になります。またドア付近にはつり革も描かれています。
他社の有料座席の例
JR北海道の快速エアポートに連結されたuシート。普通運賃に全区間一律520円の座席指定券を追加購入するだけで利用する事が出来ます。駅にある自動券売機でシートリクエストが簡単に出来ます。
【過去記事】
→快速エアポートと関空アクセス
確実に比較されるであろう、京阪特急のプレミアムカーの様子です。1+2のゆとりのレイアウト、グリーン車並みのゴージャスなインテリアを400〜500円で提供しています。おおむね1時間4本が確保されている所もポイントの1つです。
有料座席車の代表各と言えば「近鉄」です。縦横無尽に張り巡らされた特急ネットワークは何十年も前から「通勤ライナー」的な使われ方をしてきました。
名鉄2000系、ミュースカイの車内です。非常に洗練された車内だと思います。
Aシートの種車となる223系1000番代
少し前に、JR西日本が「新快速」運転区間を念頭に有料座席車導入を検討し「2022年度までの実現を目指す」との報道がありましたが、まさか2019年春から試験的に導入が始まるとは全くの予想外で驚きました。今回発表された「Aシート」は2022年度までに実施されるであろう「本格導入」のパイロットケース的な印象が強いです。運行開始後は、車両の位置、提供サービスの内容、運行オペレーションなどユーザーからの反応を見て、発券オペレーション、車内設備などがブラッシュアップされた「本当のAシート」が導入される事になると思います。
今日夕方のNHKニュースでもお披露目されてました。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190227/0012999.html
『 JR新快速の有料座席 報道公開 』キャスターの人もなかなかの鉄道ファンのようです( ^ω^ )
新快速の走行区間の長さを考えると有料優等座席が有っても利用者は一定程度確保できそうですので永続的な施策になればよいかと。関西の私鉄有料座席特急は質が高いので将来的にはさらなる座席のグレードアップが在りそうです。
特急サンダーバードを減便するかしないかに関係なく、北陸新幹線延伸に伴う新快速の利便性向上は必然かと思います。
というよりも私は、特急サンダーバードを廃止し、その代わりに特急はるかを敦賀まで走らせれば良いのではないかという考えです。
あまりにも突然で良い意味でびっくりですね。
4両編成側を改造ということなので、敦賀方面でも見れそうですね。
……もしかすると、運用成果が良ければ北陸新幹線敦賀延伸後、これを2両程度連結した新快速へある程度乗客を誘導、サンダーバードを減便する魂胆があったりして。
この『Aシート』車両、たしかに側面は521系に似た感じですよね。あと見ようによっては、北海道で相次ぐ廃車により少数派となった特急型「785系」にもちょっと似てるかなと思いました(╹◡╹)
中間扉が塞がれて2ドア車に、しかも223系で一番古い形式の1000番台を改造。やはり本格導入前の試験運用に供されるのでしょうね。好評ならば既存車のさらなる改造、もしくは専用の新型車両を建造して導入というのも考えられます。
デビューしたら、一回は乗りたいですね( ◠‿◠ )