大阪・茨木箕面丘陵線、佐保橋梁前後3.0kmを詳細設計へ 彩都西駅側から東部「彩都はなだ」を結ぶ骨格道路が完成形へ


出典:大阪府

大阪府は2026年9月4日、主要地方道茨木摂津線(茨木箕面丘陵線)などを対象とする道路詳細設計業務を公告しました。対象は、建設中の「(仮称)佐保橋梁」を挟む延長3.0km。道路詳細設計に加え、4カ所の交差点詳細設計を行います。

茨木箕面丘陵線は、都市計画上、茨木市彩都あさぎ一丁目から彩都はなだ二丁目までを結ぶ延長約4.14km、4車線の幹線道路です。

分かりやすく言えば、大阪モノレール彩都西駅側から、彩都中部、佐保橋梁、現在大規模造成が進む彩都東部C区域を経て、ユニクロ西日本EC倉庫などが立地する「彩都はなだ」までを東西に結ぶ道路です。

今回の詳細設計は、その中でも佐保橋梁を中心とする主要な未整備区間を具体化するものです。

彩都西駅側から「彩都はなだ」までを東西に結ぶ

 


  • 出典:彩都(国際文化公園都市)建設推進協議会
茨木箕面丘陵線の位置関係は、次のようになります。
西から東へ 現在の状況
彩都あさぎ・彩都西駅周辺 開発済み
彩都中部地区 開発済み
佐保橋梁 建設中
彩都東部C区域 大規模造成中
府道茨木亀岡線 既存幹線道路
彩都はなだ 開発済み
ユニクロ西日本EC倉庫など 産業・物流施設が立地
現在、彩都西駅側と「彩都はなだ」の間では、彩都東部C区域の大規模造成が進んでいます。

茨木箕面丘陵線はその造成地を東西に横断し、西側では佐保橋梁を介して彩都中部地区へ接続。東側では、すでに産業・物流施設の立地が進む「彩都はなだ」へ至ります。

したがって、この道路は単なる造成地へのアクセス路ではなく、既存の彩都と新たな東部開発エリアを一体化する骨格道路と位置付けられます。

佐保橋梁前後3.0kmを一体的に詳細設計

今回公告された業務の概要は次の通りです。
項目 内容
業務延長 3.0km
茨木亀岡線~佐保橋梁 1.7km
佐保橋梁~岩阪2号橋 1.3km
交差点詳細設計 4カ所
履行期限 2027年9月29日
東側の府道茨木亀岡線から佐保橋梁まで1.7km、西側の佐保橋梁から岩阪2号橋まで1.3kmを合わせ、3.0kmを一体的に設計します。

現地ではこれまで、造成、橋梁、道路改良が並行して進められてきました。今回、その前後を含む道路・交差点の詳細設計業務が公告されたことで、個別に進んできた事業を一本の東西軸として仕上げるための設計が具体化します。

大規模造成が進む東部C区域を道路が貫く



彩都東部は、当初の住宅中心のニュータウン構想から、物流・生産・研究開発など産業・業務系を主体とする土地利用へ方向転換しています。

その中で現在造成が進んでいるのが東部C区域です。C区域には茨木箕面丘陵線が通るため、産業用地の造成と骨格道路の整備を一体的に進める形で事業化されています。


出典:彩都(国際文化公園都市)建設推進協議会

東側の「彩都はなだ」ではすでに開発が完了し、ユニクロ西日本EC倉庫など大型施設が立地しています。西側には彩都西駅を中心とする既存市街地が形成されており、C区域の開発と道路整備は、その間を埋める役割を担います。東部C区域は2027年春ごろの造成完了が予定されています。

中部と東部を結ぶ佐保橋梁


出典:大阪府

その途中で中部地区と東部地区を結ぶのが、建設中の(仮称)佐保橋梁です。
項目 概要
橋長 404m
幅員 25.68m
車道 4車線
自転車道・歩道 両側に整備
総事業費 約146.3億円
上部工工期 2029年5月31日まで
佐保橋梁は、彩都中部と造成中の東部地区を直接つなぐ主要構造物です。断層変位への対応や資材・労務費の上昇などから、総事業費は従来の約77億円から約146.3億円へ増加しました。大阪府は費用便益比(B/C)4.62として事業継続を決定しています。

茨木市は2026年5月時点で、茨木箕面丘陵線の4車線化工事について2029年春の工事完了予定と説明しています。

東部側では新名神へのアクセスも改善

茨木箕面丘陵線そのものの終点は彩都はなだ二丁目であり、新名神高速道路・茨木千提寺ICまで直接延びる道路ではありません。一方、東部側では周辺道路網を介して新名神方面へ接続しており、大阪府は佐保橋梁の整備効果として茨木千提寺ICへのアクセス性向上を挙げています。

また、周辺の土地区画整理事業と一体的に整備することで、国道171号~府道茨木亀岡線間のミッシングリンクを解消する狙いもあります。産業・物流施設の集積が進む彩都東部にとって、こうした広域道路網への接続強化は、企業立地を支える重要な都市基盤となります。

まとめ



茨木箕面丘陵線は、彩都西駅側の「彩都あさぎ」から、彩都中部、佐保橋梁、造成中の東部C区域を経て、ユニクロ西日本EC倉庫などが立地する「彩都はなだ」までを東西に結ぶ約4.14kmの骨格道路です。現在、その中間では大規模な造成と佐保橋梁の建設が進んでいます。

今回、佐保橋梁前後3.0kmの詳細設計業務が公告されたことで、彩都西側の既存市街地と、新たな産業拠点として形成が進む東部地区を一本の道路で結ぶ完成形が、さらに具体化しました。東部C区域は2027年春ごろ、茨木箕面丘陵線の4車線化工事は2029年春の完了が予定されています。

彩都の開発が東へ広がる中、道路ネットワークもまた、西部・中部・東部を一体化する段階へ進みつつあります。




出典

  • 大阪府「茨木箕面丘陵線 都市計画関係資料」
  • 大阪府「主要地方道 茨木摂津線(茨木箕面丘陵線)外 道路詳細設計等委託」
  • 大阪府「主要地方道 茨木摂津線(仮称:佐保橋梁)道路改良事業 再評価調書」
  • 茨木市「彩都東部地区に関する資料」
  • 茨木市議会 2026年5月資料
  • 彩都(国際文化公園都市)建設推進協議会「東部地区」

Visited 15,382 times, 15,382 visit(s) today