淡路ワールドパークONOKORO、2026年11月30日閉園予定 兵庫県が約11.7haの将来利用を市場調査、再生の焦点は設備更新を支える民間投資


出展:https://grand-mercure-awajiisland-resortandspa.jp/

兵庫県企業庁は2026年9月8日、「淡路ワールドパークONOKORO」の閉園後の利活用に向け、サウンディング型市場調査を開始しました。資産取得を含む利活用を希望する法人から、既存施設の利用意向、事業内容、事業の仕組みについて意見を募ります。

現在は、閉園に向けた手続きと、次の使い道を探る調査が並行する段階です。 資産売却の実施、後継企業、新たな用途、開業時期はいずれも決まっていません。

閉園の背景と施設概要

閉園の背景には、施設の老朽化と改修資金の確保難があります。サンテレビによると、建物やアトラクションは修繕を重ねてきましたが、営業継続に必要な多額の改修費用を調達することが難しくなり、県・市との協議を経て閉園を決めたとしています。
施設・調査対象の概要 内容
所在地 兵庫県淡路市塩田新島8番1、8番3~5
土地面積 117,075.29㎡(約11.7ha)、計4筆
調査対象 県企業庁が保有する土地・建物・附属施設などの関連資産
主な建物 管理棟・レストラン、ONOKORO館、エントランス棟など。主な建物の延床面積合計は5,479.44㎡
主な施設 大観覧車、ファンタジートレイン、ワールドクルーズ、ミニチュアワールドなど
駐車場 約520台
沿革 1985年「くにうみの祭典」の会場を起点とし、再整備を経て1998年に現在の名称で開園

閉園と市場調査のスケジュール


手続き 日程・進捗
条例廃止案の審議 2026年9月7日に市議会の産業厚生常任委員会で可決。9月29日に本会議採決予定
調査参加申込・資料配付期限 2026年10月9日17時
質問票への回答期限 2026年10月23日17時
個別対話 回答受領後、必要に応じて実施
閉園 2026年11月30日予定
調査結果概要の公表 2027年1~2月予定
県は調査結果を利活用方策の検討に用います。参加企業名は非公表で、調査参加によって将来の事業者公募で優遇されることはありません。

すでに「公有・民営」、課題は設備更新を支える投資


出展:https://www.awajishima-kanko.jp/

同園は2012年度から県が淡路市に貸し付け、市の公の施設として株式会社ONOKOROが指定管理を担っています。

日々の営業費を賄えていても、大規模な設備更新の資金まで確保できるとは限りません。資産取得も対象とする今回の調査は、所有・投資・運営の関係を組み直す可能性を探る動きと読めます。事業の成立には、改修費の分担、投資回収に十分な運営期間、施設や用途を変更できる範囲が重要になります。

必要改修額や県・市・指定管理者の負担区分は、市議会の質疑通告でも説明を求められています。今回確認した資料では具体額や回答を把握できておらず、閉園に至った構造の評価には、採算性と契約・費用負担の両面から検証が必要です。

県有資産の見直しと淡路夢舞台の先行事例

県全体でも、公的資産の保有を見直す動きが進んでいます。2024年の改革資料は、地域整備事業について、分譲可能な土地の減少で収益が縮小する一方、既存施設の維持管理・老朽化対策への支出が続く構造を指摘し、保有資産の活用・処分を含む抜本的な見直しを掲げました。淡路夢舞台では、ホテル・展望テラス・国際会議場を土地・建物ごと民間に譲渡し、温室・緑地・港湾施設などは県有のまま指定管理で運営する方針です。県は2026年3月にホテル等の事業者公募を開始しました。

今回の調査も、民間が収益と投資を担える範囲を見極める県の政策方向と重なります。

再生の選択肢と事業者選定の評価軸


出展:GoogleMAP

ONOKOROで考えられる選択肢は、次のように整理できます。
再生の方向〈考察〉 期待できる効果 主な課題
遊園地を改修・継続 既存の顧客基盤や知名度を継承 遊具・建物の更新費を回収できる収益の確保
一部施設を保存し、新事業を導入 投資対象を絞り、飲食・体験などで収益源を拡充 保存対象の選定と改修・撤去費の調整
土地利用を大きく転換 新たな需要に対応する施設構成が可能 既存施設の撤去費と地域との調整
事業者選定が具体化した場合には、譲渡価格、投資額と実施期限、行政の総負担、地域の利用機会や雇用を併せて評価する必要があります。施設の保存や利用料金に公共的な条件を設けるなら、その履行に必要な費用も事業条件に織り込むことが、継続的な投資を呼び込む前提になります。




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