近鉄郡山駅前の官民複合施設が建設フェーズへ!旧アスモ解体完了、マツゲン・キリン堂が入居 2028年10月15日開業へ




奈良県大和郡山市が、近鉄郡山駅前の旧「アスモ大和郡山」跡地で進める官民複合施設が建設フェーズに入りました。

市が2026年9月16日に公表した進捗によると、旧アスモの解体は8月21日に完了。土地の引き渡しを経て、9月1日から新施設整備に移行し、地下躯体の撤去に着手しました。2026年12月には基礎工事を開始し、2028年10月15日の開業を予定しています。

2025年12月の既報時点では、大和リース奈良支店が事業者に決まり、施設計画が具体化した段階でした。今回は、旧施設の撤去から新施設の施工へ移り、計画が実際の建設段階に入ったことが大きな差分です。

近鉄郡山駅前に何ができる?

新施設は鉄骨造4階建て+屋上駐車場。民間の商業機能と、市が取得する公共施設を一体整備します。
項目 計画内容
場所 近鉄郡山駅前・旧アスモ大和郡山跡地
事業者 大和リース奈良支店
建物 鉄骨造4階建て+屋上駐車場
延床面積 13,823.70㎡
1階 スーパー「マツゲン」、小規模物販・飲食店舗
2階 ドラッグストア「キリン堂」、サービス店舗、(仮称)子育て世代活動支援センター
3・4階・屋上 公共駐車場
駐車台数 185台
公共施設部分 8,565.77㎡
民間施設部分 3,133.50㎡
共用部分 2,124.43㎡
公共施設取得額 23億9,597万3,008円
開業予定 2028年10月15日
市が取得する公共部分は、公共駐車場約7,867㎡と子育て支援施設約699㎡が中心です。

一方、1・2階にはスーパー「マツゲン」、ドラッグストア「キリン堂」のほか、小規模な物販、飲食、サービス店舗を配置します。買い物、子育て支援、駐車場を1カ所に集約することで、駅利用者だけでなく周辺住民の日常利用も想定した施設となります。

9月1日から新施設を「造る工程」へ


工事は2026年夏に大きな節目を迎えました。
時期 主な動き
2025年10月 大和リースを優先交渉権者に選定
2025年12月 公共施設部分の取得契約を市議会が承認
2026年3月 マツゲン、キリン堂の入居を公表
2026年6月 外観デザインを変更
2026年7月15日 土地所有権移転登記
2026年8月21日 旧アスモ解体完了、土地引き渡し
2026年8月31日 土地残金、建物解体補償金を支払い
2026年9月1日 新施設整備へ移行、地下躯体撤去開始
2026年12月予定 基礎工事着工
2028年10月15日予定 官民複合施設開業
8月21日に「旧アスモ解体完了」とされる一方、9月以降も地下躯体の撤去が行われています。これは工事区分によるものです。旧施設の解体工事では地上部を中心に撤去し、1階床スラブ以下の地下躯体は新たな官民複合施設整備の工程で処理する計画となっています。12月には基礎工事へ進み、建物本体の施工が本格化します。

一度は事業者撤退で仕切り直しに



現在の計画に至るまでには、一度大きな仕切り直しがありました。

市は当初、旧アスモの所有者である日本アシストと官民共同で施設整備を進めていましたが、建設費上昇などを背景に計画の継続が困難となり、2025年3月に基本協定を合意解除しました。

ただし、市は駅前に商業施設、公共駐車場、子育て支援機能を整備する基本方針を維持。新たな共同事業者を公募し、2025年10月に大和リース奈良支店を優先交渉権者に選定しました。

その後、公共部分の取得契約を締結し、マツゲンとキリン堂の入居も決定。計画は再び具体化し、今回ようやく現地で新施設整備が始まりました。

公共施設を「民間施設と一体」で整備

今回の特徴は、市が単独で公共施設を建設するのではなく、民間商業施設と一体的に整備する官民複合型としている点です。

大和リースが施設全体を設計・施工し、市は完成後に公共駐車場や子育て支援施設などの公共部分を取得します。これにより、行政施設だけを単独整備するのではなく、スーパーやドラッグストアなどの集客施設と組み合わせ、駅前に継続的な人の流れを生み出す構成としており、駅前再編の中核施設として公共機能を組み込むことが今回の計画のポイントです。

外観は「城郭」を意識した白・黒基調へ



建物の外観も2026年6月に変更されました。当初案から、白と黒を基調とした城郭をイメージするデザインへ改められています。近隣の郡山城や大和郡山市役所新庁舎との景観的な連続性を意識したものです。



近鉄郡山駅周辺は城下町の中心部に位置することから、一般的なロードサイド型商業施設とは異なり、周辺景観との調和を図った駅前施設として整備されます。

官民複合施設は駅周辺再編の先行プロジェクト


この施設だけを見ても大規模な計画ですが、より重要なのは、近鉄郡山駅そのものの移設と一体で進んでいることです。大和郡山市と近鉄は、現在の近鉄郡山駅を北側へ移設し、新しい橋上駅舎、自由通路、東西駅前広場、バスターミナル、歩行者デッキなどを整備する計画を進めています。
時期 駅周辺で予定される主な動き
2028年10月 官民複合施設開業
2030年度 新・近鉄郡山駅供用開始
2032年度 駅前広場などを含む駅周辺整備がグランドオープン予定
先行して官民複合施設を開業させ、スーパー、ドラッグストア、子育て支援、公共駐車場といった都市機能を整えます。その後、新駅と駅前広場を整備することで、駅前全体を段階的に再構築する流れです。

2028年の官民複合施設、2030年度の新駅、2032年度の駅前全体完成。 長期にわたって検討されてきた近鉄郡山駅前の再編が、ようやく現地で形になり始めています。




出典

  • 大和郡山市「近鉄郡山駅周辺整備事業」(2026年9月16日更新)
  • 大和郡山市「令和8年9月市議会定例会報告資料」
  • 大和郡山市「令和8年6月市議会定例会報告資料」
  • 大和郡山市「令和8年3月市議会定例会報告資料」
  • 大和郡山市「近鉄郡山駅前店舗等公共駐車場共同開発事業」
  • 大和郡山市「令和7年第4回市議会定例会」
  • 大和リース「近鉄郡山駅前店舗等公共駐車場共同開発事業」
  • 奈良テレビ放送

Visited 7,586 times, 7,586 visit(s) today