阪神電鉄、2026年度に鉄道設備投資172億円 新型3000系導入やホーム柵整備を推進


阪神電気鉄道は、2026年度の鉄道事業に172億円の設備投資を計画しています。2025年度実績の76億円から大幅に増加する計画で、2022年度以降の実績・計画値の中では最大規模となります。主な投資内容は、新型急行用車両3000系の導入、座席指定サービスの開始、ホーム柵の整備、阪神なんば線淀川橋梁改築事業などです。


鉄道事業における設備投資実績及び計画値

年度 設備投資額
2022年度 46億円
2023年度 63億円
2024年度 94億円
2025年度 76億円
2026年度計画 172億円

2026年度の設備投資額は、2025年度実績の2倍を超える水準です。阪神電鉄は、安全性・快適性の向上、環境・社会への貢献に資する設備投資を進める方針です。


新型急行用車両3000系を導入、座席指定サービスも開始へ


サービス面での大きなトピックは、新型急行用車両3000系の導入です。3000系は2027年春に導入予定で、快適性と省エネ性に配慮した新型車両です。最新の駆動システムを採用し、8000系車両と比べて消費電力を約60%削減します。

外装色には、阪神の急行用車両として親しまれてきた「赤胴車」のイメージを受け継ぐ「Re Vermilion(リ・バーミリオン)」を採用します。

また、3000系では6両編成のうち1両で、阪神電鉄初となる座席指定サービスを導入します。運行区間や料金などの詳細は、後日発表される予定です。


ホーム柵整備を推進、2026年度は4駅で供用開始予定


安全対策では、ホーム柵の整備を進めます。阪神電鉄は、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用し、2032年度末までに全駅でホーム柵を整備することを目指しています。

2026年度は、福島駅、淀川駅、姫島駅の上下線と、西宮駅の1番線・4番線で可動式ホーム柵の供用開始を予定しています。西宮駅の2番線・3番線については、今後整備予定です。


阪神なんば線淀川橋梁改築事業を継続


阪神なんば線では、福駅から伝法駅間に架かる淀川橋梁の改築事業を進めます。この事業は、津波や高潮に備えて橋脚数を減らし、橋の高さを上げるものです。

あわせて、国・大阪市と協力した立体交差事業として踏切5か所を除却します。これにより、列車運行の安全性向上に加え、周辺道路の混雑緩和も図ります。


野田駅改良、PTC更新、環境対応も実施


そのほか、2026年度から野田駅改良工事に着手します。可動式ホーム柵の整備、改札内外のエスカレーター・エレベーター更新、ホーム床面の美装化などを行い、2027年度の竣工を予定しています。

災害対策では、高架橋などの耐震補強工事、老朽化したPTCシステムの更新、PTCセンター建物の耐震化を実施します。軌道改良では、耐久性の高いまくら木への更新、レール分岐器の改良、レール運搬台車の更新を行います。

環境対応では、2025年4月から開始した全線カーボンニュートラル運行を2026年度も継続します。鉄道用電力を実質再生可能エネルギー100%とする取り組みで、あわせてコーポレートPPAの導入や鉄道施設への太陽光パネル設置も進めます。

阪神電鉄の2026年度設備投資計画は、172億円という投資規模の大きさに加え、新型車両、座席指定サービス、ホーム柵、橋梁改築といった利用者に見えやすい施策が多く含まれている点が特徴です。安全基盤の強化とサービス水準の向上を同時に進める内容となっています。






出典元

・阪神電気鉄道株式会社「2026年度 鉄道事業における設備投資計画について ~172億円の設備投資を計画しています~」2026年5月20日発表

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