【続報】福岡パルコ跡地再開発、設計・整備費1,230億円に 高さ110m・延床14.1万㎡、2031年末竣工へ


出展:福岡市

福岡市・天神で進む「天神二丁目南ブロック駅前東街区第一種市街地再開発事業」の計画が更新されました。

福岡市が2026年9月8日に市議会へ報告した資料によると、福岡パルコ本館・新館などを含む東街区には、地下4階・地上22階、高さ約110m、延床面積約14万1,000㎡の大型複合施設を建設します。

設計・整備費は従来の約1,000億円から約1,230億円へ増額。2027年3月以降に既存建物の解体に着手し、2031年末ごろの竣工を予定しています。

延床14.1万㎡へ拡大、整備費は23%増


出展:福岡市

最新計画では、延床面積が約13万8,000㎡から14万1,000㎡へ拡大する一方、設計・整備費は約230億円増加しました。
項目 最新計画 従来計画
敷地面積 約7,900㎡ 約7,900㎡
建築面積 約7,500㎡ 約7,400㎡
延床面積 約141,000㎡ 約138,000㎡
規模 地下4階・地上22階 同左
高さ 約110m 約110m
建ぺい率 約95% 約90%
容積率 約1,550% 約1,550%
設計・整備費 約1,230億円 約1,000億円
竣工予定 2031年末ごろ 変更なし
延床面積の増加率が約2.2%なのに対し、設計・整備費は23%増えています。事業は組合施行で、パルコ、J.フロント都市開発、西日本鉄道、新天町商店街公社、新天町商店街商業協同組合、三井住友銀行が参画します。特定業務代行者には竹中工務店が選定されています。

商業中心から大型複合拠点へ


出展:福岡市

新施設は、低層部に商業、中層部にオフィス、高層部にホテルを配置し、文化・情報発信機能やライブハウスも組み込みます。オフィスは基準階1,000坪以上を確保し、制震構造などによってBCP性能を高めます。

7階にはミュージアムやギャラリー、イベント機能などを想定。約7,900㎡の敷地に14.1万㎡の床を積み上げ、商業、業務、宿泊、文化・エンターテインメントを一体化する高密度な都心開発となります。

現時点、ホテルブランドや客室数、商業施設の名称、主要テナントは現時点で公表されていませんが、新ビルがハイグレードであると予想される事から、福岡未進出のラグジュアリーブランド、外資系ホテルが入居すると予想しています。
フロア 主な用途
16~22階 国際水準のハイグレードホテル
8~15階 オフィス
7階 商業、文化・情報発信機能
地下2階~地上6階 商業
地下3階 駐車場
地下4階 ライブハウス、駐車場

過去最高売上の福岡PARCOを再開発


出展:株式会社パルコ

福岡PARCOは業績低迷を理由に営業を終了するわけではありません。2025年度のテナント取扱高は286億円となり、2010年の開業以来の過去最高を更新しました。その一方で、既存建物の老朽化や街区全体の再開発を踏まえ、2027年2月末で営業を終えます。

好調な商業施設を維持するのではなく、土地利用を商業だけでなくオフィスやホテルへ広げ、街区全体の機能を再構築する判断といえます。なお、新施設への福岡PARCOの再出店については、現時点で発表されていません。

地下鉄天神駅から新天町へ、歩行者動線も再編


出展:福岡市

再開発では、建物とあわせて天神駅周辺の歩行者ネットワークも整備されます。地下通路は、地下鉄天神駅側から新天町、きらめき通り方面を結ぶ計画です。地下通路の設計・整備費約90億円は、東街区本体の約1,230億円とは別枠となります。

地上には約1,100㎡の公園を設け、新天町側では既存の商店街通路を継承。メルヘンチャイムや山笠など、地域を象徴する要素も残す方針です。


出展:福岡市

このため事業は、建物の更新にとどまりません。地下鉄駅、商店街、周辺街区を結ぶ人の流れそのものを再編する都市基盤整備としての側面も持ちます。
整備内容 概要
地下通路 約190m、幅約6m
設計・整備費 約90億円
国の補助金 約60億円を想定
公園・都市緑地 約1,100㎡
その他 緑化テラス、商店街通路など

ONE FUKUOKA BLDG.に迫る14万㎡級


出展:東芝エレベーター https://www.toshiba-elevator.co.jp/elv/case/new/327.html

東街区の延床面積14.1万㎡は、2025年に開業した「ONE FUKUOKA BLDG.」の約14.7万㎡に迫ります。天神駅周辺に巨大複合施設が相次いで整備されることで、商業中心だった天神の都市機能は、業務、宿泊、文化・交流を含む構成へ広がっています。

一方、オフィス市場では新築大型物件への移転需要がみられる反面、既存ビルを中心に空室も発生しています。今後も供給が続くなか、立地だけでなく建物性能や規模、付帯機能による競争が強まりそうです。

東街区がオフィス単独ではなく、商業、ホテル、文化・エンターテインメントを組み合わせるのは、こうした市場環境にも対応した構成とみられます。

2027年3月以降に解体、2031年末ごろ竣工


時期 予定
2025年1月 都市計画決定
2026年8月 東街区の事業認可申請
2026年度 組合設立等の認可、実施設計
2027年2月末 福岡PARCO営業終了
2027年3月以降 既存建物の解体着手
2027年度以降 権利変換計画認可、建築工事、地下通路整備
2031年末ごろ 東街区竣工予定

天神駅前に新たな14万㎡級の都市拠点


出展:福岡市

今回の計画更新で、福岡パルコ跡地再開発の規模と施設構成が一段と明確になりました。東街区は高さ約110m、延床14.1万㎡、設計・整備費約1,230億円。商業施設の更新に加え、オフィス、ホテル、ライブハウス、文化施設を一体化し、地下鉄天神駅から新天町方面へ続く歩行者動線も再編します。

福岡パルコ跡地を中心とする天神駅前の一角を、商業中心の街区から、働く、泊まる、楽しむ機能を備えた大規模複合拠点へ更新する計画です。今後は、ホテルブランドや主要テナント、商業施設の運営形態、福岡PARCO再出店の有無に加え、西街区の計画具体化が注目されます。




出典・参考資料

  • 福岡市「令和8年9月議会 福祉都市委員会報告資料」
  • 福岡市「令和7年12月議会 福祉都市委員会報告資料」
  • 建設通信新聞「福岡市の天神2南再開発、整備費1230億円に増加」
  • 日刊建設工業新聞「天神二丁目南ブロック駅前東街区」
  • パルコ「福岡PARCOの営業終了について」
  • パルコ「福岡PARCO 2025年度テナント取扱高」
  • J.フロント都市開発
  • ONE FUKUOKA BLDG.公式サイト
  • 三鬼商事「福岡ビジネス地区」

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