出展:沖縄県>第一段階の完成イメージパース
沖縄県は2025年12月26日、那覇市の奥武山公園内に、Jリーグ規格を満たすサッカー専用スタジアムを整備する計画を公表しました。那覇空港に近接する都市公園を舞台に、スポーツ観戦と観光を組み合わせた人流創出を狙うもので、2031年度の供用開始を目標としています。
計画の概要|1万人規模で開業、将来は2万人規模へ
出展:沖縄県>拡張後の完成イメージパース
計画では、観客席約1万人規模のスタジアムを整備し、開業後の利用状況や運営実績を踏まえ、将来的に約2万人規模まで段階的に拡張する構想としています。当初から最大規模で整備するのではなく、需要や周辺環境への影響を検証しながら段階的に進める点が特徴です。
計画地|那覇空港至近、公共交通アクセスに優れた立地
スタジアムの整備予定地は、奥武山公園内の約6.2haです。同公園は那覇空港に近く、沖縄都市モノレール(ゆいレール)の駅にも隣接しています。空港・市街地の双方からアクセスしやすい立地で、県内外からの観戦客の集客を見込んでいます。現在は陸上競技場などが立地しており、既存施設との配置関係や公園機能との共存を前提に整備が進められる計画です。
施設計画|天然芝の球技専用スタジアム
スタジアムは天然芝を採用した球技専用施設とし、サッカーを中心にラグビーなどの利用も可能としています。Jリーグの基準を満たすことで、J1公式戦の開催に対応するスタジアムとする方針です。
事業費|初期整備費約264億円、最終的には約376億円
沖縄県の試算によると、1万人規模での初期整備費は約264億円です。将来的な2万人規模への拡張を含めた最終的な事業費は、約376億円を見込んでいます。
整備・運営手法|PFI方式を採用
本事業では、整備・運営にPFI(Private Finance Initiative)方式を採用します。民間の資金やノウハウを活用し、建設費や運営リスクを官民で分担することで、長期的に安定した施設運営を図る考えです。沖縄県は2026年度に事業者の公募・入札を開始する予定としています。
段階整備の考え方|実績を踏まえて拡張を判断
スタジアムは2031年度に1万人規模で開業し、その後の稼働状況や経済効果、周辺環境への影響などを検証したうえで、開業から約15年後を目安に2万人規模への拡張可否を検討するとしています。段階整備とすることで、過度な初期投資を避けつつ、実際の需要に即した判断を行う狙いがあります。
経済波及効果|年間30億円〜最大80億円を想定
県は本事業による経済波及効果について、開業初期で年間約30億円、将来的には最大で年間約80億円規模に拡大すると試算しています。スタジアムの興行収入に加え、観戦に伴う宿泊、飲食、交通、物販などの消費拡大を通じ、観光収益の増加につなげたい考えです。
事業の位置付け|スタジアム整備を超えた都市施策
今回の計画は、単なる競技施設の整備にとどまらず、空港近接という立地を生かし、スポーツ観戦と観光を結び付けた都市機能の強化を目的としています。一方で、公園内整備であることから、試合開催時の交通処理や騒音、周辺環境への配慮が重要な課題となります。今後は、PFI事業者との役割分担のもと、運営段階を含めた総合的なマネジメントが求められます。
沖縄県は、本スタジアムを那覇市および沖縄観光全体の価値向上に寄与する拠点として位置付け、段階的に事業を進めていく方針です。
出典・参考資料
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日本経済新聞 電子版
「沖縄県、那覇・奥武山公園に1万人収容のスタジアム 31年度開業へ」(2025年12月26日)







