福岡に日本最大級のスマートシティ誕生へ!九州大学箱崎キャンパス跡地28.5haの再開発『HAKOZAKI BLOCK』始動、住宅約2,770戸・大型商業施設・研究拠点を整備。2028年度まちびらき



福岡市東区の九州大学箱崎キャンパス跡地で進む大規模再開発が、具体的な建設段階に入りました。

住友商事を代表とする企業グループは2026年10月22日、約28.5haに及ぶ再開発プロジェクトの名称を「HAKOZAKI BLOCK(ハコザキブロック)」に決定したと発表しました。

計画では、約2,770戸の分譲・賃貸住宅、大型商業施設、研究開発拠点、教育・医療施設を整備します。街の中心には約30店舗、1,500席を備える大型フードパークも誕生。2028年度の第1期まちびらきを皮切りに、2036年度まで段階的に街を完成させる予定です。

最大の特徴は、単に新しい住宅街を造成するのではなく、大学が持っていた「知の集積」を引き継ぎ、研究開発と日常生活が共存する新しい都市拠点をつくることです。

九州大学箱崎キャンパス跡地28.5haを再開発



箱崎キャンパスは、1911年の九州帝国大学創設以来、100年以上にわたり学術・研究を支えてきた場所です。大学機能の伊都キャンパスへの移転によって生まれた広大な跡地を、福岡市が推進する「FUKUOKA Smart EAST」の先行プロジェクトとして再生します。

事業を担うのは、住友商事、JR九州、西部ガス、清水建設、大和ハウス工業、東急不動産、西日本新聞社、西日本鉄道の8社です。
項目 計画概要
プロジェクト名称 HAKOZAKI BLOCK
所在地 福岡市東区・九州大学箱崎キャンパス跡地
開発面積 約28.5ha(28万5,000㎡)
分譲住宅 13棟・約2,000戸
賃貸住宅 2棟・約770戸
その他の住宅 学生向け住宅、社員・学生寮、高齢者向け住宅など
計画居住人口 約5,400人
主な都市機能 商業、研究開発、オフィス、教育、医療、交流施設
緑化計画 緑化率40%、樹木1万本以上
第1期まちびらき 2028年度
街の概成 2036年度
住宅約2,770戸は分譲・賃貸マンションの合計で、学生寮や高齢者向け住宅などは含みません。

エディオン、イオン九州、ロイヤルホームセンターが出店



商業エリアには、エディオンの九州最大級の旗艦店、ロイヤルホームセンター、イオン九州の大型食品スーパーが出店します。

一方、街の中心部に整備される「フクオカサステナブルフードパーク」は、九州の食文化を発信する観光・交流施設です。生鮮マーケットやフードホール、イベントスペースを組み合わせ、地域住民だけでなく、国内外からの来訪者も呼び込む計画となっています。

主な施設と開業予定時期は次のとおりです。
施設 規模・特徴 開業予定
フクオカサステナブルフードパーク 延床約9,000㎡、飲食約30店舗、約1,500席 2028年度
BOX FUKUOKA 延床約1万㎡、オフィス・コワーキング・交流施設 2028年度
ロイヤルホームセンターを核とする商業施設 延床約2万㎡、工房・フィットネス・ドッグランなど 2028年度
イオン九州の大型スーパー 日常生活を支える食品スーパー 2028年度
エディオン 九州最大級の旗艦店 2028年度
ライフサイエンスパーク 延床約9,700㎡、医療・健康分野の研究ラボ 2030年度
総合病院 約200病床の病院が移転・拡張予定 2032年度
研究開発機能の中核となる「BOX FUKUOKA」については、福岡を拠点にシェアオフィスやスタートアップ支援を手掛けるZero-Ten Parkが運営事業者に選定されました。

企業や研究者、起業家が集まり、技術開発から事業化まで取り組める環境を整えます。さらに2030年度には、医療・健康関連企業の研究施設「ライフサイエンスパーク」が加わる計画です。

顔認証やAIを活用する「未来型スマートシティ」



HAKOZAKI BLOCKでは、街全体でデジタル技術を活用するスマートシティ構想も進められています。

希望する利用者に共通IDを発行し、顔認証による買い物の決済や建物への入退館、約100台のAIカメラによる安全管理などを組み合わせる計画です。

ただし、すべての住民が顔認証を義務付けられるわけではありません。共通IDや顔認証は希望者が利用する仕組みで、街中のAIカメラも通行人を個人識別する用途ではないと説明されています。

一方、10月28日のBusiness Insider Japanの取材では、スマートサービスの具体的な費用負担や、NTTの次世代通信基盤「IOWN」の利用方法は検討中であることが明らかになりました。個人情報の取り扱いを外部から検証する第三者機関の設置も、当初予定より遅れる見通しです。

住宅や商業施設の計画が具体化する一方、スマートシティの仕組みは、これから実際のサービスとして形にしていく段階にあります。

2026年12月に建物工事着工、2028年度から段階的に開業



事業区域では2026年5月から造成工事が始まり、現在も敷地全体で工事が進められています。

公式発表によると、2026年12月には「イノベーションコア」「サウスリビングゾーン」「ナレッジゾーン」の3地区で建物工事に着手する予定です。
時期 主な動き
2024年4月 住友商事などの企業グループを優先交渉権者に選定
2026年3月 土地利用事業者として正式決定
2026年5月 造成工事開始
2026年10月22日 プロジェクト名称「HAKOZAKI BLOCK」を発表
2026年12月 研究・交流施設、住宅、多世代交流施設の建物工事に着手予定
2027年春 JR鹿児島本線「JR貝塚駅」開業予定
2028年度 第1期まちびらき。商業施設、フードパーク、研究拠点などが開業予定
2029~2030年度 住宅、教育施設、研究施設などを順次整備
2031~2036年度 住宅や病院などの整備を進め、街全体が概成
交通面でも大きな変化があります。JR九州は2026年10月15日、鹿児島本線の千早駅~箱崎駅間に新設する**「JR貝塚駅」を2027年春に開業する**と発表しました。

新駅には九州初となる顔認証改札や、生成AIを活用した案内サービスの導入を計画しています。既存の地下鉄箱崎線・西鉄貝塚線と合わせ、鉄道によるアクセス環境も向上します。

天神・博多に続く、福岡の新しい都市拠点へ



福岡市では天神ビッグバンや博多コネクティッドによって都心のオフィス機能が更新されています。それに対してHAKOZAKI BLOCKが担うのは、住宅・商業・研究・教育を一体化した、新しいタイプの都市拠点を形成する役割です。

福岡都心から約4kmという立地に、約5,400人が暮らす住宅地と大規模な商業集客施設、研究開発拠点を同時に整備します。さらに緑化率40%、樹木1万本以上の環境をつくり、歩行者が回遊しやすい街路で各施設をつなぎます。

大学の移転で役割を終えた土地を、再び人材や企業が集まる場所へと転換する。HAKOZAKI BLOCKは、福岡が都心の再開発に続いて取り組む、大規模な都市機能の再編プロジェクトといえそうです。




出典

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