12200系(新スナックカー)は近鉄の特急型車両で1969年から1976年まで8年間にわたって製造され、近鉄特急車最多の168両の勢力を誇っていた車両です。1970年に開催された大阪万博に歩調を合わせ「伊勢・志摩を万博第2会場に」という合言葉のもと難波線の建設と平行し、その後の輸送量増加を見越して大量増備が行われました。
12200系(新スナックカー)の初期の車両にはスナックコーナーを設置していましたが、1969年の12221号車からは客席化され、Mcの定員は4人増えて68人となりました。Mc-Tcの2両編成を基本とし、1971年からは中間M-Tを組み込んで4両化が進められ、さらに2編成は6両化されました。車両性能ではT車のブレーキをディスクブレーキとするとともにブレーキ力を速度に応じて切り替える装置を備え、設計当初から120km/h運転への対応が考慮されていました。なお、当初設けていたスナックコーナーは、後に客室または車内販売準備室に改造されています。 また、1991年から車内のグレートーン化や間接照明などリニューアル改造が行われサービスレベルが引き上げられました。
デビュー以来、半世紀にわたって関西の鉄路を走り続け、英国のエリザベス女王を乗せたこともある、近鉄特急のイメージそのモノと言えた新スナックカーですが、2021年2月12日に定期運用からひっそりと引退しました。
引退が迫っていた新スナックカーを撮影していました。近鉄特急を代表してきた「オレンジと紺色のツートンカラー」もついに過去帳入りです。
側面行き先表示機の様子です。
乗降ドアー付近の様子です。
入口のすぐ横にある洗面台の様子です。
洗面台を上から見た様子です。
先頭車の連結部分の様子です。近鉄特急は、最短2両から最長10両編成まで、1960年代に生まれた新スナックカーと2009年デビューの22600系が併結出来るなど、まさに変幻自在の運用を行っています。
新スナックカーの運転台の様子です。
特急のヘッドマークのアップです。「特急」のフォントから時代を感じますね。
車内の様子です。アーバンライナーに準じたモノトーンの内装にリニューアルされており、デビュー後約50年が経過してるとは思えない近代的な内装です。
ローアングルで車内を見通した様子です。
背面から車内を見通した様子です。
背面からローアングルで車内を見通した様子です。
リクライニングシートの様子です。
上から見るとこんな感じです。
ついに定期運用から引退した12200系(新スナックカー)。前回の大阪万博に合わせて増備された新スナックカーは、2回目の2025年大阪・関西万博を目前にして過去帳入りとなりました。
やさしい顔つきで、頑丈且つ力強い電車です。冬の青山越えも、夏の炎天下も黙々と長距離を突っ走てきましたね。近鉄の看板電車だったと思います。有難う!お疲れ様!
子供の頃はスナックカーばかりであまりにも当たり前すぎてそこまで関心を持てませんでした。大きくなるにつれ近鉄の偉大さを感じスナックカーが好きになりました。お疲れさまでした。