ザ セントレジス大阪(The St. Regis Osaka)は、大阪市中央区本町3丁目の高層ビル『本町ガーデンシティ』内に所在する外資系高級ホテルです。
ホテルが入居する『本町ガーデンシティ』は、旧イトマン本社ビル・有楽ビル跡地の再開発より誕生した地上27階、地下2階建て、高さ約132mの超高層ビルで、オフィス・ホテル・商業店舗で構成する複合ビルです。建築主は積水ハウス、設計は日建設計・大成建設JV、施工は大成建設が担当。2007年9月着工、2010年6月竣工、セントレジス大阪は2010年10月に開業しました。
セントレジスホテルとは?
セントレジスは1904年にニューヨークに誕生したラグジュアリーホテルです。毛皮貿易と不動産投資で富を築いたアスター家のジョン・ジェイコブ・アスター四世が、ニューヨーク五番街の中心地に伝説的とも言える旗艦ホテル“セント レジス ホテル ニューヨーク”を創業。貴族やその家族が自宅にいるようなくつろぎを味わえるホテルをイメージし、毎日新しい生花を飾り、イギリス式のバトラーサービスを採用、アフターヌーンティーを提供する、贅を尽くしたもてなしを提供しました。
また、アスター夫人が上流階級内で厳選した名士400人限定の社交クラブ「The400」、1934年に同ホテルのバーで誕生したカクテル「ブラッディマリー」などが有名です。
セントレジス大阪
セントレジス大阪は、マリオット・インターナショナル(開業当時はスターウッド・ホテル&リゾート)の最高級ブランド「セントレジス」の日本進出第1号として2010年10月1日に開業。
ホテルは本町ガーデンシティの1階~2階、11階~27階に入居。フロントは12階で同階には日本庭園やセントレジスバー、レストランがあります。エクゼクティブラウンジやプールはありません。客室は17階以上に160室を展開。ボトムの部屋でも43㎡の客室面積を確保。バトラー(執事)のサービスを宿泊客全員が利用できるのが特徴で、荷ほどきや靴磨き、航空券の手配など、控え目かつ無駄のないサービスを24時間態勢で提供します。
セントレジス大阪は、ブランドの伝統を重んじた、時間を超越するレジデンシャルな空間を表現するとともに、「豪奢で煌びやかな繁栄」と「侘び寂び」という一見相反する価値観が共存した豊臣秀吉の時代に花開いた「大坂文化」をキーワードにし、「静けさと華やかさ」、「和と洋」の対比と調和によって大阪のロケーションを表現することを理念としました。
アクセス
セントレジスホテル大阪は、大阪都心部の古くからのビジネス街である「船場地区」にあります。大阪メトロ御堂筋線本町駅に直結する交通利便性に優れた立地です。大阪の2大ターミナルである「梅田」「難波」は、御堂筋線で2駅の位置関係です。
セントレジスホテル大阪が入居する「本町ガーデンシティ」の様子です。御堂筋沿いにある超高層で、非常に目立つ存在です。この建物を覚えておけば、道に迷うことは無いと思います。
ホテルエントランス
それでは、ホテルの様子を詳しく見て行きましょう!
こちらは、ビル1階の外周部に設けられたコリドー(回廊)の様子です。2フロア分の高さがある広々とした空間。石造りのクラシックデザインが、荘厳な雰囲気を醸し出しています。1階のフレンチビストロ「RUE D’OR(ル ドール)」
RUE D’OR(ル ドール)は、ビストロ料理が楽しめるフレンチレストラン。公共歩行空間に面した路面店として、街に開かれた活気と洗練されたエレガンスを両立させ、1階はオープンキッチンの活気が溢れるカジュアルさ、2階はリラックス感とプライベート感を楽しめるエレガントな華やかさを演出しています。
ビル1階の御堂筋側のオフィスビルのエントランスホール内には、セントレジスの出店の様な雰囲気がある、RUE D’OR(ル ドール)のケーキショプがあります。数量限定の「セントレジストースト」や、パンや生ケーキ、焼菓子などを販売しています。
サブエントランス
「ル ドール」の左隣にあるサブエントランスの様子です。
セントレジスのロゴマークが格好いいですね!
メインエントランス
メインエントランスは御堂筋の反対側(東側)にあります。セントレジス・ニューヨークと同じデザインのオーニング風の装飾が目を引きます。
メインエントランスを真正面から見た様子です。
メインエントランスに飾られた、クリスマスデコレーション。セントレジスニューヨークのエントランスに飾られる、大きなくるみ割り人形 、ジョンとジェイコブのJJツインズが大阪にもありました。
館内の様子。1階エントランスホールは静かな月明かりの空間。こじんまりとしていますが高級感が凄い。
「洋」の伝統的な石のディテールに「和」の伝統の欄間格子を組み合わせた空間。独特の雰囲気があります。
レセプション
エレベーターで一気に12階に到着。
レセプションは2箇所。着席してチェックイン手続きを行います。
チェックインが集中する15時~は結構待たされます。
セントレジス大阪を象徴するシーン。1階とは対照的に太陽の眩しさと力強さを想起させる空間が広がります。
石と高い折上天井の洋のディテールの空間。窓側の欄間格子により和のスケール感を演出。視線を低く下げ、その先に屋上庭園を望む工夫がありあます。
夜のメインロビー。柔らかい照明が落ち着きを感じさせます。
先日ご紹介したリッツ・カールトン大阪とは、全く異なるデザインテイストですが、セントレジス大阪も、かなりいい感じですね。
夜の屋上庭園は幻想的な雰囲気
地上50mの屋上庭園。都心のど真ん中の超高層ビルの中層屋上に日本庭園が潜んでいます。
都市の喧騒を忘れさせる静謐で清浄な枯山水の石庭は、波紋の広がる白砂の中に、守り神である雌雄の龍を抽象化した石組みで表現しています。
セントレジスホテル大阪のエレベーター内の様子です。ホテルには「13階」がありません。
客室階のEVホールの様子です。
客室に向かう廊下の様子です。
客室紹介
今回宿泊したお部屋は・・・
「グランドデラックス 1キング(51㎡)」
ボトムの部屋(43㎡)より一回り大きい、セントレジス大阪の主力となるお部屋です。
リッツ・カールトン大阪の「13年後」に開業したセントレジス大阪の客室は、クラシックとモダンが「いい塩梅」に調和したデザインです。
200cm×203cmのダブルベッド。マットレスはシーリー製で寝心も最高。上質なリネンの肌触りも大変良い。
客室は、漆、金箔、杉の突板、水墨画をイメージしたヘッドボードなど、和の要素と洋のディテールを組み合わせ、レジデンシャルな落ち着きのある洗練されたカラースキームを採用。かなりセンスの良いデザインだと思います。
ナイトテーブルとコントロールパネルの様子です。引き出し式で、照明やカーテン類を操作する事ができます。
ベッドは部屋の中央、窓に足を向けて寝るように配置されています。
寝転がりながら外の眺めを楽しむ事ができます。
窓ガラスは床面近く取られた大きいものです。
ごろ寝できるデイベッド。幅はそれほどありませんが、ベッド以外の寛ぎスペースは嬉しいですね。
少し角度を変えて見た、デイベッドの様子です。
デイベッドから見た外の眺めはこんな感じです。
ヘッドを正面に見て左側にはデスクやTVボードがあります。
広々としたワークデスクは高級感抜群。身支度するのにも重宝しそうです。
TVは薄型大画面で壁掛け設置。開業時のTVは新しいものに交換されていました。
TVは化粧扉で隠すことができます。
ミニバーコーナー
安土桃山時代からインスピレーションを受けた、金箔を張り詰めたキャビネット。
中身はこんな感じです。
ネスプレッソマシンやグラス類はこんな感じです。
バトラーボックス
セントレジス大阪には、客室入口付近に、ルームサービスの受け渡しに使える「バトラーBOX」があります。バスタオルやグラスの追加を頼んだ時に、対応せずとも、バトラーBOXに入れてくれます。
追加で頼んだバスタオルとコーヒーカップ。受け渡しの時のお知らせは、その時のシチュエーションで「ノックして知らせる」「ベルを1回鳴らす」「無音」などを選ぶ事ができます。
ウェットエリア
続いてウェットエリアの様子を見ていきましょう!客室面積が50㎡もあるので、流石に余裕があります。
鏡がメチャクチャ大きくて、数値以上に広く感じます。
ドレッサーはダブルボウルで広々としており、とても使いやすい。
アメニティ類はこんな感じ。石鹸はSodashi(ソダシ)。オーストラリア発の高級スキンケアブランドです。
ドライヤーはレプロナイザー4DPlusでした。
続いてバスルームを見ていきます。天井から床まで全てガラス張りで開放感が凄い。
グランドデラックスルームはTV付き、洗い場付きのバスルームで思いっきり寛げます。1世代前に開業した「リッツ大阪」や「ウェスティン大阪」では叶わない快適さがあります。
バスタブはこんな感じ。大理石貼りで高級感が凄い。バスピローがある点もポイントが高いです。
壁面にはテレビがありました。レインシャワーはありませんが、真横から吹き出す「ボディシャワー」がありました。
四方から吹き出すボディシャワーの様子です。ノズルの向きが好みで変えられます。ハンドシャワーを高い位置において、同時にボディシャワーを噴射すると、極上の一時が味わえます。
バスアメニティは、環境なんちゃら法のせいで、セントレジスもポンプ式になりあした。シャンプーとコンディショナーは「SACHAJUAN」。ボディソープはSodashi(ソダシ)。
ウェットエリアの奥にはクローゼットとトイレがあります。
トイレはこんな感じ。くもりガラスでプライバシーは確保されています。
ウォークインクローゼットはこんな感じです。かなり広々としています。
今回10数年振りに宿泊したセントレジスホテル大阪。同じ大阪都心部の高級ホテルである、リッツカールトン大阪やウェスティン大阪に比べると、クラブラウンジやプールがなく、かなり小規模のホテルですが、大人向けに作り込んだインテリアデザインや落ち着きある館内は居心地がとても良かったです。特に50㎡のグランドデラックスルームは、バスルームに洗い場があるので、この辺りも高評価につながるポイントでした。
例によって掲載写真が莫大になったので、
次回、セントレジスバー、朝食、フィットネスジム編に続きます!