ロク京都(ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts)は、京都市北部の鷹峯三山の麓に所在するラグジュアリーホテルです。ヒルトングループ最上級ブランド「LXR Hotels & Resorts」の名を冠するアジア初のラグジュアリーホテルとして2021年9月に開業しました。
ホテルのコンセプトは「Dive into Kyoto」。雄大な山と美しい川に囲まれた、この土地ならではの自然環境を施設に取り入れ、知られざる京都の奥深い魅力に浸る体験と非日常のリラクゼーション空間の提供を目指しています。
【出典元】
→LXR ホテルズ&リゾーツ (hiltonhotels.jp)
→ホテル名称を「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」に決定
→「ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts」本日2021年9月16日(木) グランドオープン
→ROKU KYOTO,LXR Hotels & Resorts【楽天トラベル】 (rakuten.co.jp)
→ROKU KYOTO,LXR Hotels & Resorts 様|事例レポート|LED事業|アイリスオーヤマ
施設名称、ROKU KYOTOの「ROKU」は、平安時代に川のほとりで紙を漉いた紙座があったことに由来しており、紙を漉く「漉(ろく)」という言葉が元となっています。同時に鷹峯三山の「麓」に位置する自然環境を表しています。
ホテルブランドの「LXR(Luxury Experiences and Resorts)」は、2018年に誕生したヒルトンのラグジュアリーコレクションブランドの一つで、卓越したサービスとその土地ならではの素晴らしい体験を提供する、個性豊かなホテル&リゾートです。ロンドンのザ・ボディントン・ホテルを第一号として誕生し、現在は世界中に9軒のホテルを展開しています。
ホテルは、2019年5月に営業終了した、しょうざんボウル跡地に対する再開発で、東急不動産が『(仮称)京都鏡石ホテルプロジェクト』としてホテルを開発、ラグジュアリーホテルの経験が豊富なヒルトンとフランチャイズ契約を締結して誕生しました。運営は東急リゾーツ&ステイが担当しています。
▼開業前の様子はこちらROKU KYOTO(ロク京都)LXR ホテルズ&リゾーツ、ヒルトン最上級ラグジュアリーホテルの状況 21.05【2021年9月16日開業】
ホテルは、RC造一部木造及びS造、地上4階、地下1階建て。敷地面積:40,360.72m、延床面積:12,408㎡の規模で114室を展開。平均客室面積は50 ㎡以上で、前面に広がる大きな窓からは鷹峯三山の雄大な景色を望む事ができます。
リゾート内では、サーマルプール(天然温泉を利用した温水プール)やスパ・フィットネスジム、「シェフズテーブル」「オールデイダイニング」「バー」の3 つのシ ーンを併せ持つレストラン TENJIN(テンジン)を備えています。
アライバル棟
ホテルの概要説明はこれぐらいにして、現地レポートを始めたいと思います。最初は「車寄せ」から、レセプションがある「アライバル棟」の様を見て行きます。
車寄せのにあるシンボルツリーのの様子です。この土地を象徴する「北山杉」の台杉(だいすぎ)仕立てで、ROKU京都のロゴマークのモチーフになっています。◎Good!
アライバル棟の様です。写真左側が「ティーハウス」、右側が「レセプション」となっています。
さっそく中に入ってみましょう!アライバル棟は木造平屋で、真ん中にエントランスを配置し、写真右側にレセプション、左側にティーハウスを配置しています。
正面玄関を入った所、メインエントランスの様子です。水景施設がありましたが、屋根が無いので田んぼの様な雰囲気があります。
真横から見るとこんな感じです。ビジュアル的には映える・・のかもしれませんが、悪天候時は厳しいかのでは無いでしょうか・・?
アライバル棟(レセプション)
水景施設を横目に、レセプションにやってきました!
ロク京都のインテリアデザインは、アジアを拠点とし世界有数のリゾート地でラグジュアリーホテルの実績を数多く持 つインテリアデザイナー、BLINK Design Group が手掛けました。本阿弥光悦の芸術村から着想を得た「Artist アーティスト Residence レジデンス 」をテーマに、客室は「唐紙」、アライバルエリアは「漆」、レストランは「竹」、スパ施設は「陶器」 など各エリアでそれぞれ異なったエッセンスが散りばめられていますアライバルエリアは「漆」がテーマになってます。
チェックインはこちらのソファーに座って行います。4組程度が腰掛けて手続きを行い、混み合ってくると、となりの「ティハウス」に移動する、といったオペレーションでした。
今回はお盆期間中の繁忙期に宿泊しましたが、台風が接近しいている事もあり『上陸前に泊まってしまおう!』という前倒しの宿泊者が多く、ほぼ満室稼働との事でした。
ウェルカムドリンクは緑茶で、抹茶味のわらび餅が添えられいました。冷たいお茶はサッパリした味わいで美味しかったです。
アライバル棟(ティーハウス)
チェックインを済ませたあとは、ルームメイキングが完了するまでティーハウスで待機する事になりました。ティーハウスでは、ネスプレッソのコーヒーや、ROKUオリジナルブランドのお茶が飲み放題です。営業時間は7:00-21:00で、時間外はマシンとお茶は下げられます。
この写真は空いている時間帯を狙って撮りましたが、チェックインのピークタイムには満席になっていました。
ネスプレッソ・マシンの様子です。ご覧の通りフリーフローでコーヒーが愉しめます。これは嬉しいですね!
◎Good!
こちらはROKUオリジナルブレンドのお茶コーナーです。緑茶ですがジャスミン茶の様な爽やかな味わいでした。
注意!湯呑がメチャクチャ熱くなる!!
備え付けの湯呑ですが、お茶を注ぐと湯呑全体がメチャクチャ熱くなって火傷します!
これ、ホンマにヤバいと思います。僕は、ある程度冷めるまで持てませんでした。
デザインも大切ですが、それよりも基本的なUXを大切にしてほしいです。湯呑は普通のタイプに変えた方が良いです。
ティーハウスから見た「水盤」の様子です。
完璧に計算された施設配置は「美しい」の一言です!
◎◎Excellent!
水景施設
ROKU京都の最大の見せ場の1つ、水盤を見てゆきましょう!
ティーハウス側からみた水盤の様子です。このあたりは日本庭園に通じる演出がなされています。
日本の四季を間近で感じられるランドスケープデザイン。客室棟の前に間に広がる水盤はホテルを代表する空間で、灯篭や北山杉が配された浮島など、計算され尽くした配置が美しいです。
◎◎◎Fabulous!
まさに息を呑む美しさ。この水盤を見るだけでもホテルに泊まる価値があると思います。
水盤越しにティーハウスを見た様子です。
水盤の奥側は周りに植え込みなどがなく、非常にシンプルな構成となっています。水盤は、周辺の風景を写し込むことで、周囲の自然とホテルとをゆるやかにつなぎ、屋内外の境界をなくす役割を担っています。
レセプションは高級感が感じられず、僕的に今ひとつ盛り上がりませんでしたが、水盤は最高で非日常感を与えてくれました。この高揚感や非日常体験こそが、ラグジュアリーホテルに泊まる魅力の1つだと思います。
◎◎◎Fabulous!
前々から見たかった水盤が見られたので大満足。もっと見ていたですが、そろそろ客室に向かいましょう!
EVホール、廊下
ルームキーをかざして客室棟に入りました!こちらがメインとなるエレベータホール(EVホール)の様子です。ドラマチックな装飾や展示品が無くサッパリとしています。
客室階に到着!今回は3階の客室をアサインされました。
EVホールの窓からの眺めです。ROKU京都は横長の施設配置なのでEVホールが複数箇所あり、それぞれで違った眺めが愉しめます。こちらは水盤の真ん中を通る、さっき歩いてきた通路が見えています。建物の壁面はかなり高級感がありますね・・。
客室階に向かう廊下の様子です。客室は全て水盤側にあり、反対側の山側は、景色は見えませんが明かり窓が設けられています。
デラックスルーム・ツイン(50㎡)
ついに客室に到着しました!
ここが!!ROKU京都の客室です!!!
今回宿泊したお部屋は、デラックスルーム・ツイン(50㎡)。ROKU京都の中では最もベーシックなお部屋です。入り口側にウエットエリアとクローゼットを集中配置し、奥側が居室となるベーシックなレイアウトです。窓側には、自分の人生史上最大級のデイベッドを配した縁側コーナーがあります。
ROKU京都の部屋タイプ一覧
客室タイプ | 広さ | 室数 |
デラックス | 50㎡ | 64 |
プレミアデラックス | 50㎡ | 22 |
ガーデンデラックス | 67㎡ (客室50㎡、プライベートガーデン17㎡) |
22 |
プールサイドデラックス | 82㎡ (客室49㎡、プライベートテラス33㎡) |
4 |
スイート | 100㎡ | 2 |
また、ガーデンデラックス、プールサイドデラックスの広さには、付帯施設のガーデンが17㎡、33㎡が含まれており、スイートを除くと、いずれも客室は50㎡です。その為、スイート以外の客室の実質的な広さは「デラックス」も「ガーデン」もあまり差がありません。
また、ガーデンは魅力的な天然温泉を引き込んだ「温泉風呂」がありますが、部屋は地上階に位置しており水盤や山並みを望む事はできません。眺めを取るか、温泉風呂を取るか?その人の好みによると思います。
客室内をじっくり見てゆきます。50㎡もある広さに加え、最新鋭のホテルなので天井が高く、空間的な余裕が感じられます。
◎◎Excellent!
ベッドサイズは、ツイン:1200×2000×605mm、キング:2000×2000×605mm。ベッドは英国王室御用達のベッドブランド「スランバーランド」製で、ベッドリネン類はマルティネリ製です。
客室のデザインは、本阿弥光悦の芸術村から着想を得た「Artist アーティスト Residence レジデンス 」をテーマに、「唐紙」のエッセンスが加わっています。
デラックスルームの客室レイアウトは「奇をてらったところがない」のでとても良いです。落ち着きます。
デイベッドの近くにインルームダイニングに対応できる大きな丸テーブルがありました。
ウェルカムフルーツとスナック。あられは普通、ブドウはめちゃウマ、キウイは未熟で食べられないと判断し持って帰りました(笑)
ベッドボード・ナイトテーブル
ベッドボード付近の様子です。このあたりの壁紙は「唐紙」が用いられています。日本の素材が持つ魅力と職人技の巧妙さをシンプルに表現しているそうです。
ROKU京都の客室ですが、全体的なデザインは良いと思いますが、縁側コーナーの壁面など、一部の化粧板のランクが低くビジネスホテルの様な化粧板を使っている所が気になりました。客室単価10万円超えのホテルとしては若干物足りません。
ナイトパネルと電話機の様子です。カーテン類の開け締め、照明のコントロールを集中配置しています。
注意!ベッドサイドのUSB端子はType-Cのみ
マルチタイプのコンセントとUSB給電ポート。Type-Cのみで驚きました・・・。C-CのUSBケーブルなんか普段は持ち歩かないよ!困った、スマホが充電できない・・。これからはType-Cオンリーの時代がくるのかもしれませんが、現在はA-Cケーブルを使う人が大多数だと思います。できればA,C併設が良かった。先日泊まったTIADはA,C併設だったのでTIADはちゃん考えています。
部屋の中を探してみると、デイベッドの横にType-A端子がありました!ベッドで転びながら、スマホの充電はできませんが、なんとかなりました。
超特大サイズの『デイベッド』でヘブン状態に!
続いては、窓際に置かれたデイベッドの様子です。900×1900×210mmの超特大サイズで思う存分、ゴロゴロする事が出来ます!
◎◎◎Fabulous!
ROKU京都のデイベッドは自分史上、過去一大きくて、最高に気持ち良かった!2人で向かい合って座っても余裕の広さがあります。
そして窓からの眺め!ROKU京都の魅力が詰まった癒やしの風景が広がっています。
メチャクチャ大きい窓はプライバシーを守るために下部にプライバシーフィルムが貼られています。この配慮も良いですね。今回宿泊したのは3階でしたが、外の人と目がある事はありまでんでした。
京都市内とは思えない眺め。なんだか神聖な雰囲気が漂っています。これは街中にある三井京都やリッツ京都では得られないもので、ROKU京都の大きなアドバンテージになっていると思いました。
◎◎Excellent!
スマート化されたルームサービス
ROKU京都で感心した点が「スマート化されたルームサービス」です。解りやすく言うと、カラオケボックスの様に客室のTVでルームサービスをオーダーする事が出来ます。
◎Good!
リモンコンで「リクエストサービス」を選択。
注文できる項目が表示されます。インルームダイニングはメニューが写真で表示される事に加え、お届け時間を指定できるので、内線電話でオーダーするよりも解りやすく便利だと思いました。
ちなみに、提供時間外のアイテムは表示されなくなります。翌日になるとインルームダイニングのメニューは表示されませんでした。朝食会場やサーマルプール、フィットネスの混雑状況をモニターする事が出来ます。
館内にオフィシャルショップがない理由は、客室TVをスマート化したからかもしれませんね。。
ミニバー
ミニバーコーナーを見てゆきます。写真右側にあるキャビネットがミニバーコーナーです。
中はこんな感じです。ネスプレッソのカプセルやティーパックは、足りなくなったら補充してくれるとの事。
グラス類と電気ケトルはこんな感じです。
冷蔵庫はこんな感じです。
クローゼット
クローゼットの様子を見てゆきます。こちらは入り口側から居室側につながる廊下です。写真左がクローゼット、右がウェットエリアです。
クローゼットは扉が無いウォークインクローゼットでした。広さは申し分ありません。
バスローブはこんな感じです。このバスローブ、少し軽めで着心地がメチャクチャ良いです。水分をよく吸うので、サーマルプールにも同じものが置かれていました。風呂上がりにエアコンを強くして、バスローブに汗を吸わせてからパジャマに着替えるパターンが良かったです◎Good!
パジャマや靴べらがあります。パジャマはセパレートタイプです。
雪駄とスリッパ。雪駄はサーマルプールに履いてゆく事が出来ます。
セーフティボックスは一般的なものでシンプル操作で使いやすかったです。
トイレはこんな感じでした。広々としており、陶器製の小さな手洗いがありました。この陶器のデザイン、質感は今ひとつです。トイレの蓋は自動で開きます(笑)
ウエットエリア
ウエットエリアの様子です。最新鋭のホテルだけあってメチャクチャ綺麗です。消し炭色の配色も高級感があります。
ドレッサー付近の様子です。陶器を用いた2ボウルの設定。
このあたりの質感は、リッツ京都や三井京都、ウェスティン都京都には遠く及ばないと思いました。ヒルトン最上位ブランドを冠するのであれば、もうちょっと頑張って欲しい・・と思いました。
注意!デカすぎて使いづらいコップ!!
洗面台のタンブラーが長すぎて洗面ボウルに激突する恐れ有り!サイズ感がおかしくて使いにくいです。既にぶつけた人がいたのか?少し欠けていました。
デザインしか考えておらず「実際の使い勝手を想像していない」と思いました。
アメニティ類の様子です。箱に小分けされており、ビジュアル的に美しいです。
注意!2023年9月1日からポンプ式に変更予定
バスアメニティは『Votary』製でした。イギリス生まれのスキンケアブランドで、キャサリン妃にメイクアップのアドバイスをしたArabella Preston氏立ち上げたスキンケアブランドです。
バスアメニティが独立ボトルなのが素晴らしい・・・のですが、2023年9月1日よりSodashiのポンプ式バスルームアメニティの導入を開始し、順次切り替えを行うとのことです。さらば、独立ボトル・・。ドライヤーはレプロナイザー 4D Plusでした。レプロナイザーはアチコチのホテルで採用されており、本当に人気がありますね。
◎Good!
石造りのお風呂は雰囲気満点!
客室紹介、最後はバスルームです。
このお風呂はメチャ良かったです。
石造りのでかい浴槽!バスタブは、770×1305mm×深さ550mmのサイズで、浴場気分が味わえます。
お湯を入れるとこんな感じです。写真で見るよりも実物は大きいです。
温泉ではありませんが、お湯がジャバジャバと流れ落ちて気分を盛り上げてくれます。ここのお風呂は本当にいいです。
◎◎◎Fabulous!
写真を取り忘れましたが、スマートTVでお風呂椅子を頼んだので快適性はさらにUPしました。
浴室の水栓はドイツ製のGROHE(グローエ)。一流どころを使っていますね。
注意!シャワーは真横に飛び出すぞ!
お風呂椅子に座ると、顔面ブシャー!!!
ハンドシャワーの掛け具の角度が垂直で真正面にお湯が飛び出します。角度調整は出来ません!!
こんなに素敵なお風呂なのにこれは無いやろ・・。
例によって写真が膨大になったのでPart1はここまでです。
ROKU京都は「これは無いやろ!」と「メチャいいやん!」が交互にやってくるホテルでした。総合的なまとめはPart2で書きたいと思います。
次回、Part2:インルームダイニング、朝食、サーマルプール、夜景編(タイトルが長すぎる)に続きます!
ロク京都(ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resorts)宿泊記 Part2〜サーマルプール、TENJINでの朝食、ダイヤモンド特典の1万円クレジットでインルームダイニング!
神は細部に宿る、と言います。
明らかに擦り合わせの不足、最終チェックの甘さが見て取れますね。
一泊十万円代だとかなり高級なわけですがそれにしてはお粗末過ぎる部分が目立ってしまう。