大阪ステーションホテル(THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection)は、JR大阪駅の西側にあった、大阪中央郵便局跡に建設されたJPタワー大阪の高層階に入居する、JR西日本のフラッグシップホテルです。マリオットのホテルコレクション「Autograph Collection(オートグラフコレクション)」に加盟しており、マリオットの会員プログラムや特典を受ける事ができます。
大阪ステーションホテルは、JR西日本系列のホテルであり、1874年5月11日に開業した初代大阪駅の跡地に所在する事から、この地で紡がれた『鉄道』をコンセプトに据え、ステーションホテルの名称を体現する仕掛けが沢山施されています。
また、大阪ステーションホテルは、料理人出身で系列ホテルの総料理長を歴任した佐藤伸二氏が総支配人を勤め、唯一無二の「食」を軸にしたホテルを目指しています。
個人的には、かつて、大阪と札幌を結んでいた豪華寝台特急「トワイライトエクスプレス」を高級ホテルとして昇華させ、客室は「寝台個室」、レストランは食堂車「ダイナープレアデス」、ホテルスタッフは「鉄道マン」というコンセプトで特徴あるホテルが生み出した、と感じています。
施設構成
JPタワーの施設構成はこんな感じです。1階がエントランス、29階がレセプションとレストラン、30階にジムとスパエリア、30〜38階が客室、38階にはスペシャリティサロンがあります。
大阪ステーションホテルへのアクセス方法
大阪ステーションホテルの住所:〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田3丁目2−2
大阪ステーションホテルは、梅田三丁目の『JPタワー大阪』の高層階に入居しています。場所は、大阪駅西口南側、ヒルトン大阪の斜め向かいに位置しています。大丸梅田店が入居する「サウスゲートビルディング」の2階から屋根付き歩行者デッキで接続しています。
大阪ステーションホテルへの行き方です。2023年に開業したJR大阪駅の新改札口『西口』下車、徒歩1分と交通至便な場所にあります。
大阪駅西口からJPタワーに入ると、大きな吹き抜けが出迎えてくれます。大阪ステーションホテルの入口は、写真左下の「オレンジ色」の所です。駅を出て一瞬で到着するの異次元の利便性を誇ります。
「ステーションホテル」を体現する様々な仕掛け
それではホテル館内を見ていきましょう!まずは、ホテルエントランス付近の様子です。大阪ステーションホテルのエントランスは、KITTE側と、反対側(西側)の車寄せ側の2箇所があります。こちらは車寄せ側の様子です。
大阪ステーションホテルとオートグラフコレクションのロゴマーク。JR西日本とマリオットのダブルブランドを冠したホテルです。
エントランスロビーの様子です。ベルデスクの壁面に凄そうなパネルが飾られていました。
大阪ステーションホテルには、鉄道マニアが思わず唸る様な装飾が各所に盛り込まれています。碍子(がいし)を装飾品にするとは・・。なかり突き抜けてますね(笑)
エントランスを抜けて、レセプションにつながるエレベーターに向かいます。
1階エレベーターホールの様子です。天井の照明が鉄道の車輪を連想させますね。
突き当りには、大阪八百八橋をモチーフにしたスケートボード?がありました。
29階に到着!おおおっ、照度を落とした神秘的な雰囲気のエレベーターホールに驚きました。
レンガ張りの壁面が続く廊下を歩いていくと・・。
大阪ステーションホテルのメインロビーに到着です!
JPタワーの1フロアあたりの床面積がメチャクチャ広いので、ロビーもかなりのゆとりがあります。
枕木を組み上げた円形のオブジェ。大阪環状線の円をイメージしいています。
チェックインカウンターの様子です。昔の駅の改札口のブースをイメージしています。
こちらは近鉄の有人改札口の跡地ですが、昔のブースはこんな感じでした。
チェックインカウターの対面にあるソファーの様子です。レトロな駅を連想させるデザインですね。
29階のレセプション側とレストラン側の間には、待合スペースと「ウォーターステーション」があります。
紙コップが懐かしいウォーターステーション
ウォーターステーションの様子です。
昔の特急電車にあった紙コップが!!懐かしすぎて、思わずニンマリ。
コーナーの奥には、黄金色のガチャガチャがありました。
チェックインを済ませて客室に向かいます。こちらは客室階のエレベーターホールの様子です。
驚きたのがこちら、エレベーターホールに「ウォーターサーバー」がありました!
こちらは客室内にあるピッチャーで水を汲んだ様子です。この水、ほんのりとレモンの香りがしてメチャクチャ美味しかった。
客室階の廊下の様子です。
客室番号のプレート。こちらは、鉄道の信号機の代わりを果たしていた「タブレット」を模しています。
SCENIC(シーニック)ツイン(40㎡)
今回の泊まったお部屋は・・・。
SCENIC(シーニック)キング(40㎡)です!
出展:大阪ステーションホテル
公式サイトからお借りした客室レイアウト図です。アイランド型の洗面台が斬新過ぎる・・。
客室に入って直ぐに「鉄道ネタ」が仕込まれていました。ドアのレバーは鉄道車両のブレーキハンドル。エントランスの照明は初代大阪駅にあった釣り鐘をモチーフにしています。影で表されてた文字と数字「イテネ150-18740511」は下記の意味があります。
イ:1等車
テ:展望車
ネ:寝台車
開業:150年
開業日:1874年05月11日
※ちなみにホテルの電話番号は、06-6105-『1874』
居室の様子です。4つ星クラスのホテルとしては充分な質感があります。デザインもかなり好みです!
窓側を見通した様子です。SCENIC(シーニック)キングは客室面積:40㎡ほどですが、充分以上の広さがあります。
ベッドは、幅183cm×203cmのキングサイズが1台。
真正面から見た様子です。ベッドボード上のウォールアートがカッコいい。しかも左側のクローゼットのスライドスクリーンまで模様が続いています。
ナイトテーブルはこんな感じです。最近のトレンドを抑えBluetoothスピーカーがありました。
窓側から入口側を見た様子です。スライドスクリーンがクローゼットの扉を兼ねており、ウェットエリアを隠すとクローゼットの中が現れる造りとなっています。
クローゼット内部にも、ウォールアートと同じグラフィックが描かれており「見せる収納」となっています。これは新しい考え方ですね・・・。
オープンクローゼットの様子です。トランクケースを置くスペースと、こぶりなチェストがありました。
チェストの中にはパジャマがありました。かなり着心地が良かったです。
その下にはアイロン、ブラシ、ランドリーバッグが。大阪ステーションホテルのロゴ入りランドリーバッグがカッコいい!
その他、ベッドサイドには、マルチインターフェース対応の充電ケーブルがありました。使い捨てスリッパもフッカフカで気持ちよかったです!これぞ高級ホテルの証ですね。
リビングペース
続いてリビングスペースを見ていきます。窓際にデイベッド、インルームダイニングに対応する大型の丸テーブル、肘掛け付きのチェアがありました。
かなりいい感じです。阪神、阪急、大丸のデパ地下で、ご馳走を買い込んで、お部屋でルームパーティ。大阪駅直結のホテルなので、そんな楽しみ方も可能です。
別の角度で見たリビングスペースの様子です。
デイベッドは結構な長さがあるので、大人が横になってゴロゴロする事ができます。
客室からの眺め
客室からの眺めはこんな感じです。今回は北側(グラングリーン大阪側)のお部屋だったので、うめきた側の高層ビル群を愛でる事ができました。写真左奥の高層ビルには、ヒルトン最上級ブランド「ウォルドーフアストリア大阪」が2025年上半期にオープンする予定です。
日が暮れるとこんな感じです。写真内のビルは建設中、または開業業直後なのでオフィスフロアの明かりがほとんどありません。グラングリーン大阪の主要施設がオープンする2025年春ごろには、華やかな夜景になると思います。
ウエルカムギフト・ミニバーコーナー
デイベッドに座りながら、ウェルカムギフトやホテル案内などを見てみましょう!
まずはルームキーの様子です。切符に入鋏した様な切込みがあります。さすが、ステーションホテル!
ホテル案内はこんな感じでした。マリオットプラチナ会員は、スペシャリティサロンやOFUROを利用する事はできませんが、1人9,000円もする朝食が無料で食べられます。また、マリオットプラチナ会員は、ラウンジアクセス権がない代わりに、ミニバーコーナーの冷蔵庫内のドリンクがすべて無料で頂けます。
ウェルカムギフトはこんな感じでした。大阪ステーションホテル」が監修を務める、KITTE1階にある「ラ パティスリー テイシャバ」のガレットブルトンヌ。4個 で1,800円もする高級品です。続いてミニバーコーナーはこんな感じでした。ネスプレッソマシン有り。
お茶、グラス類。
ミニバーコーナーの冷蔵庫内のドリンクはこんな感じでした。「きわみ」みかんジュースは絶品でメチャクチャ美味しいです。
インルームダイニング・ルームサービス
ルームサービスのドリンク類はこんな感じです。「きわみ」みかんジュースは2400円もします。ちなみに、楽天では送料込みで1300円ほどで購入可能です。
インルームダイニングはこんな感じでした。
ウェットエリア
続いてウェットエリアを見ていきましょう!こちらは「アイランド型」のレイアウトを採用した洗面台です。一番目立つ場所にあるので、デザイン・質感ともに気合が入っています。
スライドスクリーンを閉めるとこんな感じで、プライバシーを確保する事ができます。
洗面台の様子です。メチャクチャ質感が高くて驚きました。
アメニティ類はかなり充実しています。パズルの様にピタッリおさまるアメニティ類が凄い。
アメニティセットを並べるとこんな感じです。
ドライヤーは、SALONIAでした。最近、このドライヤーを採用するホテルがメチャクチャ多いです。
バスルームの様子です。洗い場付きで、快適性は抜群。黒色の壁面も高級感バツグン。最初からバスチェアが置かれているところも良いです。
バスタブも大きくてゆったりできます。気分良く入浴する事ができました。
シャワーはこんな感じです。レインシャワー有り。ハンドシャワーは最近流行りの節水タイプで、水圧は低めでした。
バスアメニティは、HAHONICO(ハホニコ)製でした。
トイレはこんな感じでした。清潔感、快適性ともに申し分ありません。
日本最高レベルの朝食を体験!
一夜明けて、29階にある朝食会場 THE MOMENT GRILL&DINING (ザ モーメント グリル&ダイニング)にやってきました!
大阪ステーションホテルは『食』に拘ったホテルを標榜しており、一人当たり9,000円という日本一高い朝食(諸説あり)を提供しており、そのハイクオリティな朝食が話題となっています。レストランの店内は、豪華列車の食堂車をイメージしています。令和の「ダイナープレヤデス」といった所でしょうか!?
ブッフェ台の様子です。品数が豊富なことに加え、1品1品のクオリティが尋常ではありません。高級な素材を惜しげもなく投入している事が伝わってきます。
カットフルーツも豪華絢爛。シャインマスカットが食べ放題なのには驚きました。
パン類もメチャクチャ美味しい!!
KITTE大阪1階の「ラ パティスリー テイシャバ」で1個600〜700円で売られているパンが食べ放題です!!
フルーツタルトも絶品です。これはヤバいですね・・・!
その他、ごはんを盛り付けるロボットがあって驚きました。未来チックですね〜。
早速ピックアップしてきました!素焼きの野菜、ソーセージ、ベーコン、サーモン、何もかも美味しい。このクオリティはヤバすぎる。
並のホテルとは見た目から違います。1品1品がとにかく高級。
ローストビーフも旨い。
スイーツ系はさらに美味しい。エッグステーションはありませんが高級バターの代名詞「ボルディエバター」をふんだんに使ったオムレツをピックアップする事ができます。
和食系を攻めてみました。お味噌汁、お寿司、卵焼き、温泉卵など・・お寿司は、今回の朝食群の中ではイマイチでした。
そして、今回の朝食の中でホームラン級に美味しかったのが「車輪のクロワッサン」+ボルディエバターの組み合わせ。サクサクのクロワッサン、チョコレートにボルディエバターの塩気が加わることで、悪魔的な美味しさになりました。もうこればかり食べていたい・・。
その他、ソフトクリームに好みのチョコレート等をトッピングして「オリジナルソフト」を作る事ができました。これも美味しい。そして、また、車輪のクロワッサンとボルディエバターが写ってますね(笑)
食に拘ったホテル「大阪ステーションホテル」の朝食ですが、一人9,000円もするだけあって、他のホテルとはレベル違いの高級食材のオンパレードでした。たしかに美味しかったです。リッツ・カールトン京都、三井京都、ウェスティン都京都、W大阪、JWマリオット奈良に並ぶ美味しさだと思いました。
マリオットプラチナ会員は、この朝食が2名まで無料で付いてくるのでお得度はMAXです。現在はポイント泊が非常にお安くなっておいるので、開業ボーナスかもしれないレベチな朝食を楽しむなら、早めに泊まるのが吉だと思います。
大阪都心の摩天楼を愛でながらランニングできるジム
最後はフィットネスジムの様子をご紹介します。ジムは30階にあります。
内部の様子です。最新のマシンがずらりと並んでいます。写真左手前の無限に階段を登れるマシンは始めて見ました。
都心の超高層ビルを見下ろしながらランニングできます。
窓ガラスが大きく開放感があるジムでした。気持ちよく運動できそうです。
まとめ
今回宿泊した大阪ステーションホテルですが、まず大阪駅西口徒歩1分の立地、利便性は最強で「え?もう着いたの?」と思うぐらい、時間感覚がバグりました。次に鉄道に関連する装飾、デザイン、アイテムなどが館内の至る所にあって、それを見つけるのが楽しかったです。客室は最新のホテルなので快適そのモノ。オートグラフコレクションのレベルに相応しい高級感のある室内に仕上がっていました。アイランド型の洗面台+オープンクローゼットなど、かなり挑戦的なレイアウトになってるのも目新しい。水回りも快適で文句なし。
そして噂の朝食。前評判が高すぎたので若干拍子抜けしたのですが、後になって冷静に考えていると、あのクオリティーはヤバかった事を再認識しました。食材の高級さで打ち勝っている、ある意味パワープレイ的な豪勢さを感じました。とりあえずメチャクチャ美味しかったです。
今回はスペシャリティサロンは未体験でした。直予約12万〜14万円もするプライスタグに加え、ポイント泊にスペシャリティサロンをつけると追い銭2名で5万円も掛かるためです。リッツ大阪のラウンジアクセス権が一人2万程度(時期によって変動有り)なので、悩ましい所ですし、冷静に考えると5万円あればウェスティン大阪やJWマリオット奈良に1泊できそうです。
まとめると、利便性最強の超快適な飯ウマ鉄オタ系ホテル。鉄道と食に振り切ったホテルで、キャラクターが非常に立っており、目立った欠点がない。多少高くても利便性を考えると宿泊する価値があるホテル、となります。
スペシャリティサロンは、高額な料金で直予約するか、マリオットアンバサダーのみが立ち入る事が出来る神域なので未評価。でも、そのうち何かの記念日を言い訳にして、お金をためてスペシャリティサロンを体験してみたいですね!
良い点
・大阪駅西口徒歩1分。最強の利便性
・鉄道好きならニヤニヤしてしまう仕掛けが盛り沢山
・広々快適な客室。デイベッドが大きくて嬉しい。水回りも最高。
・高層階からの素晴らしい眺望。大阪に居ながら未来都市感を味わえる
・メチャクチャ美味しい朝食。マリオットプラチナ会員ならお得度MAX
・ホスピタリティあふれる接客。各スタッフが鉄道アイテムに精通している事に驚いた。
イマイチな点
・高すぎるスペシャリティサロン。2名で追加5万円もする。
・プールとラウンジが無いので、泊まる、朝食以外のアクティビティが無い
・アイランド型のチェックインカウンターは順番待ちが解りにくい
・レールサイドの北側は電車のジョイントが少し気になる
キャノピーbyヒルトン大阪梅田との差は歴然としていますね。
それぞれ鉄道と大阪をコンセプトの柱にしていますが、大阪ステーションホテルは非常に上手く洗練された形で鉄道を高級ホテルに落とし込んでいるの対し、キャノピーの方は安直に安易にガサツに大阪らしきものを表現しているだけにしか見えない。
非常に厳しい書き方をすれば子供の遊び、稚戯にしか見えないのです。
あと思うのが、今の日本国は高級ホテルの建設ラッシュですが、高級ホテルをブランディング出来る人、デザイン出来る人の絶対数が少な過ぎるという事は無いのかな、と。
各地に出来ている高級ホテルでその洗練度にかなりバラツキが見られるのは人材不足による弊害の顕著な現れのように見えて仕方がないのですが。
日本人だけでは人材不足なら海外から人を呼ぶしかない。
明治維新の時には海外から多数の技術者を呼び我々のご先祖様は学び自家薬籠中のものとした。
令和の世でも日本人の人材が足らないのなら海外から呼ぶしかない、明治維新と違い欧米のみならず亜細亜からも、それも中韓だけではなくシンガポールやタイ等からも良い人材ならば招聘すべきと考えますが、さて「我は亜細亜の先進国なるぞ、亜細亜の人材を呼ぶなぞ言語道断」的な変に意固地で現状認識が出来ていない人が多数を占める我が国にそれが出来るかどうか。
生き残るのは強い者ではなく変化出来る者。
我が国は変化に対応しないといけない。
あ、でも安易な解雇容易化は変化じゃなくて改悪なんだよなぁ…
変化も見極めが必要な時代です。
コンラッド級は別としてヒルトン系の食事はかなりばらつきが酷く、家族と宿泊して「何故ここはこんな?」と言われるのも度々。結局安定しているマリオット系に宿泊する様になりました。
こちらはマリオット系になるんですよね。
朝食が良いですねぇ。近いから宿泊はしないと思いますので食べられないかなぁ、残念。
パンが見るからに美味しそうなので買って帰りますか。
内装は下手な和風ではないのが好感を持てます。昨今流行りの和風の押し付けにはうんざりしてます。
リッツやプラザアテネの様な超豪華も引きますが、普通にスタンダードなマリオットの室内ぐらいが落ち着いて好きなんですけど。
だから、ちょっと和風テイストを入れてみましたなこのホテルはいいんじゃないですか?
無理やり朝食を食べる為に泊まってみようかな・・・。