大阪市中央区心斎橋筋二丁目で計画されている「(仮称)心斎橋スクエア建替えプロジェクト」の建築計画が明らかになりました。
計画は、ほぼ同じ規模のN棟とS棟の2棟で構成。両棟とも鉄骨造、地上5階建て、高さ36.5mで、延床面積は合計3,976.49㎡となります。建築主は三井不動産、設計・施工は清水建設が担当。2026年12月1日に着工し、2027年12月31日の竣工を予定しています。
旧「心斎橋スクエア」は、BURBERRYやHUGO BOSSが入居していた低層型の商業施設です。建て替え後も大規模な高層ビルにはせず、心斎橋の立地特性に合わせた、低層・高天井型の都市型商業施設として再整備されることになりそうです。
計画概要(N棟)

計画名称:(仮称)心斎橋スクエア建替えプロジェクト(N棟)
所在地:大阪市中央区心斎橋筋二丁目1番5(一部)
交通:―
階数:地上5階
高さ:36.5m
構造:鉄骨造
杭・基礎:―
主用途:物販店舗、事務所、飲食店舗
総戸数:―
敷地面積:492.77㎡
建築面積:451.84㎡
延床面積:1,990.57㎡
容積率対象面積:1,874.37㎡
建築主:三井不動産
設計者:清水建設一級建築士事務所
施工者:清水建設関西支店
着工:2026年12月1日
竣工:2027年12月31日
建築計画のお知らせに掲載されていた立面図です。

同じく配置図です。
計画概要(S棟)

計画名称:(仮称)心斎橋スクエア建替えプロジェクト(S棟)
所在地:大阪市中央区心斎橋筋二丁目1番5(一部)、1番12
交通:―
階数:地上5階
高さ:36.5m
構造:鉄骨造
杭・基礎:―
主用途:物販店舗、事務所、飲食店舗
総戸数:―
敷地面積:509.89㎡
建築面積:429.58㎡
延床面積:1,985.92㎡
容積率対象面積:1,912.24㎡
建築主:三井不動産
設計者:清水建設一級建築士事務所
施工者:清水建設関西支店
着工:2026年12月1日
竣工:2027年12月31日

建築計画のお知らせに掲載されていた立面図です。

同じく配置図です。
旧施設の約2.4倍に拡大
旧「心斎橋スクエア」は2014年9月に竣工した施設で、北棟が地上3階・延床1,105.72㎡、南棟が地上2階・延床527.03㎡。公簿上の延床面積は合計1,632.75㎡でした。新施設の延床面積は3,976.49㎡となるため、建物規模は約2.4倍に拡大します。
従来は、BURBERRYとHUGO BOSSを中心とする2店舗型の施設でしたが、新計画の用途には「物販店舗」に加え、「飲食店舗」と「事務所」が記載されています。単純に旧店舗を復元するのではなく、飲食機能や業務機能を組み合わせた、複合的な施設になる可能性があります。
地上5階で高さ36.5m、床を詰め込まない計画
今回の計画で特に目を引くのが、地上5階建てでありながら、高さが36.5mに達する点です。単純に高さを階数で割ると1層当たり約7.3mとなり、一般的な商業ビルよりも大きな階高が確保されます。
屋上部分や設備スペースを含むため、実際の階高が一律7.3mになるわけではありませんが、大型のショーウインドーや吹き抜け、高い天井を備えた店舗空間を想定している可能性があります。
立面図を見ると、N棟は上層部に変化を持たせた特徴的なシルエットを採用する一方、S棟は比較的整った箱形の形状です。ただし、現時点では完成予想パースや外装材、ファサードデザインは公表されていません。
三井不動産が建物を取得、底地はREITが継続保有
フロンティア不動産投資法人は2024年2月、心斎橋スクエアの既存建物部分を、2億1,700万円で三井不動産に譲渡すると発表しました。
土地については同投資法人が継続して保有し、三井不動産を借地権者とする事業用定期借地権を設定。契約期間は2024年3月29日から2048年11月30日までで、原則として中途解約や賃料改定を行わない長期契約となっています。
三井不動産が新しい建物の開発リスクを負い、投資法人は底地を保有して安定的な地代を得るスキームです。投資法人は、建て替え前の実績NOI利回り3.8%に対し、賃料増額後となる2028年中から、約17.2%のNOI利回りを想定しています。
これは三井不動産が、短期間の暫定利用ではなく、心斎橋の商業立地として長期的に施設を運営する方針であることを示しています。
地下解体・敷地整備から新築工事へ連続施工
現地では、旧建物の解体後も、地下構造物の撤去や地盤整備工事が進められています。工事期間は2025年7月16日から2026年11月30日までで、注文者は三井不動産、施工者は清水建設。新築工事の着工予定日は、その翌日の2026年12月1日となっており、地下解体・敷地整備から新築工事へ、ほぼ切れ目なく移行する工程です。
2028年の開業が有力
新施設の竣工予定日は2027年12月31日です。施設名称や開業日、テナントは未発表ですが、投資法人が2028年中から賃料増額後の収益を想定していることを考えると、2028年初頭から春頃の開業が有力とみられます。
旧施設は2014年に竣工した比較的新しい建物でしたが、約10年で建て替えに踏み切ることになりました。既存建物を使い続けるよりも、床面積を約2.4倍に拡大し、高い天井や大型店舗に対応できる建物へ更新した方が、心斎橋の一等地として高い収益性を確保できると判断したのでしょう。
地上5階建てのため、超高層ビルのような規模感はありません。しかし、建物の高さは36.5mあり、一般的な5階建てとは明らかに異なります。入居ブランドや外観デザイン次第では、心斎橋筋と御堂筋の間を結ぶ新たなランドマークになる可能性があります。
今後は、施設の正式名称、完成予想パース、フロア構成、入居ブランド、N棟とS棟の接続方法などが注目されます。
出典元
- 現地掲示「建築計画のお知らせ」
- フロンティア不動産投資法人「国内不動産信託受益権の一部譲渡及び事業用定期借地権設定契約締結に関するお知らせ」
- R.E.port「大阪・心斎橋の商業施設を取得/FRI」
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