東急ハンズ跡地がオフィス中心に転換!三菱地所「ゲートフロント久屋大通」2026年12月竣工、全区画のテナントが決定



三菱地所は2026年8月27日、名古屋・栄の「セントラルパークアネックス」と「桜錦ビル」跡地で建設中の複合ビルについて、正式名称を「ゲートフロント久屋大通」に決定したと発表しました。

建物は地上13階・地下1階、高さ約60m、延床面積約2.4万㎡。地下鉄「久屋大通駅」に直結し、2026年8月中旬に上棟、12月の竣工を予定しています。

今回のポイントは、単なるハンズ跡地の建て替えではありません。商業施設主体だった旧アネックスを、オフィス主体+旗艦店+公園・地下街を結ぶ都市拠点へ転換する再開発です。しかも竣工前の段階で、オフィス・商業とも全区画の入居テナントが決定しています。

ゲートフロント久屋大通 計画概要


項目 内容
所在地 名古屋市中区錦三丁目503番1他
交通 地下鉄桜通線・名城線「久屋大通駅」直結
規模 地上13階・地下1階
高さ 約60m
敷地面積 2,235.91㎡
延床面積 約24,123㎡
用途 オフィス、商業、駐車場
商業 地下1階・1階
オフィス 2~13階
事業者 三菱地所
設計 三菱地所設計、矢作建設工業
施工 矢作建設工業
着工 2024年10月
上棟 2026年8月中旬
竣工 2026年12月予定

アクタス、エアウィーヴが旗艦店を出店

低層部には、インテリア・家具の「アクタス」が地下1階・1階、寝具メーカーの「エアウィーヴ」が1階に旗艦店を開業します。エアウィーヴは同社初の路面型旗艦店となります。

1階には飲食店も入居予定です。
フロア 主な用途・テナント
地下1階・1階 アクタス旗艦店
1階 エアウィーヴ旗艦店、飲食店
2~13階 オフィス
旧アネックスのような大型商業施設を再現するのではなく、商業を低層部に絞り、上層部をオフィス化する構成です。

35年間営業した東急ハンズANNEX店の跡地

セントラルパークアネックスは1986年に開業。中核店舗だった「東急ハンズANNEX店」は同年11月、中部地区初の東急ハンズとしてオープンし、35年間営業しました。アネックスの閉館に伴い、2021年10月17日に営業を終了しています。

なお、今回の再開発区域は東急ハンズが入居していたアネックスだけでなく、北側の「桜錦ビル」も含みます。

「買い物の目的地」から「働く街」へ

今回の再開発で最も大きく変わるのは、建物の役割です。
旧セントラルパークアネックス ゲートフロント久屋大通
商業施設主体 オフィス主体
ハンズなどが集客装置 アクタス・エアウィーヴの旗艦店
館内への集客を重視 公園・地下街との回遊性を重視
「買い物の目的地」 「働く+滞在+回遊」の拠点
かつてはハンズを目指して来街者を呼び込む施設でしたが、今後はオフィスワーカーを恒常的に集め、その人流を久屋大通公園や地下街へ流す拠点になります。

久屋大通公園と地下街を立体的につなぐ

ゲートフロント久屋大通は、久屋大通公園との連続性を強く意識しています。

公園側には路面店舗やオープンテラスを配置し、低層部を緑化。地下1階では地下鉄・セントラルパーク地下街と接続し、地下から地上へつながるバリアフリー動線も整備します。

つまり、

地下鉄・地下街 → ゲートフロント久屋大通 → 久屋大通公園

という人の流れをつくります。

名古屋市の「名古屋駅・伏見・栄地区都市機能誘導制度」も活用し、高品質オフィスの整備、地下街との接続、緑化、防災機能などを組み込んでいます。

竣工前に全区画決定、名古屋のオフィス需要は堅調



注目したいのが、2026年8月時点ですでにオフィス・商業の全区画が決定していることです。

CBREによると、2026年第2四半期の名古屋オフィス市場は、全グレードの空室率が2.0%、Grade Aは1.2%。Grade Aの想定成約賃料は坪3万500円と、初めて3万円を突破しました。
指標 2026年Q2
名古屋・全グレード空室率 2.0%
Grade A空室率 1.2%
Grade A想定成約賃料 3万500円/坪
ゲートフロント久屋大通が竣工前に満床となった背景には、栄エリアで高品質オフィスの供給が限られる中、企業の移転・拡張需要が続いていることがあります。

三菱地所は栄を「点」ではなく「面」で開発



三菱地所は栄エリアで、ゲートフロント久屋大通だけでなく、高さ約211mの大型複合施設「ザ・ランドマーク名古屋栄」など複数のプロジェクトを展開しています。

個別のビルを単独で開発するのではなく、久屋大通公園や地下街、周辺施設との回遊性を高め、エリア全体の価値を底上げする戦略です。

ゲートフロント久屋大通は高さ約60mと、スカイラインを大きく変える超高層ビルではありません。

しかし、久屋大通駅直結という立地に満床のオフィス、旗艦型商業、公園・地下街を結ぶ動線を組み合わせることで、栄北部の人流そのものを変える可能性があります。

35年間親しまれた東急ハンズANNEX店の跡地は、2026年12月、「買い物の目的地」から「働く人と街をつなぐ拠点」へと役割を変えて再出発します。




出典

  • 三菱地所「セントラルパークアネックス・桜錦ビル跡地の建物名称を『ゲートフロント久屋大通』に決定」(2026年8月27日)
  • 三菱地所「(仮称)錦三丁目5番街区計画 着工」(2024年10月7日)
  • CBRE「Japan Office MarketView Q2 2026」
  • 名古屋市「名古屋駅・伏見・栄地区都市機能誘導制度」
  • 東急ハンズ「東急ハンズ ANNEX店 移転のおしらせ」(2021年7月15日)
  • Impress Watch「名古屋・セントラルパークアネックス跡地に『ゲートフロント久屋大通』」

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