【続報】大阪が世界観光都市「魅力度」で1位!2026年最新ランキングで総合3位、京都4位、日本8都市がトップ50入り



当ブログで2025年7月にお伝えした「世界観光都市魅力度ランキング」の続報です。

韓国の旅行・観光専門研究機関ヤノルジャリサーチは、米国パデュー大学CHRIBA、韓国・慶熙大学H&T Analytics Centerと共同で「2026世界観光都市魅力度評価」を発表しました。

総合1位はニューヨーク、2位はパリ。前年首位の大阪は3位、京都は4位となりました。しかし、2026年から新たに分離公表された「魅力度」では、大阪が世界1位、京都が2位を獲得しています。

大阪は「世界で最も知られた観光都市」ではありません。しかし、SNSやレビューなどに表れた肯定的な評価では、世界で最も高く評価された都市となりました。

大阪は総合1位から3位へ、ニューヨークが首位浮上


項目 2025年版 2026年版
調査対象 191都市 261都市
データ期間 2023年6月~2025年5月 2025年6月~2026年5月
ニューヨーク 4位 1位
パリ 2位 2位
大阪 1位 3位
京都 3位 4位
ソウル 5位 5位
大阪は総合順位を2つ下げましたが、調査対象が191都市から261都市へ拡大され、算定方法も精緻化されています。単純に「大阪の観光力が低下した」と捉えるのは適切ではありません。

むしろ今回の調査では、総合順位を「認知度」と「魅力度」に分解したことで、都市ごとの強みが明確になりました。

2026年世界観光都市魅力度ランキング・トップ20


総合 都市 国・地域 認知度 魅力度
1 ニューヨーク 米国 1 3
2 パリ フランス 2 5
3 大阪 日本 8 1
4 京都 日本 10 2
5 ソウル 韓国 6 4
6 ロンドン 英国 3 6
7 ローマ イタリア 4 7
8 バンコク タイ 5 9
9 沖縄 日本 28 8
10 シカゴ 米国 11 16
11 ドバイ UAE 14 10
12 シンガポール シンガポール 12 15
13 ロサンゼルス 米国 9 21
14 東京 日本 17 13
15 マイアミ 米国 13 18
16 名古屋 日本 41 11
17 マドリード スペイン 15 23
18 ワシントンD.C. 米国 7 60
19 福岡 日本 42 12
20 香港 中国 19 19
日本からは、横浜が21位、札幌が40位に入り、計8都市が世界トップ50入りしました。米国の16都市に次ぐ多さです。

東京一極ではなく、大阪、京都、沖縄、名古屋、福岡、横浜、札幌まで異なるタイプの都市が上位に並んだことは、日本の観光競争力の厚みを示しています。

大阪は「体験コンテンツ」と「歓待性」で世界2位



大阪は認知度8位に対し、魅力度では世界1位。評価項目別でも「体験コンテンツ」と「歓待性」が世界2位、「文化・歴史」が6位に入りました。

調査では、大阪の強みとして次の要素が挙げられています。
強み 大阪の特徴
路地や商店街まで広がる食文化、ストリートフード
買い物 百貨店、商店街、繁華街が連続する都市構造
宿泊 幅広い価格帯と多様なホテル
娯楽 テーマパーク、スポーツ、イベント
夜間観光 繁華街、夜景、ナイトライフ
歓待性 親しみやすく活気のある接客・都市の雰囲気
大阪の強さは、単体の世界遺産や巨大建築ではありません。「食べる、買う、遊ぶ、泊まる」という体験が都心部に高密度で集まり、街全体が一つのエンターテインメント空間として機能していることです。



京都が伝統文化と自然景観を一体化した「世界観」を強みにする一方、大阪は観光客が直接参加し、消費し、人に語りたくなる「体験」を得意としています。性格の異なる両都市が近接していること自体が、関西観光の大きな競争力です。

総合順位は「知られる力」と「好かれる力」の合計



ヤノルジャ魅力度指数は、単純な人気投票ではありません。

2025年6月から2026年5月までにSNS、ブログ、フォーラム、レビューなどへ投稿された14言語のデータを、BrandwatchとAIによる感情分析で処理しています。
評価軸 算定方法 総合点の比重
認知度 世界のオンライン言説に占める都市の言及割合 50%
魅力度 肯定的評価の割合に、投稿量による補正を加算 50%
さらに、両指標を以下の4分野・17項目に分解して評価しています。
分野 比重 主な項目
美・自然景観 30% 山、海、河川、都市景観、動植物
文化・歴史 30% 歴史遺産、美術館、伝統文化、建築
体験コンテンツ 30% 食、宿泊、買い物、テーマパーク、夜間観光、スポーツ、イベント
歓待性 10% 住民や観光サービス従事者の親しみやすさ
ニューヨークは認知度1位、魅力度3位で、双方を高い水準でそろえました。一方、大阪は認知度8位、魅力度1位。つまり、知名度ではニューヨークやパリに及ばないものの、オンライン上に表れた肯定的な体験評価では上回ったことになります。

このランキングはどこまで信用できるのか



調査主体のヤノルジャリサーチは、韓国の大手旅行プラットフォーム「ヤノルジャ」、米国パデュー大学CHRIBA、慶熙大学H&T Analytics Centerの協力により2023年に設立された民間の観光専門研究機関です。

大学研究機関が指数開発に参加し、対象都市の選定基準や計算方法も公開されているため、出所不明のネット投票とは異なります。一方で、国連世界観光機関や世界経済フォーラムによる公的な国際指標ではなく、2026年版でまだ2回目の新しい民間指数です。

また、SNS利用者の属性や国ごとの投稿文化に影響されるほか、データ取得上の制約から中国語は分析対象外となっています。したがって、「大阪があらゆる面で世界最高の観光都市になった」のではなく、「ヤノルジャリサーチの独自指数で、オンライン上の魅力度が世界1位になった」と理解するのが正確です。

なお、MONEYTODAYは調査主体ではなく、結果を紹介した韓国の報道機関です。ランキングの一次資料はヤノルジャリサーチとなります。

大阪の次の課題は「魅力をつくること」より「世界に知らせること」



今回の結果から、大阪の課題は明らかです。

魅力度は世界1位ですが、認知度は8位。すでに訪れた人やオンライン上で体験を語った人からの評価は高い一方、ニューヨーク、パリ、ロンドン、ローマほど世界の観光市場で強固な都市ブランドを確立しているわけではありません。

大阪府・市が掲げる「国際エンターテインメント都市OSAKA」は、食、文化、夜間観光、MICE、スポーツ、IRなどを束ね、都市全体の体験価値を高める戦略です。これは、今回の調査で評価された大阪の強みと重なります。

万博のレガシーや大阪IR、国際イベントを通じて認知度を引き上げながら、混雑、価格、交通、サービス品質を適切に管理し、現在の高い魅力度を守れるか。大阪に必要なのは、観光資源を闇雲に増やすことではなく、すでに高く評価されている体験を磨き、世界へ伝え、宿泊や消費、再訪につなげることです。

大阪は、まだ「世界で最も知られた観光都市」ではありません。しかし今回の指数では、それより一足先に「世界で最も好意的に語られる観光都市」になりました。

次の勝負は、この“好かれる力”を一過性の話題で終わらせず、持続的な都市ブランドと観光収益へ転換できるかどうかです。




出典

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