広島駅北口・旧JR西日本広島支社跡地に1万人規模の新アリーナ構想!年間232日稼働・160万人集客を目標、2031年度開業へ



広島駅北口の旧JR西日本広島支社跡地で検討されている1万人規模の新アリーナ構想が、事業化に向けて具体化しています。

2026年10月1日に開かれた「新アリーナの実現に向けた協議会」の第2回会合で、JR西日本と広島ドラゴンフライズが事業計画案を提示。年間232日稼働、年間160万人の集客を目標とし、スポーツ、ライブ・コンサート、MICE、各種イベントを受け入れる多機能アリーナを目指す方向が示されました。

候補地は広島駅新幹線口から徒歩数分の二葉の里地区。開業目標は2031年度です。

当ブログでは2026年3月、広島市とJR西日本が「広島広域都市圏の持続的な発展に向けた連携協定」を締結し、新アリーナを契機とした二葉の里地区のまちづくりを連携項目に位置付けた動きを紹介しました。今回の協議会では、施設規模だけでなく、運営、資金調達、事業主体まで議論が進んでいます。

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新アリーナ計画の概要


項目 計画・検討内容
候補地 旧JR西日本広島支社跡地
所在地 広島市東区二葉の里3丁目
敷地面積 約18,800㎡
立地 広島駅北口・新幹線口から徒歩数分
施設 多目的・多機能アリーナ
収容規模 約1万人
主用途 バスケットボール、各種スポーツ、ライブ・コンサート、MICE、式典、イベント
年間稼働目標 232日
ライブ・コンサート等への対応想定 149日
年間集客目標 160万人
付帯機能 イベント非開催日にも利用できる商業機能などを検討
事業主体 JR西日本、広島ドラゴンフライズを中心に検討
想定事業費 300億円超となる可能性
整備手法 「負担付き寄付」を有力案として検討
開業目標 2031年度
※事業費は現時点で未確定です。300億円台は、複数ゼネコンから提示された事業提案に関する報道ベースの数字です。

スポーツと音楽興行を両輪にした高稼働型アリーナ


出展:広島県立総合体育館(広島グリーンアリーナ)

新アリーナは、広島ドラゴンフライズのホームゲームを軸に、ライブ・コンサート、その他のスポーツ、MICEなどを組み合わせて稼働率を確保する計画です。

第2回協議会では、年間232日の稼働を想定し、149日をライブ・コンサートなどに対応できる日程とする考えが示されました。

年間160万人を232日で単純平均すると、1稼働日あたり約6,900人、月平均では約13.3万人となります。スポーツ専用施設ではなく、音楽興行を大きな収益・集客の柱に据えた運営モデルが想定されています。

JR西日本は、全国ツアーで広島公演が組み込まれない、いわゆる「広島飛ばし」の背景として、大型興行を受け入れられる施設環境の不足を挙げています。

既存の広島グリーンアリーナも高い稼働状況にあり、新アリーナはこれを置き換えるのではなく、2館体制によって広島の大型イベント受け入れ能力を拡大する役割を担います。
現状の課題 新アリーナで想定する対応
大型会場が限られる 約1万人規模の会場を追加
希望日程を確保しにくい グリーンアリーナとの2館体制
全国ツアーが広島を通過するケース 大型ライブの受け皿を確保
スポーツだけでは利用日が偏る 音楽・MICE・イベントを組み合わせる
非開催日の利用が限定的 商業機能など日常利用も検討
新アリーナを求める署名は10万4,260筆に達しており、スポーツ界だけでなく、行政や経済界を含む地域プロジェクトへ広がっています。

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広島駅北口に年間160万人の新たな人流



候補地の強みは、山陽新幹線、JR在来線、広島電鉄、路線バスが集まる広島駅に近接している点です。

中国地方だけでなく、関西や九州方面からもアクセスしやすく、大型イベント開催時には駅周辺のホテル、飲食店、商業施設などへの消費波及が見込まれます。

イベント非開催日にも人が利用できる商業機能の導入が検討されているのも、アリーナを興行日に限った施設とせず、日常的な都市機能として組み込むためです。

新アリーナは、スポーツ施設の整備と同時に、広島駅北口に新たな広域集客機能を加える都市開発としての性格を持っています。

二葉の里では住宅・ホテル・医療・業務機能の集積が進む



アリーナ候補地の二葉の里地区では、土地区画整理事業を起点に都市機能の集積が進んでいます。

広島テレビ新本社、グラノード広島、エネコム広島ビルが整備されたほか、新病院、住宅、ホテル、オフィスなど複数の大型プロジェクトが進行しています。
主なプロジェクト 内容
二葉の里5街区 広島テレビ、グラノード広島、エネコム広島ビル
二葉の里2街区 広島ガーデンレジデンス
広島ガーデンレジデンス 地上31階・高さ約124m、住宅・ホテル・オフィスなど
新病院 広島駅北口で整備計画が進行
広島高速5号線 広島駅周辺の道路ネットワークを強化
新アリーナ 約1万人規模のスポーツ・エンターテインメント拠点
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旧IKEA出店予定地だった二葉の里2街区では、住友不動産による**「広島ガーデンレジデンス(仮称・広島駅北口計画)」**も始動しています。

地上31階、高さ約124m、住宅287戸、ホテル178室、温浴施設、オフィスなどで構成される大型複合開発で、2029年の竣工が予定されています。

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広島市は広島駅周辺を「楕円形の都心づくり」の東の核、二葉の里を含むエリアを「広島の陸の玄関ゾーン」と位置付けています。

これまで住宅、宿泊、業務、医療などを中心に機能集積が進んできたエリアに、新アリーナによってスポーツ・音楽・イベントという大規模な集客機能が加わることになります。

JR西日本が事業主体として中心的な役割を担う意向



事業の担い手についても方向性が見え始めました。

JR西日本広島支社は第2回協議会で、広島ドラゴンフライズと連携しながら、事業主体として中心的な役割を担っていきたいとの考えを示しました。

JR西日本は候補地の土地所有者でもあり、広島駅周辺の交通・不動産事業を担う立場からプロジェクトに関与します。
主体 主な役割・位置付け
JR西日本 土地所有者、事業主体として中心的役割を担う意向
広島ドラゴンフライズ 主要利用者、事業計画の検討に参画
広島県 事業方式や公的支援などを検討
広島市 まちづくり、事業スキーム、交通対策などを検討
経済界 官民連携による実現を支援
HEBDA 協議会運営、新アリーナ実現に向けた活動
土地所有者と主要利用者が事業計画の中心に入り、県、市、経済界が加わる官民連携型の枠組みとなっています。

300億円超の事業費をどう組み立てるか

今後の大きな論点が、建設費と資金調達です。

報道では、複数のゼネコンから300億円台の事業提案が示されたとされており、総事業費は300億円を超える可能性があります。施設仕様や資材・人件費の動向によって変動するため、正式な金額は今後精査されます。

整備手法として検討されているのが「負担付き寄付」です。

民間側が施設を整備し、完成後に自治体へ寄付。その際、民間による運営など一定の条件を付ける方式で、現時点では有力案の一つとして検討されています。
論点 主な検討内容
建設費 300億円超となる可能性
民間資金 JR西日本、企業資金など
公的支援 国の交付金・補助制度、県・市の関与
土地 JR西日本所有地の扱い
所有 完成後の施設所有形態
運営 民間主体による長期運営
収益 興行、スポンサー、商業、飲食など
維持管理 長期修繕・更新費用の負担
広島市は2026年7月から「新アリーナ整備に係る検討支援業務」を進め、他都市の事例や民間側が想定する事業スキーム、市の関与条件などを整理しています。

大規模集客と交通処理をどう両立するか



広島駅に近い立地は公共交通面で大きな強みですが、イベント終了時には数千~1万人規模の来場者が短時間に移動します。

二葉の里周辺では新病院や民間開発、広島高速5号線の整備も進んでおり、将来的な交通量の増加が見込まれています。

広島市は一部道路について、右左折レーンの追加、車線構成の見直し、信号制御などを検討しています。あわせて、広島駅からアリーナへの歩行者動線、バス・タクシー、新病院への救急アクセスなどを整理する必要があります。

新アリーナの事業化では、施設内部の計画だけでなく、広島駅北口全体で大量の来場者をどう受け入れるかも重要なテーマとなります。

2031年度開業へ、次の焦点は事業費と事業スキーム

新アリーナは2031年度の開業を目標としています。
時期 主な動き
2024年~ 新アリーナ実現に向けた活動・署名
2026年3月 広島市とJR西日本が連携協定
2026年7月 第1回「新アリーナの実現に向けた協議会」
2026年10月1日 第2回協議会で事業計画案を提示
2026年内目標 第3回協議会、おおよその事業費などを提示
今後 資金調達、事業方式、施設計画、交通対策を具体化
2031年度 開業目標
第2回協議会によって、施設規模だけでなく、運営計画と事業主体の方向性まで具体化しました。

広島駅北口では、住宅、ホテル、オフィス、医療、交通インフラの整備が並行して進んでいます。新アリーナは、その中にスポーツとエンターテインメントによる広域集客機能を加えるプロジェクトです。

今後は、事業費、官民の負担割合、負担付き寄付を含む事業方式、交通対策をどこまで具体化できるかが2031年度の開業に向けた焦点となります。




出典・参考資料

  • 一般社団法人広島イベント事業振興協会(HEBDA)「新アリーナの実現に向けた協議会」
  • 広島市「新アリーナ構想を契機とした二葉の里地区のまちづくりの推進」
  • 広島市「新アリーナ整備に係る検討支援業務」
  • JR西日本・広島市「広島広域都市圏の持続的な発展に向けた連携協定」
  • 広島テレビ「広島駅北口の新アリーナ構想」関連報道
  • RCC中国放送「新アリーナ事業計画案」関連報道
  • 広島ホームテレビ「広島駅北口の新アリーナ構想」関連報道
  • テレビ新広島「新アリーナ事業計画案」「新アリーナ建設事業費」関連報道
  • 中国新聞「広島駅北口・新アリーナ」関連報道
  • Re-urbanization -再都市化- 過去記事
 

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