
JR東日本-E233系は、JR東日本の通勤・近郊形電車の標準車両として、E231系の技術を踏襲しつつ主要機器を二重系化するなどして信頼性を高めた最新型の通勤形電車です。ユニバーサルデザインの深度化を図り、つかまり易さなどに配慮した握り棒の形状、優先席エリアの明確化などを実施、空気清浄機の設置、座席の座り心地の改善、結露しにくいドアガラスの採用など快適性の向上が図られています。

今回撮影したのは京葉線に投入された5000番代。

斜体側面の表示器はフルカラーLEDを採用しており視認性に優れています。

続いて車内の様子を見て行きましょう。海浜幕張駅で折り返す電車を待ってジックリ撮影してきました。

座席の様子です。カンチレバーによる片持ち式バケット構造で1人あたりの座席幅は 460 mm。大型の袖仕切りやスタンションポールなど混雑の激しい東京圏の流儀にそった座席です。以前は近鉄や阪急のようなフカフカの座席と同じような勢いで座ると尻が割れそうになるほど固かった(笑)JR東日本のバケットシートですが、座布団の厚みをアップさせクッション材にSバネの入った柔らかいものに改良され座り心地がかなり良くなりました。

連結部の様子です。
209系や231系で一部省略されていた槓子扉は防犯、防火などの対策からE233系から復活し全車両に標準装備されました。
ドアの様子です。金属むき出しだったE231系までとは異なり、アイボリーの化粧板が取付けられ若干質感が向上しました。

各所情報を表示する液晶モニタの様子です。画面サイズは17インチで全ドアの上部に2枚つづ設置されています。

天井付近の様子です。進行方向に向かってラインデリアが配置された意外に古典的な造形です。

凄まじい勢いで増備が進むE233系。現在の投入両数は、中央線0番代(688両)、京浜東北線1000番代(830両)、常磐緩行・東京メトロ千代田線2000番代(180両)、東海道・高崎線3000番代(490両)、京葉線5000番代(240両)が配備済みで、今後7000番代が、埼京線、川越線、りんかい線(310両)、横浜線(224両)、南部線(210両)に投入される計画です。これらが出揃うとE233系の総数は3,172両に達し、103系の製造両数3,447両と、新幹線0系の製造両数3,216に次ぐ、日本歴代3位の製造両数となります。103系と0系は国鉄全体での両数なのでJR東日本単独で投入されているE233系の増殖具合いは本当に凄まじいです。
この他にも先代のE231系をベースにした車両が関東私鉄、地下鉄の各線に大量に投入されており、関東エリアのどの路線にのっても同じ様な内装の電車ばかりになりました。最初にE233系に乗った時は「おおー!209系やE231に比べかなり良くなったな!」と、車両のレベルの高さに関心しましたが、これだけ金太郎アメ的な感じで同タイプが増殖すると趣味的に少し残念な気がしてきました。まあ、JR西日本エリアから見ると贅沢な悩みなんですけどね・・・。
PS:E233系の記事を書いた後に、221系リニューアル車の内装を見るとJR西日本は車両の投入ペースは遅いですが、内装その他クオリティーはやっぱり高いと再認識する事が出来ました。なんとなく落ち着きます・・・。

