京阪ホールディングスは、2018年5月9日付けのニュースリリースで、京阪グループ長期戦略構想を発表しました。発表内容によると、長期経営戦略の期間内に淀屋橋、京橋の拠点開発の完了をめざすとともに、中之島の開発を並行して推進。淀屋橋では京阪御堂筋ビルなど同社資産を活用し 拠点開発を推進する他、京阪線最大のターミナル京橋駅では、駅ビルの再生計画を 起爆剤に、大阪ビジネスパークや大阪城など周辺エリアを含めたまちの回遊性を高め、 大阪東西軸の「ヒガシ」の玄関口に相応しい街作りを行うとしています。中之島では再生医療拠点やアゴラ構想のある4丁目地区の開発計画、なにわ筋線計画により将来関西国際空港と直結される事から、社有地活用を含めたエリアの活性化を推進。続いて、京阪グループ創業の地である天満橋の再開発と 中之島線延伸の実現をめざすことで、大阪の新たな都市魅力 の創造に寄与するとしています。
【出典元】→【京阪ホールディングス㈱】京阪グループ長期戦略構想の策定について
※アリー my dearさん、他にもメールなどで情報を頂きました、ありがとうございました!

長期戦略構想にある「淀屋橋付近の拠点開発」については、読売新聞が「日土地淀屋橋ビル」と南隣の「京阪御堂筋ビル」の2棟を一体的に開発、オフィスや商業施設などの入居を想定した高さ100m以上の高層ビルを建設すると伝えています。御堂筋沿いに新たな超高層ビル計画が浮上、久々に新規の大型オフィスビルの建設計画なので、これは嬉しいニュースです。
淀屋橋に高層ビル計画…京阪HD、26年までに
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20180509-OYO1T50012.html京阪ホールディングス(HD)が大阪・淀屋橋で再開発に乗り出す。2026年までに、御堂筋に面した京阪電気鉄道「淀屋橋駅」南側の二つのビルを一体で再開発し、複合ビルを建設する。大阪を代表するオフィス街の顔として整備する。
日本土地建物(東京)と共同で開発を進める。予定地は御堂筋と土佐堀通の交差点にある「日土地淀屋橋ビル」(中央区)と南隣の「京阪御堂筋ビル」(同)で、敷地面積約5000平方メートル。高さ100メートル以上の高層ビルとし、オフィスや商業施設などの入居を想定している。

発表された長期戦略構想では、淀屋橋、天満橋、京橋など沿線主要駅付近の再開発とともに、IRが開業が決まった際に、中之島線を夢洲方面への延伸を実施、まずは中央線・九条駅までを建設するとしています。工事費用は500億円以上の見込みで、費用のかかる大阪メトロとの相互乗り入れについては採算面で難しいとの事です。第三軌条とパンタグラフを搭載したハイブリッド車両を投入!?など妄想が膨らんでいましたが、それは無い様ですね。

京阪沿線だけに限った話ではありませんが、長期的には少子化による沿線人口の減少が避けられず、量的な拡大は難しい状況の中、沿線価値の向上や経営の多角化、IRやインバウンドといった外的要因によるビジネスチャンスを取り込む為の投資など、全体的には堅実な経営戦略となっています。具体的な計画内容は不明ですが、天満橋や中之島の再開発も示唆されているので、今後の動向が気になる所です。


