出展:https://jair.report/article/58/
大阪府・市が、ベイエリアの夢洲に誘致を目指している、カジノを含むIR・統合型リゾート。中国のマカオを中心にIR事業を展開している「メルコリゾーツ&エンターテインメント」は2019年1月に「シティ・オブ・フューチャー」と名付けたコンセプトを発表し、総事業費は100億米ドル(約1兆円)超を見込むと発表しました。同社として世界最大規模の施設を大阪・夢洲に建設意向を示しました。
「簡単に言えば、人工島にヘブンを作るということだ。夢洲でこれを実現したい」。先日インテックス大阪で開催された[関西]統合型リゾート産業展のオペレーター講演で初公開された、メルコリゾーツの夢洲IRの完成予想図です。メルコのフラッグシップホテルであるモーフィアスを思わせる流線型の建物や近未来的な高層建築物、巨大な展示場が描かれています。この中には4つのホテル、国際的なイベントを開催できるMICE施設、ショッピングセンター、ミュージアム、イベントゾーン、カジノが設置され、巨大な日本庭園やヘルスケアに特化した施設も用意されます。
「ラスベガスでも、シンガポールでも、マカオでもなく、日本である。(最後発とも言える)日本はユニークなポジションだ。今までのほかの地域の失敗からも、成功したプレミアムツアーからも学ぶこともできる」とホー氏は訴える。その上で、数百万という観光客を呼び込むことで得られる成功を、幅広いローカルコミュニティと分かち合いたい。「大阪で新しい時代をみなさんと共有したい」
出展:JメルコリゾーツCEO ローレンス・ホー氏
※福島区民さんから情報を頂きました、ありがとうございました!?
出展:https://jair.report/article/58/
メルコが描く大阪IRのテーマは「未来の街」。「先進技術や近代的な建築と、歴史・伝統が共存している」日本の特徴から着想を得たとの事。上のパースには一部が壁面緑化された3棟の超高層ビルが空中連結された姿が描かれています。高さは200mぐらいありそうです。
出展:https://jair.report/article/58/
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「確かに、今までのモノをコピーすれば、安くできるでしょう。でも、競合他社の株主はそれを見て喜ぶでしょう。でも、大阪はシンガポールでも、ラスベガスでもありません。標準に対する圧力と戦いたいし、決してコピーは作りたくない。それぞれのプロジェクトはユニークで、フレッシュなデザインのソリューションだ」
出展:メルコリゾーツ ロベレクス氏
メルコリゾーツが構想する大阪・夢洲のIRは、マリーナ・ベイ・サンズでも、ラスベガスの伝統的なイベント会場でもない、オリジナルティのある施設にしたいとの事。標準化に対する圧力と戦う、決してコピーは作りたくないとしています。最後発と言える大阪IRでは、先行する他のIRの成功・失敗事例から学び、その上でオリジナルティのある施設を作る事が可能です。

地元自治体の長年にわたる誘致活動に加え、進出するIRオペレーター側もやる気満々な大阪IRですが、先日の報道によると、政府はカジノを含む統合型リゾート(IR)の整備に当たっての基本方針の公表を夏の参院選以降に先送りする方針を固めたとの事です。
昨年7月に公布されたIR実施法では、公布から1年半以内に管理委を設置し、2年以内に基本方針を公表することを定めています。誘致を目指す自治体は、基本方針を踏まえて事業者の選定基準などを盛り込んだ実施方針を決定。選定した事業者とIRの整備計画をまとめ、国に認定を申請し、国土交通相は最大3カ所認定する流れです。大阪府・市は、2025年大阪万博までにIRの一部を開業させたいとしていますが、政府の対応の遅さがビジネスチャンスを逃すかもしれません。今回ご紹介したメルコリゾーツやMGM、さらにラスベガスサンズは大阪ファーストの方針ですが、オペレーター側の熱が冷めないうちに大阪への超大型投資を決めて欲しいと思いました。





