大阪メトロ御堂筋線・京阪本線「淀屋橋駅」に直結する再開発プロジェクトの正式名称が「淀屋橋ゲートタワー」に決定しました。事業主体である淀屋橋駅西地区市街地再開発組合と、大和ハウス工業、住友商事、関電不動産開発の3社は、建物名称とともに施設の主要概要を公表。地上29階・地下2階、高さ約135m、延床面積約132,330㎡の複合ビルとして、2025年12月の竣工、2026年の開業を予定しています。
この事業は、御堂筋と土佐堀川に挟まれた大阪市中央区北浜四丁目の一等地、約1.7haにわたる施行地区を対象とした「淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業」です。老朽化した建物が点在していたエリアを一体化し、オフィスを主体とする都市型複合施設へと再編するもので、大阪都心のビジネス拠点の強化と都市景観の再生を目的としています。
新名称「淀屋橋ゲートタワー」には、御堂筋の“玄関口”に位置するこのタワーが、大阪ビジネスの進化と国際化の“起点=GATE”になるという意志が込められています。建物外観には、重厚な門構えを想起させる格子状の意匠が施され、都市の顔としてふさわしい象徴性を備えたデザインとなっています。
施設は地下1階〜地上2階に商業ゾーン、3階以上をハイグレードオフィスとし、11階には公共貢献機能として「SYNTHビジネスセンター淀屋橋(仮称)」や「SHARE LOUNGE 淀屋橋with PLUS(仮称)」が導入されます。これらの施設は、入居者だけでなく一般来館者や周辺オフィスワーカーも利用可能な“開かれたサードプレイス”として整備され、都市における新たな交流の場を提供します。
また、御堂筋沿道の景観整備に対応する基壇部(高さ50m)の屋上には、一般利用可能な屋上庭園が整備される予定です。中之島や水辺の景観を望むビュースポットとして、都市に潤いと憩いをもたらします。隣接する大川町公園も水辺のにぎわい空間として再整備される計画です。
設計は日建設計、施工は大林組が担当。構造は制振構造を採用し、環境性能評価LEED Goldの取得も視野に入れるなど、環境負荷の低減と耐震性能の両立を図っています。
2020年に市街地再開発組合が設立され、2022年11月に本体工事が着工。2025年12月に建物が完成し、2026年には「淀屋橋ゲートタワー」としての本格稼働を開始する予定です。大阪都心に新たなランドマークが加わることで、淀屋橋エリアの価値向上と、国際都市・大阪のさらなる成長が期待されます。
計画概要
項目 | 内容 |
---|---|
事業名称 | 淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業 |
建物名称 | 淀屋橋ゲートタワー |
所在地 | 大阪市中央区北浜四丁目104番(地番) |
アクセス | 大阪メトロ御堂筋線・京阪本線「淀屋橋駅」直結 |
施行者 | 淀屋橋駅西地区市街地再開発組合 |
参加組合員 | 大和ハウス工業株式会社住友商事株式会社関電不動産開発株式会社 |
設計・監理 | 株式会社日建設計 |
施工 | 株式会社大林組 |
施行地区面積 | 約1.7ha |
敷地面積 | 約7,206㎡ |
建築面積 | 約5,170㎡ |
延床面積 | 約132,330㎡ |
容積対象面積 | 約115,249㎡(容積率約1,600%) |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造(制振構造) |
基礎工法 | 場所打ちコンクリート拡底杭 |
階数/高さ | 地上29階・地下2階/約135m(最高部134.99m) |
主要用途 | オフィス、商業施設、サービスオフィス、シェアラウンジ、駐車場 等 |
公共施設 | 公共貢献施設(11階)屋上庭園(基壇部)大川町公園再整備 |
環境対応 | LEED認証(Goldレベル)取得見込み |
概算事業費 | 約668億円 |
都市計画決定 | 2019年08月 |
組合設立認可 | 2020年07月 |
権利変換計画認可 | 2021年05月 |
解体工事着工 | 2021年10月 |
新築工事着工 | 2022年11月 |
建物竣工(予定) | 2025年12月 |
開業(予定) | 2026年 |
現地の状況まとめ