大和ハウス工業、住友商事、関電不動産開発は2020年8月6日付けのニュースリリースで、大阪市中央区北浜四丁目で事業を推進する「淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業」市街地再開発組合に参画すると発表しました。計画地は淀屋橋交差点の南西角の一帯で、大阪のメインストリートでありビジネスの中心である御堂筋の玄関口に立地しており、北側は、水と緑豊かな環境で大阪の文化・行政・産業の中心である中之島地区に隣接しています。
市街地再開発事業の施行により敷地及び建物を共同化し、大阪の国際競争力の強化に資するハイグレードなオフィスを用意、低層部には、御堂筋の上質なにぎわいを創出する商業機能を導入する計画です。
また、水辺の新たなにぎわいを創出する環境整備を行い、環境負荷低減、防災性の向上に資する建物を整備。2021年工事に着手し、建物は2025年竣工を予定しています。
【出展元】→大和ハウス・住友商事・関電不動産、「淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業」の市街地再開発組合を設立
計画概要
事業名称 | 淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業 |
施行者 | 淀屋橋駅西地区市街地再開発組合 |
所在 | 大阪市中央区北浜4丁目1番他 |
施行地区面積 | 約 1.7ha |
敷地面積 | 約 7,200 ㎡ |
延べ面積 | 約 131,800 ㎡ |
主要用途 | 事務所、店舗、駐車場等 |
階数/建物高さ | 地上 28 階・地下 2 階/約 135 m |
2019 年 8 月 | 都市計画決定 |
2020 年 7 月 | 淀屋橋駅西地区市街地再開発組合設立認可 |
2021 年 | 権利変換計画認可(予定) 工事着手(予定) |
2025 年 | 建物竣工(予定) |
再開発のポイント
1.大阪の国際競争力を高めるハイグレードオフィスの整備
大街区化によるワンフロア貸室面積3300㎡(1,000坪)を超える大阪最大規模のオフィス空間、 土佐堀川や御堂筋の眺望が得られる快適で潤いのある執務環境、充実したビジネスサポ ート機能の導入、非常用電力をはじめ高いBCP性能など、大阪を代表するハイグレー ドオフィスを整備。
2.御堂筋の玄関口にふさわしい上質なにぎわいの創出
低層部(1階・2階)には御堂筋の玄関口に ふさわしい商業店舗を導入し、歩行者空間と一 体となった風格あるまちなみと上質なにぎわ 空間を創出。大阪メトロ淀屋橋駅と地下接続し、バリアフリー 化・利便性向上を図るとともに、駅から連続した、ターミナルにふさわしい地下商業空間によ るにぎわいを創出する。

3.水辺の新たなにぎわい拠点の創出と回遊性の向上
御堂筋に面した高さ50mの基壇部屋上階(地上11階)に、一般の方も利用できる眺望空間(基壇部屋上庭園、カフェラウンジ等)を整備し、中之島を一望できる新たなVIEW SPOTを創出する。土佐堀通側の敷地内のオープンスペース整備や、土佐堀川に面した水辺の溜まり空間 など大川町公園の再整備により、エリアのシンボルとなる水辺の新たなにぎわい拠点を創出するとともに、中之島を中心とした水辺の回遊性の向上を図る。
4.環境・防災・エリアマネジメントでの先導的な取り組み
街区を跨いだエネルギーの面的利用(融通)や再生可能エネルギーの導入により、エ リアとしての環境負荷低減を図る。災害時の周辺街区や公共空間への非常用電力の融通や帰宅困難者が一時滞留できる 環境整備(スペース、備蓄等)により、淀屋橋駅を中心としたエリアの防災性能の向上、 BCD(※)の構築を目指目指す。
※BCD:Business Continuity Districtの略。エネルギーの自立化・多重化により災害 時のエネルギー安定供給が確保される業務継続地区のこと。

大阪都心部ではインバウンド需要の高まりに伴いホテルの建設が相次ぎ、タワーマンションの需要が堅調だった事から、大型ハイグレードオフィスの新規供給が極端に少なくなっていました。最近になって淀屋橋ツインタワー構想の西側(135m)や東側(150m)、日本生命淀屋橋ビルの建て替え(123m)、(仮称)本町サンケイビルなど、オフィスビルの新規案件が数件浮上しオフィス不足解消に向けた動きが出始めています。コロナ禍の影響で着工延期を心配していましたが、この計画は当初のスケジュール通りに進められる事になりました。
2021年1月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2020年12月だったので、約1ヶ月振りの取材です。

北西側から見た様子です。前回からあまり変化が見られませんでした。

計画地西側にある雑居ビルの様子です。

南西側から見た様子です。

最後は御堂筋越しに見た様子です。
2020年12月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2020年10月だったので、約2ヶ月振りの取材です。

南東側から見た様子です。

北西側から見た様子です。前回の取材にべテナントの退去がさらに進んだ印象です。ビルの窓明かりもほとんと見えませんでした。

最後は、再開発とセットで親水空間の整備が行われる土佐堀側の様子です。
2020年10月の様子

現地の様子です。いよいよ追跡取材を開始します、ついにこの日がやってきました!!

北西側から見た様子です。再開発に向けてテナントの退去が進んでいます。

西側から見た様子です。小規模なテナントビルの土地を集約して大規模な再開発が行われます。

計画地の真ん中を東西に抜ける市道の様子です。既に閉鎖されています。

南西側から見た様子です。

一気に御堂筋を越えて南東側から見た様子です。

東側から見た様子です。

最後は大阪市役所前から見た計画地全体の様子です。
おはようございます(^_^)
https://www.constnews.com/?p=92629
“ 年内に解体工事が始動/淀屋橋駅西地区第1種市街地再開発事業/淀屋橋駅西地区市街地再開発組合 ”
ここまで複数のビルの一体開発は珍しいですね。雑居ビルの密集も味がありますが、集約しやすい制度がさらに整ってそれに伴って緑地とかも増えいけばいいですね
地図で見たら、再開発予定地には11棟のビルが建っています。これを一つのビルにするのですから、夢みたいです。よくまとまったものだと思います。容積率のボーナスや路地の市道の提供を受けるなどのメリットが大きかったのでしょう。これをモデルケースに今後の再開発を進めてもらいたいものです。
東西ともほぼ同時進行なんですね。日生や三菱UFJビルもあるし、この辺りは万博のころにはかなり良くなってそうですね。
賛否あるのであまり言及しにくいのですが、どうか大阪が次のステップへ移行してほしいです。
縦覧計画書では
pit階(B3F)機械室
B2F駐車場(自走式)
B1F地下店舗、機械室、駐車場スロープ
1-2F店舗
低層部 3-9Fオフィス階高4.3m 天井高2.8m
高層部 12-26Fオフィス階高さ4m 天井高2.8m
10F機械室
11F中央にカンファレンスルーム、カンファレンスにデリバリー可能な店舗を北側2区画、東側にビジネスバックアップオフィスと管理室、東側に屋上庭園
27-28Fオフィス、最上階北側に屋上庭園
PHF 機械室、室外機置き場
一部報道、ブログなどで総工費668億円とありますが、組合想定負担費749億円。
大阪市は一切の費用負担をせず。と計画書にありました。
土佐堀通り地下のメトロ機械室や淀屋橋駅との近接施工と費用低減のためか住生、石原ビル、大阪東銀ビルの地下躯体を残しての施工。
駅との接続は石原ビル角の部分が地下躯体を貫通して玄関幅で接続されます。
街区を跨いでのエネルギー融通とありますのでODONAか西側の住友ビルと供給菅が設置されるのでしょう。SMBC大阪本店と住友ビルは一般建築誌には記載されていませんが行員専用地下通路などで繋がっています。
フェスティバル方面への眺めはテナント側からしか望めないようです。
大小複数のビルを区画まるごと一括解体したあとの大規模再開発。土佐堀川沿いの遊歩道再整備ともども、大変期待しています!