大阪府・市は、2024年12月21日に、第3回新大阪駅周辺地域まちづくり検討部会を開催し、拠点整備が計画されている新大阪駅周辺地域のうち、十三駅と淡路駅の各エリアの主要開発プロジェクトを公表しました!検討部会は2エリアの計画策定を担う実務者レベルの検討会設置を決定。2023年度中に立ち上げる予定です。
十三駅エリアでは阪急が新大阪連絡線・なにわ筋線の地下新駅と新駅直上開発を、淡路駅エリアでは大阪市が柴島浄水場の機能移転で約12haの開発用地を生み出し再開発を実施する予定です。新大阪駅周辺地域は2022年10月に都市再生緊急整備地域(114ha)に指定され、十三駅エリアと淡路駅エリアは、新大阪駅周辺地域のサブ拠点として中核拠点に位置付けられていました。
【出典元】→大阪府>第3回新大阪駅周辺地域まちづくり検討部会
十三駅エリア
阪急は、十三駅を経由する新大阪連絡線・なにわ筋連絡線を整備します。新路線は「なにわ筋線」との相互直通を想定し狭軌で整備。JR大阪駅・うめきた地下ホームから新大阪駅まで、地下トンネルでの淀川渡河ルートの確保によるルートの強靭化を想定。十三新駅は既存駅北側(神戸線、宝塚線との間)に阪急電鉄用地内を基本として地下ホームを設置。現時点で整備時期は未定ですが、なにわ筋線とのできるだけ近い時期での開業を目指し、関係者との検討協議を進めていく方針です。
十三駅エリアの開発については「新駅」と「新駅直上プロジェクト」の2つのキープロジェクトを始動させます。駅直上プロジェクトは、駅直結の強みを活かしてキーコンテンツとなる機能導入を図り、十三駅エリアの目的地化をめざします。また、同駅近くで阪急グループが所有する3カ所の土地でも開発を行います。
阪急は、新駅の位置と駅直上開発を示すことで、十三エリアのポテンシャル向上が見込める点をPRする方針で、周辺開発を誘発するため、早期にエリア計画の初期版を取りまとめを行います。
淡路駅エリア
淡路駅エリアでは、柴島浄水場のダウンサイジングプロジェクト(仮称)が始動。市水道局は、柴島浄水場の開発用地計画を提示しました。阪急淡路駅に近い「上系用地」にある一部機能を移転・集約し開発用地を確保する構想です。
開発プロジェクトと阪急高架下空間開発プロジェクトを中心に、4駅間の歩行者ネットワークを強化、居心地がよく歩きたくなるまちなかを形成し、エリアの価値向上を図る。ダウンサイジング用地を中心としたまちづくりの検討を進めます。
柴島浄水場のダウンサイジングプロジェクトでは、柴島浄水場の上系用地の一部にある機能を移設・集約し、約12haの開発用地を生み出します。配水池エリアの上系東エリアの配水池を増量することで配水池機能を集約し約4ha、浄水施設エリアの下系エリアに浄水処理施設を新設することで浄水処理機能を集約し約8haを確保します。
2024~2025年度にかけて、浄水処理機能集約(浄水処理施設の新設、既設の撤去)に向けた基本設計などを実施。2026年度より事業の入札手続きを経て、2027年度から浄水処理機能集約の事業に着手予定。2032年度以降に配水池エリア(約4ha)、2037年度以降に浄水施設エリア(約8ha)活用を想定。
ダウンサイジング用地を中心としたまちづくりの検討を進め、用地が活用可能となる2032年度より開発プロジェクトの実施に向けた取組を開始し、2040年における新たな広域拠点の実現までのまちびらきを目指す計画です。
大阪市は、新大阪駅に近い大規模浄水場を活用した巨大開発をPRし、十三駅エリアと同様、早期にエリア計画初期版を策定する予定で、配水池エリア開発が始まる2032年度までに同計画の内容を順次バージョンアップしていきます。
二つのエリアについて大阪府・大阪市らは、税制面と都市計画での優遇措置を講じられる都市再生緊急整備地域の指定を目指し、民間開発を促進する考えを示しました。
新大阪駅南口エリアまちづくり協議会が設立/運営推進パートナーは野村不動産/検討範囲は13㌶(建設ニュース)
https://www.constnews.com/?p=132966