出展:尼崎市 令和8年度 武庫川周辺阪急新駅事業説明会 説明資料
阪急神戸線の武庫之荘駅~西宮北口駅間で計画されている「阪急武庫川新駅」の整備が、着工に向けて大きく動き始めました。尼崎市は2026年9月16日、9月11日・12日に開催した事業説明会の資料を公開しました。資料には、新駅の完成イメージや駅施設、周辺整備の検討状況が盛り込まれており、これまで計画図を中心に示されてきた新駅の姿が、より具体的に見えてきました。
西宮市は2026年度施政方針で、2026年夏頃から準備工を進め、秋以降に本格工事へ着手する方針を示しています。開業目標は2031年度末です。
当サイトでは2025年4月、阪急電鉄・尼崎市・西宮市が基本協定を締結し、事業が正式に動き始めた段階を紹介しました。今回の資料公開によって、計画はさらに一歩進み、駅の完成像と施工スケジュールが具体化する段階に入ったことが分かります。
武庫川橋梁上にホーム、尼崎・西宮の両岸に駅施設

出展:尼崎市 令和8年度 武庫川周辺阪急新駅事業説明会 説明資料
新駅は、阪急神戸線の武庫之荘駅~西宮北口駅間約3.3kmのほぼ中間、武庫川橋梁上に設置されます。位置は武庫之荘駅から約1.6km、西宮北口駅から約1.7kmです。武庫川の中央付近が尼崎市と西宮市の市境となっており、ホームを河川上に設けたうえで、両市側に駅施設を整備。8両編成に対応し、尼崎市側、西宮市側の双方から利用できる構成となります。整備費は約86億円で、尼崎市、西宮市、阪急電鉄がそれぞれ3分の1を負担します。両市の負担分には国庫補助の活用が予定されています
| 項目 | 計画概要 |
|---|---|
| 路線 | 阪急神戸線 |
| 設置区間 | 武庫之荘駅~西宮北口駅間 |
| 駅間距離 | 約3.3km |
| 新駅位置 | 武庫之荘から約1.6km、西宮北口から約1.7km |
| 設置場所 | 武庫川橋梁上 |
| ホーム | 上下線各1面、計2面 |
| 対応編成 | 8両編成 |
| 改札 | 尼崎市側・西宮市側 |
| 整備費 | 約86億円 |
| 本格工事 | 2026年秋以降 |
| 開業目標 | 2031年度末 |
完成イメージを公開、河川上の駅が具体化

出展:尼崎市 令和8年度 武庫川周辺阪急新駅事業説明会 説明資料
今回の事業説明会資料では、完成後の新駅を描いたイメージパースが公開されました。武庫川上にホームと上屋を設け、既存の阪急神戸線と一体化した駅空間を形成する姿が描かれています。河川をまたぐ橋梁そのものを駅として活用し、両岸に出入口を設ける構成は、この新駅の大きな特徴です。
新駅そのものの基本構成は以前から示されていましたが、今回の資料によって、駅施設の配置や完成後の空間イメージがより具体的に把握できる段階まで設計が進んだことが確認できます。
狙いは鉄道アクセスの改善と生活拠点の形成

出展:尼崎市 令和8年度 武庫川周辺阪急新駅事業説明会 説明資料
武庫之荘~西宮北口間は約3.3kmあり、阪急神戸線の中でも駅間距離の長い区間です。周辺には住宅地が広がる一方、鉄道駅から距離のある地域も残っています。尼崎市のまちづくりビジョンでは、鉄道アクセスに加え、路線バスや生活利便施設など、地域交通・生活環境の課題も整理されています。武庫川新駅は、こうした地域に新たな鉄道アクセスを加えるとともに、徒歩や自転車を中心とした生活圏の形成を後押しする役割を担います。
尼崎市側では、周辺道路や公園、駐輪場、高架下空間などの整備も検討されています。生活利便施設や子育て関連施設の導入、河川敷へのアクセス改善なども視野に入っています。
一方、西宮市は、現時点でバスの乗り入れや大規模駐車場を設ける計画はないとしています。大規模な交通結節点や商業拠点を新たに形成するというよりも、既存住宅地の中に鉄道アクセスを加え、日常生活の利便性を高める生活密着型の新駅という性格が強い計画です。
現地では本格着工に向けた準備が進行

出展:尼崎市 令和8年度 武庫川周辺阪急新駅事業説明会 説明資料
現地では、施工に向けた準備も進んでいます。2026年2月から3月にかけて、西宮市側の武庫川右岸では、試掘調査や探査ボーリングが実施されました。周辺には旧鉄道橋台や杭、矢板などの地下構造物が残っており、新たな橋台や駅施設の配置を検討するため、その位置を確認したものです。次の焦点は駅施設と周辺整備の詳細

出展:尼崎市 令和8年度 武庫川周辺阪急新駅事業説明会 説明資料
武庫川新駅は、2021年に事業具体化に向けた検討で合意し、2025年4月には基本協定を締結。2026年に入り、現地調査や設計、着工準備が進んできました。今後は、本格工事の進捗に加え、駅舎やホームの詳細デザイン、周辺道路、駐輪場、高架下空間、両岸の歩行者動線、正式な駅名などが焦点となります。
新駅は、阪急神戸線に新たな乗降拠点を加えるだけでなく、武庫川を挟む尼崎市側と西宮市側の生活圏に新しい動線を生み出すプロジェクトでもあります。2031年度末の開業に向け、今後は駅本体と周辺まちづくりの双方で、計画がどこまで具体化していくかが注目されます。
出典・参考資料
- 尼崎市「令和8年度 阪急武庫川新駅事業説明会」
- 西宮市「令和8年度 西宮市施政方針」
- 尼崎市「(仮称)武庫川周辺阪急新駅 エリア まちづくりビジョン」
- 西宮市「試掘調査等に関するお知らせ」
- 阪急阪神ホールディングス「武庫川新駅」関連資料
- 西日本未来地図(FutureWestJapan)X投稿
- Re-urbanization「阪急神戸線『武庫川新駅』2031年度末開業へ」2025年4月11日
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