JR神戸駅前が大変貌へ!木材を使った大屋根の新デザインが確定、地下駐輪場も整備進む!全面完成は2035年度末に



神戸市は2026年10月7日、JR神戸駅前広場の再整備について、木材を使用した大屋根の新デザインと今後の整備スケジュールを発表しました。 地下駐輪場への機能集約、バス・タクシーロータリーの再編、D51蒸気機関車前の道路の広場化などを進め、交通施設が中心だった駅前を、歩行者が快適に利用できる都市空間へと刷新します。

2026年6月には地下タワー式駐輪場の一部が開業し、現在は元町駅側で工事が進行中です。一方、駅前広場の全面完成は、従来の2030年度から約5年後ろ倒しとなる2035年度末(2036年3月末)に変更されました。

当ブログでは、2021年6月に再整備基本計画の素案、2023年4月に大屋根などの完成予想図を紹介しました。今回の発表により、当初計画からの変更点と、段階的に進む整備の全体像が明らかになりました。

大屋根の新デザインが確定!歴史的駅舎と湊川神社の景観を一体化



今回の発表で注目されるのが、駅中央口前の地下街「デュオこうべ」につながる吹抜空間を覆う大屋根です。

2023年に公表されたデザインは、屋根が大きく反り返る曲線的な形状でしたが、今回の確定案では、水平基調の直線的なデザインに変更されました。軒裏には木材を使用し、開放感と温かみを兼ね備えた空間を創出します。

設計では、1930年に完成した三代目のJR神戸駅舎や、駅正面に位置する湊川神社との景観的な調和を重視しています。歴史的な建築物を残しながら、現代的な公共空間を組み合わせる計画で、大屋根の完成は2034年度末を予定しています。

地下駐輪場・交通ロータリーを再編。地上に歩行者空間を創出



JR神戸駅周辺は、湊川神社や神戸ハーバーランドなどが集まる都心西側の交通・文化拠点です。一方、駅前では駐輪場や交通施設が広場の多くを占め、歩行者動線の分断や、にぎわい不足が課題となっていました。

神戸市は2021年10月に再整備基本計画を策定。駐輪場を地下へ集約し、バス・タクシーロータリーを再配置することで、乗換利便性を維持しながら地上に広場や歩行者空間を確保します。
整備項目 主な内容
大屋根 地下街の吹抜空間を覆う屋根を刷新。木材を採用
地下タワー式駐輪場 5基・計1,092台。自転車を自動搬送
地下平面式駐輪場 260台。原付・125cc以下の自動二輪車にも対応
駐輪機能の再編 駅周辺全体の収容能力を約1,000台から約1,700台へ拡大
交通ロータリー バス・タクシー乗り場を再編。一般車や障害者用の乗降スペースも整備
歩行者空間 緑化、歩行動線の改善、滞在・交流スペースの創出
D51前道路 歩行者中心の広場へ転換
※新設する地下駐輪場の収容台数は計1,352台。約1,700台は既存施設を含む駅周辺全体の計画値。

現在地は? 地下タワー式駐輪場684台が開業、2028年春に第2段階が完成



地下駐輪場の整備工事は2024年9月に着工し、2026年6月1日に兵庫駅側の地下タワー式3基・684台が先行開業しました。

自転車を機械で地下に収容する神戸市内初の方式で、地上の駐輪スペースを減らしながら収容能力を増強しています。神戸市によると、定期利用契約は約550台に達し、利用者アンケートでも9割以上が従来の駐輪場以上に便利と評価しています。



2025年6月からは元町駅側で地下タワー式2基・408台、地下平面式260台、タクシーロータリーの整備が進んでおり、2027年度末に当たる2028年春の供用開始を予定しています。

今後の整備スケジュール

時期 主な動き
2021年10月 再整備基本計画を策定
2023年4月 当初の完成予想図を公表
2024年9月 地下駐輪場整備工事に着手
2026年6月 地下タワー式3基・684台が先行開業
2026年10月 大屋根の新デザインを確定
2027年度末(2028年春) 元町駅側地下駐輪場とタクシーロータリーが完成予定
2029年度末 D51前道路の広場化が完了
2034年度末 大屋根のリニューアルが完了
2035年度末 駅前広場の全面リニューアルが完了

D51前道路も広場化。駅周辺の回遊性を改善



JR神戸駅の鉄道高架沿いに保存されているD51蒸気機関車の前面道路も、2029年度末までに歩行者中心の広場へ転換します。

2024年には道路を芝生化する社会実験を実施。2026年10月にもイベントを通じて広場の管理・運営方法を検証し、その結果を今後の整備に反映する方針です。

駅前広場と周辺道路を一体的に見直すことで、神戸駅から元町・新開地方面への歩行環境を改善し、周辺市街地への回遊を促します。

完成は約5年延期。神戸都心西側の拠点性を高められるか



2021年の当ブログ記事では、現在の駅舎が開業100周年を迎える2030年頃の完成見通しを紹介しました。2023年には2030年度の全面完成が計画されていましたが、今回の発表で2035年度末へと変更されました。

 



神戸市では三宮駅周辺の大規模再開発が進む一方、神戸駅周辺には歴史的駅舎、湊川神社、ハーバーランドなど、異なる性格の都市資源が集まっています。

今回の再整備は、駅前の交通機能を地下や周辺に再配置し、地上の限られた空間を歩行者のために再配分する取り組みです。交通結節点としての機能を高めるだけでなく、人が立ち寄り、滞在し、周辺市街地へ歩いていくきっかけを生み出すことが期待されます。

今後の焦点は、整備によって生まれた公共空間を、日常的なにぎわいや周辺地域への人の流れにどう結び付けるかという点です。 地下駐輪場の先行開業によって事業は既に具体化しており、今後10年をかけて、神戸駅前の景観と都市機能が段階的に更新されていきます。




出典・参考資料

神戸市・公式資料
Re-urbanization -再都市化- 過去記事

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