兵庫県は2019年2月27日に、県政150周年事業の一環として、神戸市兵庫区の中央卸売市場近くに「県立兵庫津(ひょうごのつ)ミュージアム」を建設すると発表しました。兵庫県の発祥地である兵庫津に、初代県庁の建屋を復元し、近代以前の神戸港の成り立ちや、兵庫県内の歴史や文化、産業などが学べる展示施設を整備する計画です。
【出展元】→兵庫津ミュージアム(仮称)の整備に取り組んでいます
→一般社団法人兵庫県建築会 会報 ≪第413号≫
計画概要
「兵庫津ミュージアム」は、初代県庁を復元した「初代県庁館」と屋内展示施設「ひょうごはじまり館」の2棟で構成されます。一般向けの展示に加え、兵庫県について学ぶ小学4年生の社会科学習の場としても活用し、演会や講座の会場として、生涯学習事業などとの連携も可能な施設として整備する計画です。総事業費は約28億円です。

◆初代県庁館(仮称)
江戸時代に幕府直轄の出先機関「大坂町奉行所兵庫切戸町勤番所」(兵庫勤番所)として使われた建物を復元。約540㎡の敷地には勤番所や同心屋敷、船見番小屋なども整備する。伝統文化の体験コーナーや郷土料理のふるまいなどが楽しめるスペースを設け、周囲には土塀を張り巡らせる。
◆ひょうごはじまり館(仮称)
地上3階建てで、幕末から県の成立までの歴史を史料を交えて紹介するほか、平清盛や高田屋嘉兵衛などの兵庫津の発展を支えた人物にスポットを当てた展示などを企画。
区分 | 県立兵庫津ミュージアム(仮称) | |
復元施設:初代県庁館(仮称) | 展示施設:ひょうごはじまり館(仮称) | |
規模 | 延床:約540m2(平屋建) | 延床:約3,880m2(地上3階建を想定) |
内容 |
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主な建物又は諸室 | 勤番所、月番同心屋敷、地付同心屋敷、船見番小屋、門番所など | 展示室(常設、企画)、情報フ゜ラサ゛、研修室、インフォメーションスヘ゜ース、事務室など |
内訳面積 | 勤番所約200m2 同心屋敷(地付同心)約164m2 同心屋敷(月番同心)約50m2×2 船見番小屋約50m2 門番所約20m2 |
展示部門(常設展示室、企画展示室、収蔵庫等) 約1,490m2 体験・交流部門(研修室、ホール等)約850m2 管理・共用部門(事務室、機械室等)約1,540m2 |
開発スケジュール

復元施設(初代県庁館(仮称))は2020年度中に建設工事を行い、2021年度中の開館を目指しています。展示施設(ひょうごはじまり館(仮称))は2020度中に、建築、展示とも設計を行い、整備工事に着手、2022年度中の開館を目指しています。
周辺施設と想定来場者数
兵庫津ミュージアムの年間想定来場者数は、同規模の県や市の美術館との比較から年間30万人を見込んでいます。立地を見ると近隣にあるイオンモール神戸南や中央卸売市場との連係集客も見込めそうなですね。利用料金は県の博物館料金である常設展示200円、特別観覧料2000円以下を基本として今後検討されます。
完成イメージパース
初代県庁館内観パース:勤番所
初代県庁館内観パース:地付同心屋敷
通りすがりさんの書かれている通りです。建造物、屋敷としては中途半端で、歴史的にも話題性が少ない。復元するなら平清盛が築いた福原京とか、勝海舟、坂本龍馬が活躍した海軍操練所ような、歴史的に有名で、夢があるようなものがよかったです。神戸にはそんな史跡がたくさんあるのに残念です。ファンを喜ばすようなものに
こういった施設はミュージアムではなく、本当に使って将来の価値ある施設にするのが良いと思います。
結局は、不採算施設となって民間へ売却、飲食店等に変貌する気がします。