駅舎を活かした風格ある広場景観
神戸市は2021年6月10日に、JR神戸駅前広場の再整備基本計画の素案を発表しました。神戸駅は1874年に、国内2番目の鉄道である大阪-神戸間の開通に伴い開業しました。現在の駅舎は3代目で1930年に開業した。しかし、近年の駅前は都心部としてはにぎわいが乏しく、バスロータリーなどの施設が周辺との動線を分断。湊川神社への見通しが悪く、放置自転車が多いことなども課題となっていました。そのため、歴史ある駅舎や近くの湊川神社の景観を生かし、風格と居心地の良さを兼ね備えた広場に再編する「神戸駅前広場再整備計画」が浮上しました。バスロータリーや駐輪場など各施設の配置も見直して回遊性を高め、周辺エリアの活性化にもつなげたい考えです。
【出展元】
→神戸駅前広場再整備基本計画(素案)の公表 ~神戸駅前を見違える空間に~
→神戸駅前広場再整備基本計画(素案)
素案では、駅北側は駅舎や湊川神社の景観を遮っている施設を撤去し、人々がゆっくりくつろげるような広場に刷新。バスロータリーは南側に移して縮小するほか、駐輪場は地下を活用するなどして景観に配慮する。南側にも広場や駐輪場を設けます。
(1)基本計画の前提条件
・概ね2030年以降の姿を想定した計画
・再整備の範囲は、JR神戸駅前広場
・駅前広場を人が主役の空間に再編
・神戸駅舎は現状を前提
・神戸駅周辺の活性化に必要な施策は、整備対象区域外においても適宜実施
(2)再整備のコンセプト
『駅前広場がつなぐ、人とまち。~神戸“湊”劇場~』
神戸の名を冠する、歴史ある神戸駅。
駅を出た時からはじまる、まちを舞台としたストーリー。
暮らす人、訪れる人、“湊(あつ)まる”誰もが主役。
神戸という舞台へ誘う駅前広場を新たな憩いや交流、コミュニケーションの生まれる拠点として刷新
(3)目指すべき方向性
①高質で風格のある景観整備
②スムーズかつ安全・安心な交通機能整備
③周辺地区への回遊拠点としての整備
④“人”中心の広場の管理運営
市は、今年7月から市民に意見を募り、10月に基本計画を策定。2022年11月以降、各施設の整備計画を進める予定で、現在の駅舎が開業100年を迎える2030年ごろに全面リニューアルが完了する予定です。
完成イメージ
JR神戸駅北側広場のイメージ。周辺エリアへの回遊拠点としての整備。 (中央口より北側広場を見る)
広場と湊川神社のつながりが広がる景観軸の形成。 (北側広場より湊川神社を望む)
JR神戸駅南側の夜のイメージ。憩う場として居心地の良い設えを整える。 (南側広場国道 2 号線沿い 夜景イメージ)
案内サインの充実等による動線の分かりやすさ向上。 (南側広場 ハーバーランド方面を見る)
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湊川神社と駅舎の間には老朽化した雑居ビルがひしめき合っているけど集約化したり綺麗に出来るんでしょうかね
兵庫県の代表駅にもかかわらず地味だった神戸駅とその周辺。
これをきっかけにガラリと生まれ変われるように期待しています。