JR西日本とJR西日本不動産開発は2020年8月5日付けのニュースリリースで、金沢駅西地区の広岡3丁目に新たなオフィスビルの建設工事に着手したと発表しました。新ビル『JR金沢駅西第四NKビル』は、鉄骨造、地上10階建、延床面積27,500㎡の規模で2022年秋の開業を予定しています。
【出展元】
→JR金沢駅西口 広岡3丁目におけるオフィスビルの着工
所在地 | 金沢市広岡3丁目301-2他 |
土地等所有者 | 西日本旅客鉄道株式会社 |
建物設置者 | JR西日本不動産開発株式会社 |
設計・監理 | 前田建設工業株式会社 |
施工 | 前田・大鉄特定建設工事共同企業体 |
建物構 造 | 鉄骨 造地上10階建 |
建物用途 | オフィス |
敷地面積 | 約 4,46 0 ㎡ |
延床面積 | 約 2 7 , 500 ㎡ |
開業予定日 | 2022年度秋(予定) |
JR西日本は北陸地方最大の業務中枢都市である金沢での不動産開発に注力しており、金沢駅周辺に集中的に投資しています。これまでも、駅高架下の商業施設、金沢百番街( Rinto 、あんと)や金沢フォーラスが入居するJR金沢駅NKビル、オフィスビルのJR金沢駅西 第一 NKビル(約9,700㎡)、第二 NKビル(約6,500㎡)、第三 NKビル(約6,200㎡)の3棟を、4棟目となる第四NKビル(27,500㎡)は同社同地では最大のオフィスビルで4棟の合計延床面積は49,900㎡となります。
名 称 | JR金沢駅NKビル (金沢フォーラス) |
JR金沢駅西第一NKビル | JR金沢駅西第二 NKビル |
JR金沢駅西第三 NKビル |
金沢西念NKビル |
所 在 地 | 金沢市堀川新町3番1号 | 金沢市広岡3丁目3番77号 | 金沢市広岡3丁目 3番70号 |
金沢市広岡2丁目 13番33号 |
金沢市西念 1 丁目 17 番 23 号 |
建物構造 | 鉄骨造8階建 | 鉄骨造 7 階建 | 鉄骨造4階建 | 鉄骨造 8 階建 | 鉄骨造 5 階建 |
用 途 | 商業 | オフィス | クリニック・フィットネス | オフィス | オフィス |
敷地面積 | 約10,300 ㎡ | 約 4,600 ㎡ | 約3,600㎡ | 約900㎡ | 約500㎡ |
延床面積 | 約60,300 ㎡ | 約 9,700 ㎡ | 約6,500㎡ | 約6,200㎡ | 約1,700㎡ |
開 業 日 | 2006年11月 | 2014年6月 | 2017年4月 | 2019 年 12 月 | 2019 年 12 月 |
金沢駅西口の広岡地区は、金沢市都市計画により駅西新都心の中核として位置づけられ、力ある商業及び業務地の形成を図るエリアとされています。JR西日本グループは北陸新幹線のネットワークを生かした、業務機能のハブを目指して開発を行っています。
北陸新幹線の開業とインバウンド需要の高まりを受け、金沢市の都心構造はドラスティックな変化を遂げています。具体的には、旧来の都心に位置する百万石通り沿いに集積していた業務中枢機能が、駅西から金沢港方面に伸びる50m道路沿に移転しており、百万石通り沿いのオフィスビルはホテルへの建替えやホテルへのコンバージョンが進んでいます。時代によってエリアの役割が変化して行く様を、まさに現在進行形で目にする事が出来ます。
この様な変化は他都市でも起こっています。規模や内容は全く異なりますが、大阪都心部でもエリアの役割が変化しています。具体的には本町を中心とした旧来ビジネス街のオフィス需要が、京阪神の広域へのアクセスに優れた梅田を目指して北上しています。
旧来のビジネスエリアは職住近接や利便性を求める富裕層の需要に答える為にタワーマンションの建設が相次いでいます。またインバウンド対応で雨後の竹の子の如く大量のビジネスホテルが建設されました。
個人的な推測ですが、30年後の船場地区はさらにタワーマンションが林立し、多数の富裕層が暮らす職住近接の高級住宅街に変貌し、大阪駅を中心とした梅田地区への業務機能の移転がさらに進むと予想しています。都市は生き物なので、その時代、時代に求められる機能に合わせて最適化が進みます。この様な変化はある意味、都市が生きてる証拠だと思います。