大阪モノレールが新型車両導入!2018年度から2021年度にかけて4両✕9編成を投入!



 

大阪モノレールに久しぶりの新型車両が登場

安全・安定輸送確保のための鉄道設備の強化する為の施策として、開業後30年を迎える施設・設備の適切な維持更新を進めるとともに、新技術の導入に取り組む、としています。その取り組みの中に、新型車両に更新(8編成更新+1編成増備)との記述があり、大阪モノレールに新型車両が投入される事が明らかになりました。新型車両の投入は2018年度に1編成が投入され、2021年度までに合計9編成、36両が製造される予定です。

 

【出典元】
大阪モノレール中期経営計画2017 – 2021

 

新型車両は安全設備を強化した車両

新型車両は、ATCブレーキ動作時の乗り心地を向上、万が一駅間に電車が停車した場合に、短時間で多くの お客さまの脱出を可能にする非常用脱出シューターを搭載するなど安全対策が強化された車両となります。車内設備では、優先座席部の明確化、腰掛幅の拡大、冷暖房機能の強化など快適性の向上が図れます。

 

ホームドアの普及を見越したエクステリアデザイン

外観上の特徴は、ラインカラーの位置でしょうか。近年の鉄道車両の外観デザインは、将来的なホームドアの普及を見越して、従来よりも「車両上部」にアクセントカラーを配置するケースが増えています。従来の腰下付近にラインカラーを配置する方が、デザイン的には安定感があるのですが、そうするとホームドアに隠れ利用者からは見えなくなってしまいます。

 

 

 

 

 

 


インテリアデザインも最近の鉄道車両のトレンドを抑えた内容に

乗継利便性の向上対する取り組みとして、ダイヤ改正や乗換案内の充実(車内案内表示モニター、駅お客さま案内モニター等の活用)などが上げられており、モノレールから他社線を利用して観光地等へ向かえる、わかりやすい乗換案内を提供するとしています。ただ、上のイメージパースを見ると、ドア上の情報案内装置がLEDタイプで描かれているのが気になります。近年のインバウンド需要の高まりにより、より多くの情報提供が出来るLEDモニタ(液晶画面)の設置が一般化する中で、これは無いかな・・・と思いました。実車で阪急阪神・大阪メトロが採用している、東芝映像ソリューション製の32インチハーフワイドモニタになるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 


大阪モノレール初となる代替廃車が発生

今回の発表を読み解くと、新型車両は8編成が「更新用」、1編成が「増備」と記載されています。その為、更新用「8編成」分の代替廃車が発生する可能性が高いと推測されます。順当に考えると、開業と同時に投入された、1000系の初期ロット8編成が置き換えると思われます。

 

<新型車両投入スケジュール>
2018年度 1編成
2019年度 3編成
2020年度 2編成
2021年度 3編成
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合計 9編成 (36両)

 

 

 


大阪モノレールの今後は大阪都市圏の「大環状線」として機能する

大阪モノレールの1日辺りの利用客数は2015年実績で12.3万人となっています。沿線に立命館大学 大阪いばらきキャンパス 、SENRITO よみうり(Ⅰ)、エキスポシティ 、吹田サッカースタジアムなど、大規模な集客施設が相次いて開業した事から利用者が激増しました。ちなみに地下路線の利用客数と比較すると、仙台市営地下鉄南北線が約16万人、横浜グリーンラインが約12万人となっており、大阪モノレールは地下鉄路線並みの利用客数を捌くまでに成長しています。今後は、2029年度の門真市瓜生堂(仮称)間の延伸が行われる事が決まっており、大阪都心部を取り囲む周辺都市を結ぶ「大環状線」としての機能がさらに高まって行くと予想されます。それに伴い利用客数はさらに伸びる事になるでしょう。