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関西国際空港、冬期スケジュールは週1,737.5便で過去最高を更新! 万博後も堅調、アジア路線がけん引しIR開業に向け欧米路線拡張へ



関西エアポートは2025年10月21日、2025年冬期(10月26日〜2026年3月28日)の国際線運航スケジュールを発表しました!

関西国際空港の国際定期便は週1,737.5便となり、夏期・冬期を通じて過去最多を更新する見込みです。うち国際旅客便は週1,553.5便で、前年冬期と比べて13%増となります。

韓国・東南アジア路線が大幅増、過去最高を更新


増便を牽引するのは、韓国と東南アジア方面です。韓国路線は週453.5便で前年冬期比124%、東南アジア方面は週212便で116%と、いずれも開港以来最多となります。韓国ではティーウェイ航空、チェジュ航空、イースター航空などLCC各社が増便し、イースター航空は釜山線を週14便で復便しました。また、ジェットスター・ジャパンがマニラ線を週7便で復便、タイ・ライオン・エアもバンコク(台北経由)線を週4便で再開するなど、東南アジア路線も充実しています。


中国・台湾は堅調、欧米路線も回復傾向



中国方面は週525便で前年冬期比108%と増加していますが、2019年冬期比では約13%減にとどまります。台湾方面は週142.5便で107%、香港・マカオ方面は週136.5便で98%と、全体的にアジア路線の回復が顕著です。

一方、便数の少なさが課題とされてきた欧州・北米路線は合計33便と9便増加しました。関西エアポートの新宮早人執行役員は、「大阪・関西万博をきっかけに欧米で関空の認知が高まった。関空を日本の玄関口として、西日本全体の観光需要につなげたい」と述べました。


LCC便は過去最多、構成比47%に拡大


国際旅客便のうちLCC(格安航空会社)による運航は週735.5便で、全体の47%を占め過去最多となります。短中距離路線の拡充とともに、関西空港のLCCハブとしての地位が一層強化されています。


3空港合計旅客数は2,752万人、上期も過去最高!


関西エアポートが運営する関西・伊丹・神戸の3空港の合計旅客数は、2025年度上期(4〜9月)で過去最高の2,752万人となりました。前年同期比で約5%増加しています。このうち関空の国際線旅客は1,411万人で、外国人旅客が1,100万人(前年同期比+16%)に達し、インバウンド需要が旺盛でした。

伊丹空港では大阪・関西万博の影響により、国内線旅客数が前年より68万人増加。神戸空港では第2ターミナル開業後も、冬期の初期段階で4社5都市への国際チャーター便が運航予定です。


万博効果で欧米注目、2030年IR開業を見据え増便へ


新宮執行役員は、「万博期間中はアジアだけでなく欧米路線の需要も伸びた。2030年の統合型リゾート(IR)開業に合わせて、北米やヨーロッパ方面の増便を強化したい」と述べました。関西エアポートは、万博・IRを軸とした長期的な需要拡大を見据え、アジア・欧州・北米を結ぶ西日本のハブ空港としての地位確立を目指しています。

主要データ(2025年冬期スケジュール・ピーク時)


区分 週あたり便数 前年同期比 備考
国際定期便総数 1,737.5便 +13% 過去最多(旅客+貨物)
国際旅客便 1,553.5便 +13% 過去最多
韓国方面 453.5便 +24% 開港以来最多
東南アジア方面 212便 +16% 開港以来最多
中国方面 525便 +8% 2019年比▲13%
欧米方面 33便 +9便 万博効果で増加
LCC便 735.5便 全体の47%を占め過去最多

【まとめ】


関西国際空港は、アジア圏の需要回復と万博効果を背景に、2025年冬期も過去最高水準の便数で推移しています。LCCの拡大によって短距離路線が充実する一方、欧米方面も着実に回復基調に入りました。2030年のIR開業に向けて、関西空港は「アジアと西日本を結ぶゲートウェイ」として、世界の航空ネットワークの中で着実に存在感を高めつつあります。


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