関西エアポートが2025年4月25日に発表した2024年度(2024年4月〜2025年3月)の速報値によると、関西国際空港、大阪国際空港(伊丹)、神戸空港の3空港合計の年間航空旅客数が5,085万人に達し、年度として初めて5,000万人の大台を突破しました。コロナ禍からの本格的な回復と訪日需要の高まりが重なり、過去最高を記録する結果となっています。
国際・国内線ともにほぼ均衡、関空が国際線需要を強力に牽引

3空港合計の旅客数の内訳は、国際線が2,507万人、国内線が2,578万人と、ほぼ均衡する構成となりました。中でも、関西国際空港(関空)の国際線旅客数が著しい伸びを示し、前年比32%増の2,507万人を記録。これまでの最高であった2018年度の2,290万人を大きく上回りました。
さらに、外国人旅客数は1,982万人に達し、こちらも過去最高を記録。円安がインバウンド需要を押し上げたことに加え、東アジア・東南アジア路線の回復やLCC拡充、欧米便の再開などが寄与しました。関空の国内線旅客数は672万人で、前年比2%減となったものの、総旅客数の大幅増を支える形となりました。関空全体の年間旅客数は3,179万人となり、国際線が全体の約79%を占めています。
伊丹空港・神戸空港も安定的に推移、神戸は過去最多を更新

大阪国際空港(伊丹空港)は1,545万人と前年比4%増。国内線専用ながら、ビジネス・観光需要の堅調な回復を背景に安定推移しました。神戸空港は361万人と前年比5%増となり、過去最高記録を更新。小規模ながら利用者が着実に増加しており、神戸市中心部へのアクセスの良さが支持されています。国内線旅客数全体は3空港合計で2,578万人となり、前年比3%増。堅調な国内移動需要が支えとなっています。
神戸空港の国際化が本格始動へ

神戸空港では、2025年4月18日より初の国際チャーター便が就航し、開港以来の大きな転機を迎えました。これに先立ち、2023年度末には第2ターミナルの供用も開始されており、施設面でも国際対応の体制が整いつつあります。
現在は韓国・台湾・中国本土を中心とした都市との間で週40便規模のチャーター運航が実施されています。これらの実績をもとに、将来的には定期国際便の就航へと段階的なステップアップが計画されています。神戸空港は市中心部へのアクセス性と国内主要都市とのネットワークの両立を武器に、関西圏における第3の空港として存在感を高めつつあります。
発着回数も回復基調、国際線旅客便は開港以来最多を記録

関空の国際線旅客便発着回数は151,275回となり、前年度比26%増、開港以来最多を記録しました。
3空港合計の発着回数は369,388回、前年比8%増となりました。国内線発着回数は218,113回で前年比2%減となったものの、依然として高水準を維持しています。
関西3空港 2024年度 発着回数一覧(単位:回、カッコ内は前年比)
空港名 | 合計発着回数 | 国際線発着回数 | 国内線発着回数 | 備考(前年比動向) |
---|---|---|---|---|
関西空港 | 198,825回(+17%) | 151,275回(+26%) | 47,550回(-3%) | 国際線が大幅増加、国内線は微減 |
伊丹空港 | 137,356回(±0%) | ― | 137,356回(±0%) | すべて国内線、前年並み |
神戸空港 | 33,207回(-4%) | ― | 33,207回(-4%) | すべて国内線、やや減少 |
合計 | 369,388回(+8%) | 151,275回(+26%) | 218,113回(-2%) | 国際線が急回復、国内線はほぼ横ばい |
関西3空港 2024年度 航空旅客数一覧(単位:人、カッコ内は前年比)
空港名 | 合計航空旅客数 | 国際線旅客数 | 国内線旅客数 | 備考(特徴・前年比動向) |
関西空港 | 31,790,683人(+23%) | 25,071,962人(+32%) | 6,718,721人(-2%) | 国際線が過去最高、国内線微減 |
伊丹空港 | 15,449,892人(+4%) | ― | 15,449,892人(+4%) | 国内線のみ、堅実回復 |
神戸空港 | 3,612,689人(+5%) | ― | 3,612,689人(+5%) | 国内線のみ、過去最高更新 |
合計 | 50,853,264人(+15%) | 25,071,962人(+32%) | 25,781,302人(+3%) | 国際線主導で総旅客数が大幅増 |
2030年 関西3空港の旅客数・発着回数予測

関西エアポートグループは、2030年ごろをめどに関西3空港全体で年間50万回の発着回数を目指しています。関西国際空港では発着枠拡大の動きが進んでおり、神戸空港も国際チャーター便の運航を開始するなど、段階的な国際化が進行中です。こうした背景を踏まえ、2030年における3空港の将来的な利用者数と発着回数は以下のように予測されます。
関西3空港 2030年(利用者数・発着回数)※当ブログの予想
空港名 | 利用者数(予測) | 発着回数(予測) | 備考 |
関西空港 | 約4,762万人 | 約25万回 | 年5%成長を継続。国際旅客は3,800万人超を想定。 |
伊丹空港 | 約1,648万人 | 約13.7万回 | 発着枠は維持。搭乗率・機材効率の向上が前提。 |
神戸空港 | 約700万人 | 約4.5万回 | 国際定期便を含む拡張 |
合計 | 約7,110万人 | 約43.2万回 | 発着上限(50万回)の85%規模に到達見込み。 |
※本記事の数値はすべて2025年4月25日時点の関西エアポート株式会社による公式発表(速報値)に基づいています。2030年に向けた利用者数や発着回数の予測については、現時点での想定条件に基づいたものであり、将来的な社会情勢や航空需要の変化によって前後する可能性があります。あらかじめご理解のうえ、ご参照ください。
何時も投稿ありがとうございます個人的には好きなジャンルなので何時も気になっています。関空や神戸にやって来る外国人観光客は増える事はあっても減る事はないと個人的には思います。なのでそろそろ関空や神戸空港の大規模拡張(関空滑走路4~6本内2本セミオープンパラレル)、神戸オープンパラレル4本の4千㍍級滑走路の増設を段階的に進める事に加えて、神戸空港から新大阪駅や京橋・天王寺・難波にアクセスする時速160㌔対応の鉄道に加えて、大雑把ですけど新大阪・難波・関空・和歌山・熊野古道・伊勢・中部空港・豊橋・長野県内に複数の駅(9箇所あるいは10箇所)に富山県や石川県・福井県にも複数の駅を追加して舞鶴から綾部・福知山・亀山経由新大阪に行く完全にループ➰️状の設計速度180~220程度の複線の準高速鉄道を整備して新幹線よりは遅いけど在来線の特急よりは早い上に在来線の特急と同じ数の駅に停車する鉄道を整備すれば関空から来た外国人観光客を長野県内や富山・石川・和歌山・三重の観光地に誘導出来ると思いますので。
4月26日、GW初日の大阪・関西万博は今日も今日とて大賑わいで何よりであります。
さて、今から20年前、愛・地球博が愛知県で開催され、そのタイミングで中空・中部国際空港が整備開港しました。
その当時の愛知県民の鼻息は誠に荒く、一部の愛知県民過激派は「中空が出来たら関空は廃港になる」と言う奇妙奇天烈摩訶不思議にして意味不明な愚論(暴言)を吐いていた程でした。
実際にはご存知の通り関空は廃港にはならず、利用客が一番少ない時でも国際線利用客は伊丹時代を下回る事はありませんでしたが、中空は国際線利用客が名古屋空港時代を下回る事があるほど利用客が低迷し、アフターコロナの中、関空成田羽田福岡新千歳の国際線利用客が急回復するなか、中空は依然として低迷し一人回復から取り残されています。
にも関わらず、国は中空に二本目の滑走路を整備するようですが、さてはて「空港の離発着数が二本目の滑走路整備の条件」は何処へいってしまったのでしょうか。
関空に2期島を整備し運用する為に必要な予算を出す為には「年間130000回以上の離発着回数を達成すること」が条件となりました。
関空はそれを達成する為に死にものぐるいで努力をし、予算を獲得をしたのでした。
一方、中空にはそのような条件はつけらていません。
この差は一体何なのでしょうか。
何故、関空だけがいらぬ苦労をしなければいけなかったのか。
私には非常に理不尽に思えて仕方ありません。
3空港が偏りなく、うまく分散・機能しつつあるようですね。
この調子で伸びていってほしいと感じました(^‿^)