京成電鉄、ピンクの新型有料特急「3900形」を2028年度導入!押上―空港第2ビルを最速30分台前半、京成が構築する「第2の成田空港特急」



京成電鉄は2026年7月10日、押上―成田空港間に導入する新型有料特急車両の形式名を「3900形」に決定し、車両デザインや主要設備を発表しました。

2028年度の運行開始を予定しており、押上―空港第2ビル間を最速30分台前半で結びます。最高速度は、現行のスカイライナーと同じ160km/hを計画しています。あわせて、3900形で運行する新型有料特急の列車愛称について、一般公募を開始しました。

押上―空港第2ビルを最速30分台前半で結ぶ

3900形は、京成上野・日暮里―成田空港間を走るスカイライナーとともに、成田空港アクセスを担う新たな有料特急車両です。車両コンセプトは「都心と成田空港を所要時間30分台前半で結ぶ新たな特急列車」。押上を都心側の拠点とし、現在のアクセス特急よりも所要時間を大幅に短縮します。
項目 内容
車両形式 3900形
運行開始 2028年度予定
運行区間 押上―成田空港
最高速度 160km/hを計画
所要時間 押上―空港第2ビル間を最速30分台前半
特別車 1編成につき1両
将来構想 都営浅草線・京急線への直通運転
編成両数・導入本数 未発表
停車駅・運行本数 未発表
特急料金 未発表

春の華やかさを表現した鮮やかなピンク



3900形のデザインコンセプトは「日本らしい、やわらかな整いと華やぎ」。日本の玄関口を担う車両として、外観には春の華やかさを感じさせる鮮やかなピンクを採用しました。車体前面と側面にはブラックのラインを配し、日本らしい簡素さと、高速列車らしいスピード感を表現しています。

前照灯には、桜の花びらをモチーフにしたデザインを取り入れ、白と濃紺を基調とする現行のスカイライナーが、シャープで都会的な印象を打ち出しているのに対し、3900形は桜や日本の春を連想させる、柔らかく華やかなデザインです。

訪日客にとっては、日本に到着して最初、あるいは出国前に最後に利用する鉄道車両になる可能性があります。日本の玄関口にふさわしい、強い印象を残す車両となりそうです。

一般車は4列配置、全席にAC電源とUSB Type-C



一般車の内装は、ベージュやブラウンを基調とした落ち着きのある色調で統一。座席は、通路を挟んで左右に2席ずつ配置する「2+2列」の4列シートです。一般車と特別車の全座席にACコンセントとUSB Type-Cポートを設置し、スマートフォンやパソコンを充電できる環境を整えます。

空港利用者の大型荷物に対応するため、荷物スペースは1両当たり4カ所に設けます。乗降口は、各車両の片側に2カ所設置します。大きなスーツケースを持つ利用者が集中した場合でも、スムーズに乗り降りできる構造です。編成内には女性専用トイレを設けるほか、各車両に空気浄化装置と防犯カメラを備え、快適性と安全性を高めます。

1編成に1両、2+1列の「特別車」を設定



特別車の座席は、通路を挟んで2席と1席を配置する「2+1列」の3列シートです。一般車と比べて、座席幅を30mm、シートピッチを180mm拡大。座席には身体を包み込むような形状を採用します。後ろの乗客を気にせずにリクライニングできるバックシェル構造とし、床には高級感のあるカーペットを敷きます。一般車とは明確に差別化された、新幹線のグリーン車や航空機の上位クラスを思わせる上質な移動空間となりそうです。

ただし、特別車の正式名称や座席数、追加料金、販売方法などは、現時点では発表されていません。

新型有料特急の愛称を一般公募

京成電鉄は、3900形で運行する新型有料特急の列車愛称を一般公募しています。

募集要項は次のとおりです。
項目 内容
募集期間 2026年7月10日~8月16日
応募方法 特設サイトから応募
応募数 1人1回、最大3案
選考方法 京成電鉄社内で選考
発表時期 2027年度中
使用範囲 鉄道の案内表示、列車案内、広報など
採用愛称の応募者の中から、抽選で1名に旅行券20万円分が贈られる他、京成ホテルミラマーレ「トレインルーム」のペア宿泊券を1組、京成リッチモンドホテル東京押上のペア宿泊券を3組に贈呈します。さらに、応募者全員の中から抽選で10名に、非売品のオリジナルグッズが贈られます。

愛称は、新型車両の公開にあわせて2027年度中に発表される予定で、鮮やかなピンクの車体や桜を思わせるデザインから、SNSでは桜にちなんだ名称を予想する声も見られます。ただし、近鉄にはすでに「さくらライナー」が存在しており、どのような愛称が選ばれるのか注目されます。

将来は押上―空港第2ビルを20分台後半へ

京成電鉄は3900形の導入と並行し、北総線の新鎌ヶ谷―印旛日本医大間約20kmについて、一般列車と空港特急が使用する線路を分離する複々線化を検討しており、複々線化が実現すれば、空港特急が一般列車の運行状況に左右されにくくなります。ダイヤの安定性を高めながら、速達性と輸送力の双方を向上させることが可能です。

京成電鉄は、3900形による押上―空港第2ビル間の所要時間を、当初の最速30分台前半から、将来的には20分台後半まで短縮する構想を示しており、スカイライナーについても、日暮里―空港第2ビル間の最速所要時間を、現在の36分から30分台前半へ短縮することを想定しています。

ただし、複々線化は現時点では検討段階です。整備には大規模な建設費が必要となるため、国や千葉県、成田国際空港会社などとの役割分担や費用負担の調整が、今後の焦点となります。なお、20分台後半への短縮は将来構想であり、2028年度の運行開始時点では最速30分台前半を予定しています。

京成が構築する「第2の成田空港特急」

将来、都営浅草線や京急線への直通運転が実現すれば、京成電鉄の成田空港アクセスは、次の2系統に広がります。
列車 都心側の拠点 主なアクセス方面
スカイライナー 京成上野・日暮里 上野方面、東京北東部、JR各線
3900形の新型特急 押上 浅草、日本橋、新橋、品川、京急線方面
スカイライナーが京成上野・日暮里方面を担う一方、3900形の新型特急は、押上を新たな空港アクセス拠点に位置付けます。将来的に浅草線や京急線への直通運転が実現すれば、浅草、日本橋、新橋、品川方面と成田空港を乗り換えなしで結ぶルートが生まれます。3900形は、単なる新型車両ではありません。スカイライナーに続く「第2の成田空港特急」として、京成電鉄の次世代空港アクセス戦略を担う車両といえます。




出典

  • 京成電鉄「新型有料特急列車3900形の車両コンセプト・デザインおよび愛称募集について」
  • 京成電鉄「成田空港アクセスの輸送力増強・速達性向上に向けた取り組み」
  • Impress Watch「京成、成田空港~都心を結ぶ新型特急に3列シートの特別車」
  • レイルラボ「京成、ピンクの新型有料特急は『3900形』に決定!愛称を募集」
  • 鉄道コム「京成の『新型有料特急』は『3900形』、『特別車』も設置」

Visited 52 times, 53 visit(s) today