JR西日本は、2020年12月18日に、来年春の2021 年3月 13 日(土)にダイヤ改正を実施すると発表しあました。その中でも、近畿エリアの主要線区で深夜帯のダイヤ見直しがアナウンスされていましたが、今回の発表でより具体的なダイヤが明らかになりました。
2021年3月13日の新ダイヤでは、午前0時以降を中心に48本の列車を削減し、影響を受ける乗客人数は1日あたり1万5000人となります。繰り上げ幅が最も大きいのは、JR京都駅発の大阪方面高槻駅行きで、現在の午前0時28分から30分繰り上がります。
大阪駅の平日ダイヤを見ると、京都線の高槻行き普通が21分早まり午前0時10分発、京都行き新快速が25分早まり同0時発となります。また、神戸線の西明石行き普通は24分早まり同0時4分発、同新快速は25分早まり同0時発に。野洲行き新快速、姫路行き新快速が20分早い午後11時40分となるなど、遠距離の通勤客らにも影響が及びます。
【出展元】→各線区 最終列車付近の時刻(主要方面 平日ダイヤ)
JR西日本終電繰り上げ実施『働き方改革』への取り組みだが『ナイトタイムエコノミー』とは二律背反。自動運転が問題を解決するか?
深夜時間帯の保守員確保、利用実態に合わせた削減
JR西日本の近畿エリア・在来線では日々約1,400人が深夜に保守作業をしていますが、深夜の保守作業時間は約1.5~4時間しかなく限られています。
JR西日本は深夜の保線作業に従事する働き手が急速に減少しており、電柱を建てるハンドリング車や、線路のゆがみを直す大型保守用車などを導入し保守作業の機械化・省人化に取り組んできました。一方、お客様の帰宅時間が早まり、深夜のご利用は減少傾向にあります。
これらの状況を踏まえ、JR西日本は、最終列車の時刻繰り上げにより、深夜の保守作業時間を確保し、働き方の改善につなげる為、終電の繰り上げを行う事になりました。
最終列車の時刻を概ね10〜30分ほど繰り上げる事で、一晩の作業量が増え、保守員の休みが取りやすくなる他、機械を使った効率的な作業を増やすことができます。これにより働き方の改善により、働き手の確保につなげ、将来にわたり持続的な鉄道の安全運行に繋げて行きたい考えです。
京都駅:終電繰り上げ後の新ダイヤ
大阪駅:終電繰り上げ後の新ダイヤ
三ノ宮駅:終電繰り上げ後の新ダイヤ
京橋駅:終電繰り上げ後の新ダイヤ
天王寺駅:終電繰り上げ後の新ダイヤ
最終新幹線からの乗り継ぎ:終電繰り上げ後の新ダイヤ