MIMARU大阪 心斎橋CENTRALが9月1日開業 訪日ファミリーの連泊需要を取り込み、大阪で出店加速 2030年運営3,000室へ



コスモスイニシアと運営子会社のコスモスホテルマネジメントは2026年9月1日、大阪市中央区に「MIMARU大阪 心斎橋CENTRAL」を開業しました。MIMARUとして28施設目となり、ブランド全体の総客室数は1,500室に達しました。

同社はコロナ禍を経て新規出店を再開し、2030年に運営室数3,000室を目指しています。大阪では心斎橋CENTRALに続き、難波、兎我野町、東心斎橋などで複数の計画が進行中です。

MIMARUの特徴は、訪日ファミリーという明確な顧客層に特化したホテルづくりと、不動産開発・売却・ホテル運営を組み合わせた事業モデルにあります。

40㎡超の客室で、家族やグループの連泊に対応


項目 内容
所在地 大阪市中央区西心斎橋1-9-27
アクセス Osaka Metro御堂筋線「心斎橋」駅7番出口から徒歩2分
建物 地上12階
客室数 66室
敷地面積 776.40㎡
延床面積 3,831.26㎡
客室面積 40~61㎡
定員 4名または6名
主な設備 キッチン、ダイニング、冷蔵庫、電子レンジ、調理器具、洗濯乾燥機
新客室タイプ 「みんなでわいわい バンクベッドルーム」
 



全66室は40㎡以上で、最大6名で宿泊できる客室が半数を占めます。キッチンやダイニング、洗濯乾燥機を備え、家族やグループが一室で生活するように滞在できる設計です。

新たに導入した「みんなでわいわい バンクベッドルーム」には、独立性を高めた二段ベッドを配置しました。食事や洗濯を客室内で完結できるため、荷物が多くなりやすい子ども連れや長期滞在とも好相性です。

心斎橋駅から徒歩2分で、道頓堀やアメリカ村なども徒歩圏内。大阪観光に加え、京都・奈良・神戸などへ周遊する際の滞在拠点としても使いやすい立地です。

宿泊客の87%がファミリー、欧米豪とアジアを分散して取り込む



MIMARUは訪日外国人、とりわけ子ども連れ家族を中心顧客に据えています。
MIMARU全体・2025年実績 構成比
子ども連れ家族 79%
その他の家族 8%
ファミリー合計 87%
欧米豪 45%
アジア 48%
その他 7%
宿泊グループの87%を家族客が占めるほど、ターゲットは明確です。

国籍別では欧米豪45%、日本を含むアジア48%と、特定地域への偏りが小さい構成になっています。同社は、滞在日数が長い傾向にある欧米豪からの誘客を強化し、欧米豪とアジアをおおむね半々とするポートフォリオを目指しています。

特定市場への依存を抑えることは、国際情勢や為替、季節要因による需要変動への耐性を高めるうえでも重要です。

不動産価値を高め、売却と運営の両方で収益を得る

MIMARUのもう一つの特徴が、コスモスイニシアの不動産開発力とホテル運営を組み合わせた事業モデルです。
段階 仕組み
取得・開発 自社で用地を取得するほか、外部オーナーの土地・建物も活用
ホテル運営 MIMARUとして運営し、不動産の収益力(NOI)を向上
売却 REITやファンドなどへ売却し、フロー型収益を得る
売却後 ホテル運営を継続受託し、ストック型収益を積み上げる
事業拡大 自社開発と外部オーナーからの運営受託を両輪に増室
ホテルとしての収益力を高めることで不動産価値を引き上げ、REITやファンドなどへの売却でフロー型収益を確保します。一方、売却後もMIMARUの運営を継続することで、運営収益を積み上げます。

つまり、一つのホテルから「不動産開発・売却」と「ホテル運営」という二つの収益機会を生み出し、売却で回収した資金を次の開発へ振り向ける仕組みです。

ホテルを長期保有するだけでなく、資産を回転させながらブランドと運営室数を拡大できる点が、このモデルの強みです。

東心斎橋ではTMKを活用、資金調達を多様化



事業モデルはさらに広がっています。

コスモスイニシアは2026年7月、東心斎橋一丁目で計画する98室のMIMARUについて、特定目的会社(TMK)を活用した不動産流動化スキームを採用すると発表しました。

狙いは資金調達手法を多様化し、厳選した立地で継続的に物件を取得することです。2025年に設立したコスモスイニシア不動産投資顧問が、同案件のアセットマネジメントも担当します。

従来の「開発・売却・ホテル運営」に、資産運用機能と多様な資金調達手法を加えることで、より効率的に事業規模を拡大する体制を整えつつあります。

大阪で出店加速、2029年までの主な5案件で396室

大阪では心斎橋CENTRALの開業後も出店が続きます。
開業時期 施設・計画 客室数
2026年9月1日 MIMARU大阪 心斎橋CENTRAL 66室
2026年10月1日予定 MIMARU大阪 難波STATION ANNEX 68室
2027年秋頃予定 なんば駅前2プロジェクト 42室
2028年春頃予定 大阪市北区兎我野町プロジェクト 122室
2029年9月予定 東心斎橋一丁目プロジェクト 98室
合計 主な5案件 396室
心斎橋CENTRALの66室を除いても、2029年までに少なくとも330室の新規計画が公表されています。

特に心斎橋・難波という大阪最大級の観光・商業エリアへの集積が目立ちます。東心斎橋の計画では、既存施設との連携によって心斎橋エリアでのブランドプレゼンスを高め、集客・運営両面の効率化を図る方針です。

2030年3,000室へ、「ホテル運営力」を成長エンジンに



MIMARUは、訪日ファミリーという明確な市場に特化し、40㎡超の客室と長期滞在向け設備、多言語対応などを組み合わせることで、独自のポジションを築いてきました。そのホテル運営力を不動産の収益力向上にも結び付け、売却で資金を回収しながら、売却後の運営収益も確保する仕組みを構築しています。

さらに今後は、運営受託の拡大やTMKを活用した資金調達の多様化によって、運営室数を効率的に増やす余地が広がります。

 



大阪は関西観光の中心であると同時に、京都・奈良・神戸へ周遊する訪日旅行者の拠点でもあります。心斎橋や難波でMIMARUの集積が進めば、宿泊者の滞在長期化に加え、周辺の飲食・小売などへの消費波及も期待できます。

今後の焦点は、急速な増室に見合うファミリーの連泊需要を確保し、稼働率と客室単価を維持できるかです。

2030年の目標は運営室数3,000室。現在の約2倍にあたります。MIMARUが「訪日ファミリー向けアパートメントホテル」という強みを維持しながら規模を拡大できるのか。大阪で相次ぐ新規出店は、その成長戦略を占う重要な試金石になりそうです。




出典・参考資料

  • コスモスイニシア「MIMARU大阪 心斎橋CENTRAL」開業発表(2026年8月26日)
  • MIMARU公式「MIMARU大阪 心斎橋CENTRAL」施設・客室案内
  • コスモスイニシア「個人投資家向け事業説明資料」(2026年2月25日)
  • コスモスイニシア「2026年3月期 決算説明資料」(2026年5月12日)
  • コスモスイニシア「よくわかるコスモスイニシア/収益不動産販売事業×ホテル運営事業」
  • コスモスイニシア「大阪心斎橋におけるアパートメントホテル『MIMARU』開発プロジェクトを推進」(2026年7月7日)
  • コスモスイニシア「MIMARU大阪 心斎橋CENTRAL/MIMARU大阪 難波STATION ANNEX 開業発表」(2026年3月2日)
  • Re-urbanization -再都市化-「大阪市北区兎我野町のホテル計画」関連記事

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