京都・宇治の廃校が「アーバンスポーツ公園」に!旧北小倉小学校に3×3バスケ・スケボー・屋内遊び場・カフェを整備へ


京都府宇治市は2026年10月8日、旧北小倉小学校跡地をアーバンスポーツ公園として再整備する「北小倉地域における公園整備基本計画(初案)」を公表しました。敷地約1.73haに3×3バスケットボールやスケートボードなどの施設を導入し、既存校舎を屋内遊び場や交流施設として再生します。

隣接する西宇治公園約3.86haとも機能を分担し、合計約5.6haのスポーツ・レクリエーション拠点を形成する計画です。

さらに10月9日には、北校舎の解体と南校舎・給食棟の改修工事を公告。2027年1月からの工事を予定しており、学校跡地の再生事業が具体的な建設段階に近づいています。

3つの小学校統合で生まれた跡地を、地域のスポーツ拠点へ

宇治市西小倉地域では、児童数の減少などを背景に、西小倉・北小倉・南小倉の3小学校を統合。2026年4月には、にしおぐら小学校と西小倉中学校で構成する施設一体型小中一貫校「宇治西小倉学園」が開校しました。

市は2023年12月に学校跡地の基本的な活用方針を策定し、北小倉小学校跡地を「スポーツ・遊びの場」として活用する方針を決定。2025年3月の基本構想を経て、今回、施設配置や校舎の再利用方法を具体化しました。

背景にあるのは、地域のスポーツ・遊び場の不足です。市の調査では、宇治市内の公共施設にアーバンスポーツを楽しめる場所がなく、小倉地域では自由にボール遊びができる一定規模の公園も不足していることが分かりました。

2025年度の市民アンケートでは、希望するアーバンスポーツとして3×3バスケットボールが21.3%で最多となり、ボルダリング15.8%、フットサル14.8%、スケートボード14.4%が続きました。こうした需要を踏まえ、子どもから大人まで気軽にスポーツを体験できる公園を目指します。

何ができる?校舎を再利用し、屋内外に多彩なスポーツ・遊びの機能を集約



今回の計画では、既存の北校舎を解体する一方、南校舎・体育館・給食棟を再利用します。屋外のアーバンスポーツエリアと屋内の子ども向け施設を組み合わせる構成です。
エリア 主な整備内容
アーバンスポーツ 3×3バスケットボールコート2面、スケートボードなどに対応する舗装広場、休憩施設
南校舎1階 休憩スペース、管理事務所、更衣室、ロッカー
南校舎2階 ボルダリング、屋内子ども遊び場
南校舎3階 研修・交流スペース、防災備蓄倉庫
旧給食棟 カフェに改修
体育館 改修して屋内スポーツ施設として活用
中庭・グラウンド 人工芝広場、小型遊具、多目的広場
その他 駐車場約50台+車椅子使用者用2台、エレベーター、駐輪場、緑地・遊歩道
※施設配置は2026年10月時点の基本計画初案。今後変更される可能性があります。



特徴的なのが、3階建ての旧南校舎を「みんなの校舎」として再生することです。屋内遊び場やボルダリングに加え、旧教室を研修、会議、ワークショップ、自習などに活用。休憩スペースにはコワーキングなどの機能も想定されています。

旧給食棟にはカフェを設け、スポーツをしない人も気軽に立ち寄れる空間を創出します。単一競技の専用施設ではなく、遊び、学び、交流を組み合わせた複合型公園となる計画です。

なお、スケートボードについては舗装広場やセクションの設置が示されていますが、専用コースの具体的な仕様は今後の設計で明らかになります。

西宇治公園と一体整備、約5.6haのスポーツ・レクリエーション拠点へ


旧北小倉小学校跡地(約1.73ha)と、道路を挟んで隣接する西宇治公園(約3.86ha)を一体的に再編。学校跡地はアーバンスポーツや屋内遊び、西宇治公園は幅広い世代のスポーツ利用や屋外遊具を中心に機能を分担する計画です。西宇治公園では遊具エリアを拡張し、老朽化した屋外トイレ2カ所を1カ所に集約・改修。グラウンドへのナイター照明設置も検討します。

さらに、学校跡地の西宇治公園側に出入口を新設し、案内サインや施設デザインを統一。駐車場の相互利用やイベントの共同開催、管理運営の連携も想定しています。

既存公園と学校跡地を機能的に結び付けることで、子どもから高齢者まで多様な利用に対応する、約5.6haの複合的なスポーツ・レクリエーション拠点を目指します。

2027年に校舎解体・改修工事へ、開園は段階的に進める方針

宇治市は2026年10月9日、「旧北小倉小学校北校舎ほか解体工事」の一般競争入札を公告しました。工事対象は、鉄筋コンクリート造3階建て、延床面積約2,750㎡の北校舎の解体、南校舎・給食棟の改修、外構の撤去などです。

2026年11月16日に開札し、市議会の議決を経て、2027年1月7日から12月3日までの工事を予定しています。

一方、公園全体の開園時期は未定です。2025年の基本構想では2027年度以降の段階的な供用開始を想定していましたが、最新の基本計画初案では具体的な開園日や全面完成時期は示されていません。
時期 事業の進捗・予定
2026年10月8日 公園整備基本計画(初案)を公表
2026年10月9日 北校舎解体・改修工事の入札公告
2026年11月16日 開札予定
2027年1月7日 工事の契約・着手予定時期
2027年12月3日 今回公告された工事の予定工期末
2027年度以降 当初構想では段階的な施設供用を想定

廃校の再生と防災機能を両立、今後は運営方式が焦点に


出展:GoogleMAP

施設整備と並んで重要になるのが、完成後の運営です。アーバンスポーツは競技人口や利用時間帯に偏りが生じやすく、施設を整備するだけでは安定した利用につながるとは限りません。

スポーツ教室やイベントの開催、地域団体との連携、利用しやすい料金設定などを通じて、日常的に人が集まる仕組みを構築できるかがポイントになります。

学校としての役割を終えた場所が、世代を超えて人が集まる新たな地域拠点へと生まれ変われるのか。 今後具体化する管理運営方式と利用計画が、その実現を左右することになりそうです。




出典・参考資料

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