神戸ハーバーランド「umieモザイク」が2027年1月末に一時閉館!開業34年、約80店舗の商業施設が全面改装へ



神戸港の景色を眺めながら、食事や買い物を楽しむ。神戸を代表するウォーターフロント商業施設「モザイク」が、大規模なリニューアルに入ります。

施設を所有する三菱倉庫は2026年11月2日、神戸ハーバーランド「umieモザイク」を2027年1月31日の営業をもって一時閉館すると正式発表しました。

1992年の開業から34年。施設の老朽化に対応するため、数年間に及ぶとみられる大規模改装が行われます。今も神戸の人気観光スポットとして親しまれている施設だけに、長期間の閉館を伴う決断は注目を集めそうです。

約80店舗、延床3.4万㎡を全面改装。2030年前後の再開を目指すとの報道も



モザイクは神戸市中央区東川崎町の海沿いに立地し、延床面積は約3万4,000㎡。鉄骨造一部鉄骨鉄筋コンクリート造、地上3階建て(一部4階建て)の建物に、飲食店や物販店など約80店舗が入居しています。

今回の改装の直接的な理由は、建物と設備の老朽化です。報道によると、空調配管からの水漏れや雨漏り、建材に使われている木材の腐食などが確認されており、三菱倉庫は現在、入居テナントと閉館に向けた協議を進めています。

神戸新聞は2030年前後の再開を目指すと報じています。また、関西テレビによると、建物の外観を大きく変えずにリニューアルを進める方針です。ただし、公式な再開時期や具体的な工事内容、投資額は現時点で発表されていません。

なお、閉館するのはモザイク本体で、「umieノースモール・サウスモール」「モザイク大観覧車」、隣接する「神戸アンパンマンこどもミュージアム&モール」は引き続き営業します。

施設全体を長期間閉鎖することは、所有者にとっても入居テナントにとっても大きな決断です。今回のリニューアルは、老朽設備の更新に加え、将来の集客力と商業施設としての競争力を維持するための重要な投資といえそうです。

港湾倉庫街を「人が集まる水辺」へ。1992年に誕生したモザイク



モザイクの歴史は、神戸ハーバーランドの開発と深く結びついています。

現在のハーバーランド一帯には、かつて国鉄湊川貨物駅や港湾倉庫などが集積していました。1982年に湊川貨物駅が機能を停止したことを契機に、跡地を含む地区で都市再開発が進められ、1992年に街びらきを迎えました。

再開発では、物流施設が集まっていた地区を、商業・業務・文化・住宅などの機能を備える新たな都市拠点へ転換。神戸駅と港を結ぶ大規模な街づくりが行われました。

同年10月、三菱倉庫の倉庫跡地に開業したのがモザイク。その最大の特徴は、港の景色そのものを商業施設の魅力として取り込んだことでした。

神戸ポートタワーや行き交う船を眺められる海沿いのデッキに、レストランや専門店を配置。屋外の回遊空間を通じて店舗を結び、港を眺めながら食事や買い物を楽しめる施設として人気を集めました。



設計には、神戸が港町として歩んできた歴史を反映した工夫も見られます。日本造園学会関西支部が公開している設計関係者の記録によると、開業当初の計画では、海水を取り入れた「修景運河」を施設内に巡らせ、かつての水運の街をイメージした空間がつくられました。

港を単なる背景として扱うのではなく、水辺の風景を商業空間の一部に組み込む。モザイクは、物流拠点だった港を市民や観光客が集う場所に変えた、神戸のウォーターフロント再生を象徴する施設です。

2013年の「umie」再編を経て、年間1,700万人が訪れる商業拠点に



ハーバーランドの商業環境は、開業後も変化を重ねてきました。1995年の阪神・淡路大震災では地区内の商業施設が一時営業を休止。その後も百貨店の撤退などが続き、2012年には神戸阪急が閉店しました。

大きな転機となったのが2013年です。旧神戸阪急、旧Ha・Re、モザイクを一体化した「神戸ハーバーランドumie」が開業し、イオンモールによる一体運営が始まりました。

同年には神戸アンパンマンこどもミュージアム&モールも開業。ファミリー層を含む幅広い来街者を取り込み、ハーバーランドの集客力は回復しました。

神戸新聞によると、2025年度の来場者数はumie全体で約1,700万人に達しています。これはモザイク単独ではなく、ノースモール・サウスモールを含む施設全体の数字ですが、神戸を代表する商業拠点としての存在感を示しています。



一方、神戸のウォーターフロントでは、近年、新たな集客施設の整備が進んでいます。2025年4月には新港第二突堤に「GLION ARENA KOBE」が開業。スポーツやコンサート、飲食、観光などを目的に、港を訪れる人々の流れも変わりつつあります。

こうした環境の変化を踏まえると、モザイクのリニューアルは建物を新しくするだけでなく、神戸のウォーターフロント全体の魅力を高める機会にもなります。

特に重要なのは、開放的なテラスや港の眺望といった従来の強みをどう磨くかという点です。新しい店舗や設備に加え、周辺の観光施設との回遊性が高まれば、ハーバーランドでの滞在時間や楽しみ方がさらに広がる可能性があります。

もっとも、数年間にわたってモザイクの飲食・物販機能が休止するため、海側のにぎわいにも一定の影響が及ぶ可能性があります。改装期間中のテナント対応や、再開後にどのような店舗構成となるのかも、今後の注目点です。

開業34年のランドマークが迎える転換点。再オープン後の姿に期待



モザイクは、開業から30年以上が過ぎた現在でも、神戸らしい港の景色と一体になった魅力的な商業施設です。それだけに、数年間も閉館して大規模なリニューアルを行うという決断には驚きました。

1992年、倉庫街だった一帯を市民や観光客が集うウォーターフロントへと転換した神戸ハーバーランド。その海側を彩ってきたモザイクの全面改装は、開業から34年を経た施設が、次の時代へ向けて役割を更新する大きな節目となりそうです。

神戸の港町らしい雰囲気や、海辺を歩く楽しさは、ぜひ受け継いでほしいところです。そのうえで、どのような新しい魅力が加わるのでしょうか。

再オープン後の姿に期待が高まります。




出典・参考資料

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