京都駅の奈良線ホームの改良工事が進んでいます。JR奈良線はJR発足後、部分複線化による増発、みやこ路快速の設定など積極的な増客施策にが行われました。また、沿線に世界的に有名観光スポットなった伏見稲荷大社が立地している事、豊富な寺社仏閣を擁する京都と奈良を結ぶJR路線で、外国人観光客の必須アイテムである「JAPAN RAIL PASS | ジャパン・レール・パス」が利用出来る事などから、近年、非常に多くの訪日外国人観光客が利用している事もあり、JR奈良線はJR西日本発足以降の利用が約3倍に増加するまでに成長してきました。
これらの理由から、京都駅の奈良線ホームにおける混雑緩和や乗換利便性の向上を目的に、ホームの拡幅、連絡通路の増設およびエレベーター新設などの改良工事が行われています。
【過去記事】
→JR京都駅奈良線ホーム改良工事の状況 16.01~拡幅された奈良線ホーム(8番のりば)はかなりの広さ!
※現地に掲示されていたパネルを撮影しました。以下同じ
奈良線ホーム関連の改良工事エリアはこんな感じです。改良工事の内容は8番のりば側にホーム幅を広げる事と、橋上駅舎にダイレクトにアクセスする新通路を設置する事です。
今回の改良工事では8・9番ホームを工事前の幅4mから5.5mほど8番のりば側を拡幅し、ホーム幅は最大9.4mまで広げられます。仮設ホームの状態から段階的に本設のホームに作り変えられ上屋も拡大されました。
さらに橋上駅舎へダイレクトにアクセス出来るように改良されます。現在は新幹線改札口方面に降りて、Uターンする様に奈良線ホームに向かう歩行者導線となっていますが、今回の改良工事により歩行者導線が大幅に改善されます。
それでは現地の様子を見てゆきましょう。前回の撮影が2016年01月頃だったので約半年ぶりの取材です。
橋上駅駅舎から新幹線乗換え改札口方面を見下ろした様子です。新幹線に向かう旅客と奈良線から橋上駅舎に向かう旅客狭いエリアで錯綜しており非常に混雑しています。
JR奈良線ホームの様子です。一部頭端式の2面3線の構造となっています。
拡幅工事が行われている8・9線ホームの様子です。橋上駅舎側はまだ改良工事真っ只中で幅が狭くなっています。
しかし!少し歩いていくと、大幅に拡大だれた真新しいホームが広がっているではありませんか!メチャクチャ広くなり、上屋も本設の物になっていました。
ホーム端と軌道の様子です。
乗車位置表示も解りやすい最新タイプが設置されていました。
東端から改良されたホームを見通したアングルです。
10番ホームに停車中のJR奈良線快速の様子です。9番線に停車中の電車は103系です。阪和線、大阪環状線への大量新車投入による201、205系の玉突き転配属によってJR奈良線を行き交う電車の顔ぶれにも変化が現れるかもしれませんね。
ホームの真ん中ぐらいをよく見ると、かつての乗車位置案内が見て取れますね。今回の改良工事によってどれだけホーム幅が広がったかが、よく解りました。
最後は橋上駅舎側との接続部分の様子です。8・9番線とは上下両方向のエスカレーターと階段によって接続される事になります。
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奈良線ホーム、見違えるほど改善されてきましたね!幅が広がって環境が劇的に良くなったなと感じました。
京都~奈良間の鉄道といえばかつては近鉄の独壇場で、JRはローカル線然として輸送力の面なども含めどうしても見劣りしていました。それがここにきて、企業努力により巻き返しを図っているのがわかります。あとは複線化距離の延長や車両の取り換え等のブラッシュアップでしょうね。JRにもがんばってもらいたいです。