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ウェスティン都ホテル京都 宿泊記 Part1 〜外観・ロビー・クラブラウンジ・屋上庭園編〜 約198億円を投じた「グランドリニューアル」は都ホテルをどう変えたのか?



ウェスティン都ホテル京都(The Westin Miyako Kyoto)は、京都市東山区に所在する、華頂山の裾野に広がる敷地に建つ高級ホテルです。近鉄GHDが運営する、都ホテルズ&リゾーツのフラッグシップホテルであり、マリオット・インターナショナルが展開する「ウェスティン」を関したダブルブランドとなっており、運営は近鉄・都ホテルズが担っています。

【出展元】
ウェスティン都ホテル京都公式HP

 

▼客室や天然温泉スパ、朝食はこちらの記事でご紹介しています。

ウェスティン都ホテル京都 Part2 〜客室(ジュニアスイート 1キングベッド)・天然温泉スパ「華頂」・洛空での朝食・日本庭園・共用部編〜



 

創業130年以上の老舗ホテル



ホテルは、1890年4月、油商の西村仁兵衛が華頂山麓に保養遊園地「吉水園」を創業した事に始まり、1900年に園内に「都ホテル」が創業。1960年には日本の近代を代表する建築家、村野藤吾氏の設計による現在の本館が完成。1966年にウェスティンホテルズとの業務提携を開始。1970年の大阪万博の期間中に37ヵ国1州の政府賓客を迎え入れるなど、京都を代表する高級ホテルとして施設とサービスを拡充してきました。

 

歴史上の名だたる人物が賓客として来訪



都ホテルは長年にわたり『京都の迎賓館』として親しまれ、アインシュタインやアイゼンハワー、ヘレン・ケラー、エリザベス女王、チャールズ英皇太子、ダイアナ妃といった歴史上の名だたる人物が賓客として訪れてきました。レーガン大統領やゴルバチョフ書記長も泊まっていますね。宿泊者の錚々たる顔ぶれにホテルが積み重ねてきた歴史の重みを感じる事ができました。

 

「都ホテル」から「ウェスティン都ホテル京都」へ



以前からウェスティンと深い縁があった都ホテルですが、2002年4月にウェスティンを買収したスターウッド・ホテル&リゾートと提携し『ウェスティン都ホテル京都』に名称を変更。SPG(Starwood Preferred Guest)のロイヤルティプログラムを導入する事で海外からの集客を強化しました。

さらに2015年に「マリオット・インターナショナル」が「スターウッド」の買収を発表し2016年に買収を完了、世界最大のホテルチェーンが誕生する事となりました。

この買収劇により、ウェスティン都ホテル京都は、マリオットグループの一員となり、そのロイヤリティープログラムである『マリオット・ヴォンボイ』に加盟する事になりました。ホテルは、全世界1億人以上の会員ネットワークに繋がる事で、さらなる国際化を果たしました。

 

約198億円の巨費を投じたグランドリニューアルを断行!



ウェスティン都ホテル京都は、2020年に創業 130年を迎えるにあたり、これまでに築いてきた歴史と伝統を受け継ぎながら、さらにラグジュアリーなホテルを目指して、約198億円を投じた「グランドリニューアル」を実施しました。

2018年6月から始まったリニューアル工事は、東館客室、本館、ティーラウンジやレストラン、バーと順次改装が行われ、2020年7月には昭和の名建築として名高い〈佳水園〉がリニューアル、2021年4月には天然温泉を利用したSPA〈華頂〉がオープンを果たし、約3年に渡るグランドリニューアルが完成しました。

 
リニューアル後の客室数
客室タイプ 客室数 客室面積 販売価格 (2名 1 泊 1 室料金)
可楽庵 1 125 ㎡ 270,000 円
佳水園 12 52 ㎡~ 200,000 円~370,000 円
プレステージスイート 3 138㎡ 400,000 円~850,000 円
ラグジュアリースイート 18 74 ㎡~ 220,000 円~280,000 円
ジュニアスイート 78 50 ㎡~ 130,000 円~200,000 円
デラックス 143 34 ㎡~ 80,000 円~90,000 円
スーペリア 11 28 ㎡~ 60,000 円
ホテルはリニューアル前後で客室数を499室から266室に減らし、平均客室面積を 約35㎡ ⇒ 約50㎡ に拡大させた事により、これまでよりも上級なホテルにシフトしています。

 

 



グランドリニューアルが行われたウェスティン都ホテル京都ですが、この改装費198億円は本当に破格です。現在建設中の帝国ホテル京都の投資額は約110億円(新築+改修)、カペラ京都(新築)が約200億円です。

これだけの資金があれば新築できそうな気がしますが、ウェスティン都ホテル京都は、村野藤吾が手掛けた建物を守るために、不効率であっても建替えせずにグランドリニューアルという道を選択しました。

近鉄GHDがウェスティン都ホテル京都にかける思い入れは凄いものがあり、この拘りはもっと知られるべきですし、評価されて良いと思っています。

 

昭和モダニズム建築の巨匠の作品を愛でる

 

ウェスティン都ホテル京都を手掛けた『村野藤吾』氏は1891(明治24)年生まれの日本を代表する建築家で、『東の丹下、西の村野』と謳われた建築界の大御所です。文化勲章、日本芸術院賞などを受賞、日本建築家協会会長などを歴任し、優美で繊細な造形意匠を多数生み出しました。

 

 


石を埋め込んだコンクリートの壁や柱が有機的な印象を与える

代表作品としては、ダイビル本館、綿業会館、高島屋東京店 、迎賓館本館(旧赤坂離宮)、日本生命日比谷ビル (日生劇場)、都ホテル大阪、箱根プリンスホテル、京都宝ヶ池プリンスホテルなどがあります。ウェスティン都ホテル京都では現・本館をはじめ、数寄屋風別館「佳水園」などの建築に携わりました。

 

 


それでは、ジックリとホテルの様を見て行きましょう!
建物外観はオリジナルのデザインを極力残した上で美装化が行われていたのでレトロな雰囲気があります。

 

 


2階にあるクルマ寄せ付近の様子です。美しく美装化され完成当時の美しさを現代に昇華させています。
ホテルの建物は「昆虫標本」の様な保存ではなく、今この瞬間に生きている建築として、とても輝いている様に見えました。

 

 


曲線を描いた天井の模様が優美な感じです。

 


メインエントランスはこんな感じです。いよいよ館内に入ります・・・

 

アップグレードされた「メインロビー」



そして!こちらが!!ウェスティン都ホテル京都のメインロビーです!!!

クラシックな外観とは一転して、フロント玄関から足を踏み入れると「ラグジュアリーホテル」に相応しい、アップグレードした新しいホテルの世界が広がっていました。

 

 



今回のグランドリニューアルのデザインコンセプトは、気品ある女王 The Queen of Elegance(クイーンオブ エレガンス)。日本を代表する建築家である、村野藤吾氏の優美さや曲線美を継承するとともに、現代に求められる設えやサービスを加え、富裕層が満足できるラグジュアリーホテルに生まれ変わりました。

 

 



ゲストを迎えるエントランスは、天井高約8mの吹き抜けの開放的な空間。二層吹き抜けの天井からは花吹雪が舞い散るようにアートピースが飾られており、空間の広さをより引き立てています。

 

 


広々としたロビーの中央には、季節の草花が活けられており、アイポイントになっています。

 

 


レセプション付近の様子です。チェックインカウンターは、足下がスケルトンになっているオープンタイプとなっており驚きました。

 



ただし、今回の宿泊は、プラチナ特典で「ジュニアスイート」にアップグレードされていたので、3階にある『ウェスティンクラブ』でチェックイン・アウトを済ませた為、こちらのカウンターは利用しましませんでした。

 


撮影ポイントを変えて、2階から見下ろした様子です。素晴らしい出来映えです。

 


ロビーのリニューアルはパーフェクトな仕上がりだと思います。とにかく美しい。

 

クラブラウンジ「Westin Club」



今回滞在のチェックインは15時〜でしたが、館内を取材するために12時半にホテルに到着に到着しました。

ロビーに入ると直ぐにスタッフの方が「お伺い」に来てくれたので早着した事を伝えると、ラウンジでチェックインを済ませてから客室の準備が出来るまで「ラウンジでお休み下さい」との提案。クラブラウンジ「Westin Club」に案内されました。お言葉に甘えて、僕はコーヒーを飲んでから館内撮影、嫁さんはラウンジで休憩する事になりました。

 



東館 3 階に位置するクラブラウンジ「Westin Club」は、スイートルームの宿泊者、またはマリオットボンヴォイのプラチナエリート以上が利用出来るラウンジです。

利用者は軽食やスナック、ドリンク類をフリーフローで楽しめます。グランドリニューアル後のラウンジは、朝食やカクテルタイムのメニューを充実させたほか、フリードリンクの種類も増やすなど、ラグジュアリーホテルにふさわしい、寛ぎの空間となっています。

 

 

フードプレゼンテーションのスケジュール


宿泊時のフードプレゼンテーションはこんな感じでした。軽食とソフトドリンクは全時間帯で提供されており、それに加えて、14:30〜16:30のアフタヌーンにはスイーツがプラスされ、17:00〜19:00のイブニングカクテルには、ホットミールを含む軽食が提供されます。
未成年の子供の利用は19:00まで、アルコールの提供は17:00~21:00となっています。

 
朝食ブッフェ 7:00~11:00
*特定日のみオープン
オールデイスナック 11:00 – 21:30
アフタヌーンティー 14:30 – 16:30
イブニングカクテル 17:00 – 19:00
コーディアル&デザート 19:00 – 21:00
https://www.miyakohotels.ne.jp/westinkyoto/stay/westinclub/

 

ラウンジ内部の様子


それではウェスティンクラブの様子を見て行きましょう!
アフタヌーンティーまで時間があり、チェックインが本格化する前だったのでラウンジ内はガラガラでした。。

 

 


ウェスティンクラブは、ご覧の通りの広々とした本格的なラウンジで、席数も多くかなりのキャパがありそうです。

 


窓際のソファーの様子です。

 


カウンターや二人掛け、四人掛けなど、宿泊者の人数に応じた席のバリエーションが用意されていました。

 

クラブラウンジから眺め


ラウンジからの眺めはこんな感じです。雪化粧した山並みが本当に美しかったです。

ブッフェ台


ブッフェ台の様子です。メタリック感のあるテーブルが美しい。

 


ブッフェ台は、かなり攻めた色合いですが、全く違和感がなく成立している所が凄いです。

オールディスナック


各時間帯に提供されるフード類を見て行きましょう!まずは、全時間帯で提供されるスナック類(オールディスナック)の様子です。チョコレートやクッキー、おかき等が提供されていました。取材時は「フルーツポンチ」がメインとなっていました。

アフタヌーンティー


アフタヌーンティーの時間になると、ゼリーやミニケーキが追加されました!!

 


アフタヌーンティーで提供されるスイーツ類の盛り付け例です(笑)
ラウンジでは、これらがフリーフロー(食べ放題)で好きなだけ楽しめます。

 

 


アフタヌーンティーで特に美味しかったのが、きなこ大福、カステラ、よもぎ団子。これだけで名物として売り出せそうな勢いで美味しかったです。ちなみにラウンジで提供されるフード類は毎日少しつづ異なっている様子で、初日は「カステラ」も「きなこ大福」もありませんでした。

 

イブニングカクテル



お待ちねのイブニングカクテル。ウェスティンクラブはかなりの広さがある大箱ですが、イブニングカクテルは開始と同時に沢山の人が訪れて、あっという間に満席になりました。ただし、キャパシティが大きい事に加え、フード類がドンドン補充されるので、殺伐とした雰囲気ではありませんでした。

提供されるフード類はこんな感じです。写真を撮り忘れましたがエビのフリッターがメチャ美味しくて沢山食べました。バーニャカウダ用のマヨネーズをエビのフリッターに付けるとヘブン状態になれます。写真左上の蒲鉾の天ぷらも旨い。

 


カクテルタイムに提供されていた「抹茶わらび餅」と「三色団子」。ベタですが京都らしいラインナップだと思いました。

 

西館屋上に新設された「屋上庭園」



ラウンジでお腹いっぱいになったので、館内を散策してお腹を調整。向かったのは、今回のグランドリニューアルで新設された「屋上庭園」です。

 

 


こちらが西館屋上に新設された屋上庭園です!!
庭園は、“The Queen of Eleganceが舞い降りた山麓の丘“をコンセプトに、優美かつ曲線を活かしたデザインが特徴です。

 

 

 


取材時は、この冬一番の強い寒波が訪れた直後だったので、雪化粧した庭園を愛でる事が出来ました!

 



庭園からは本館の6.7階が近くに見えます。ちなみに本館の6〜7階にはジュニアスイートが多数配置されており、客室からはこの庭園を愛でる事が出来ます。

 


庭園からは四季折々の移ろいを感じながら京都の街並みを一望する事が出来ます。

 



庭園の奥には、自然の地形を活かした数寄屋風別館「佳水園」が見えました。ここは、ホテル in 旅館といった感じがする別格の高級宿で、敷地内に湧出した天然温泉を各客室の風呂に引き込み、客室内で天然温泉が楽しめるぜいたくなくつろぎの空間と、専属の「女将」が、細部まで心のこもったおもてなしを受ける事ができます。

 

 


外観、ロビー、ラウンジ、屋上庭園を撮影して一段落したので、この後に客室に向かいました。

▼そろそろ、写真の枚数が莫大になってきたので、次回、Part2 客室編に続きます!!

ウェスティン都ホテル京都 Part2 〜客室(ジュニアスイート 1キングベッド)・天然温泉スパ「華頂」・洛空での朝食・日本庭園・共用部編〜

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