紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良(以下、紫翠奈良)は、奈良県が主導して行われた官民連携事業「吉城園周辺地区保存管理・活用事業」により誕生した高級ホテルです。テベロッパーは森トラストで、2022年2月21日に着工し、2023年8月29日に開業しました。
奈良県は、世界的な有名観光地にも関わらず、富裕層が泊まれる高級ホテルがが少なく、観光客が多いにも関わらず消費が伸びず経済が潤わないジレンマかかえており、このプロジェクトは問題を解消する取り組みの1つとなります。
▼これまでの経緯や建設過程はこちら『紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良』の開業日が2023年8月29日(火)に決定!マリオット最上級ブランド(仮称)奈良吉城園計画 建設工事の最新状況 23.07
マリオット系最上級カテゴリーブランドの1つ
紫翠奈良は、世界有数のホテルチェーンである、マリオット・インターナショナルの最上級カテゴリーブランド「ラグジュアリーコレクション」を冠したホテルとしては国内5軒目、森トラスト・ホテルズ&リゾーツが展開する「翠 SUI」を冠した国内3軒目となるダブルブランドホテルとなります。
翠 SUIは森トラスト・ホテルズ&リゾーツが展開するブランドですが、マリオットボンヴォイに加盟することで一気に知名度を上げる個事が可能となり、海外からの集客が見込めます。ラグジュアリーコレクションとは?
マリットが展開するホテルブランドの1つ。リッツカールトンやJWマリオットと同じ「ラグジュアリー」。
世界各都市に点在する「独立系ホテル」が加盟するホテルコレクションで、ホテル側は自身のアイデンティティーを守りつつ、マリオットが持つホテル経営のノウハウや全世界に広がる会員ネットワークによる送客が期待できる。
『翠 SUI』ブランドとは?
森トラストグループが展開するオリジナルブランド。『翠SUI』は、「混じり気のない美しい羽」を意味する「翠」の字を由来としており、美しく透明度の高い青に染まる海、輝く白浜、紺碧の空、鮮やかに彩られる森や山といった、日本各地の美しい自然や独特な文化など、その土地の色に鮮やかに染めて世界にはばたく、という意味を込られている。
2015年 3 月開業『翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都』
2018年12月開業『イラフ SUI ラグジュアリーコレクションホテル 沖縄宮古』
2023年 8 月開業『紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良』
世界遺産の真っ只中に泊まる贅沢
紫翠奈良の計画地は日本有数の名勝地「奈良公園」の西端に位置する吉城園地区。春日大社や興福寺、東大寺などの世界遺産と豊かな緑に囲まれた希少価値の高い場所です。
昭和天皇がサンフランシスコ平和条約に調印した旧知事公舎や、興福寺の現存する子院として希少な遺構である旧世尊院、万葉集にも詠まれた吉城川に隣接し、茅葺屋根の茶室を擁する吉城園主棟など、歴史的にも文化的にも唯一無二である建築物を保全・活用しつつ、事業が進められました。
客室タイプ一覧
部屋タイプ | 面積 | 温泉 | 室数 | |
一般客室 | スタンダード | 40-41m2 | ☓ | 20 |
スーペリアルーム | 43-46m2 | ☓ | ||
デラックスルーム(温泉風呂付) | 41-49m2 | ◯ | 15 | |
デラックスルーム(温泉露天風呂付) | 43-46m2 | ◎露天 | ||
スイート | ジュニアスイートルーム(温泉風呂付) | 53-61m2 | ◯ | 4 |
ジュニアスイートルーム(温泉露天風呂付) | 57㎡ | ◎露天 | 1 | |
スイート(温泉風呂付) | 64m2 | ◯ | 2 | |
プレジデンシャルスイートルーム(温泉風呂付) | 98m2 | ◯ | 1 |
ホテルは地上2階建て、延床面積4,411.69㎡。「宿泊棟」は完全新築で全43室(43㎡~98㎡)を展開。客室タイプは「スタンダード・スーペリアルーム」が全20室、温泉風呂もしくは温泉露天風呂付きの「デラックスルーム」全15室。
「スイートルーム」は全8室すべて温泉風呂付き。ジュニアスイートが5室(1室は温泉露天風呂)、スイートルームが2室、最上級のプレジデンシャルスイートルームが1室、となっています。館内施設
館内施設は、メインダイニングとなるレストラン『翠葉』、鮨&バー『正倉』、トリートメントルーム・貸切温泉露天風呂がある『SUIスパ』、フィットネスジムを備えています。
また、ホテルの敷地横には、旧興福寺子院「世尊院」を改修した茶寮『世世(ぜぜ)』があり、17時〜18時の間は、宿泊者向けにシャンパンディライトが行われます。茶寮『世世(ぜぜ)』は、トラスト・ホテル&リゾーツがテナント型式で運営する施設で、宿泊客の他、日中時間帯は一般利用が可能であり、厳密にはホテルとは別の店舗となっています。
施設概要
ホテル名称:「紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良」
計画名称:(仮称)奈良吉城園計画(吉城園周辺地区保存管理・活用事業)
所在地:奈良県奈良市登大路町62番地
交通: 近鉄 奈良駅より徒歩約15分、タクシー約5分、JR奈良駅よりバス「県庁東」下車 徒歩約3分
階数:地上2階
高さ:8m
主用途:ホテル、飲食施設、体験学習施設等
客室数:43室 1区画、新築3棟、既存5棟
敷地面積;30,505.24㎡
建築面積;3104.82㎡
延床面積:4,411.69㎡
建築主:奈良県、森トラスト株式会社
大成建設株式会社 一級建築士事務所(建築設計)
建築設備設計研究所(設備設計)
隈研吾建築都市設計事務所(設計監修、インテリアデザイン)
施工者:
大成建設株式会社 関西支店(建築・昇降機)
株式会社きんでん(空調・衛生・電気)
着工:2022年02月21日
竣工:2023年05月31日
開業;2023年08月29日
ホテル施設:客室(全43室・43㎡~98㎡)、レストラン(イノベーティブ、鮨)、プライベートスパ(トリートメントルーム・貸切温泉露天風呂)×2室
駐車場(10台)
ホテル公式HP:https://www.suihotels.com/shisui/
アクセス方法と建物の配置
出典:GoogleMAP
前置きが長くなりましたが、いよいよホテルの宿泊レポートを始めます!!
紫翠奈良の場所や入口がわかりにくい、という声を聞いたので、そのあたりを徹底解説します。まずはホテルの場所。奈良県庁の東側、上の図の赤枠の部分が紫翠奈良です。出典:GoogleMAP
紫翠奈良は3つのエリアに大別されます。レセプションや朝食会場になるレストランがある『メイン棟』、客室・スパ・ジムがある『客室棟』、シャンパンディライトが行われる『茶寮 世世(ぜぜ)』です。出典:GoogleMAP
ホテルは3つのエリアに分かれており、別々の建物で構成されています。メイン棟と客室棟の間には公道があり、そこを通って行き来する、非常に珍しい形態のホテルとなっています。車寄せと駐車場
紫翠奈良のメインエントランスは、県庁に隣接するバスターミナルにある、登大路町交差点を曲がった所にあります。上の図のルートで、狭い門を通って中に入ります。
この門はクルマも通ります。見た目よりもフラットなので車高の低いクルマでも、ギリギリなんとかなりそうです。
敷地内はこんな感じで小さなロータリーが設けられています。
正面右手には駐車場があります。駐車場台数は10台と少ないので、訪問日が決まったら早めに予約する事をおすすめします。
駐車場台数:10台 (有料)
宿泊者 :1泊¥2,200/台
レストラン利用者:¥3,000以上のご利用で2時間無料 (※以後¥1,100/台)
建物側からロータリーを見た様子です。松の木が渋いですね。。
奈良県知事公舎をリノベーションした「メイン棟」
こちらは、レセプションやメインダイニングがある「メイン棟」の様子です。ホテルのエントランスとは到底思えないビジュアルに圧倒されました。メイン棟は、1922年竣工、木造平屋建て、建築面積:671.48㎡。大正時代に建てられた、様々な歴史の舞台ともなった「奈良県知事公舎」をリノベーションして再生したものです。
ホテルの顔というべき「メインエントランス」の様子です。外資系ホテルの入口とは思えない、寺院の様なた佇まいです。これは凄い・・。
正面入口の様子です。この木の扉が「シュイーン!!」と横に開いて驚きました。この見た目で最新型の「自動ドア」とは・・・。
入口の左右に掲げられた銘板。「SUI」と「LUXURY COLLECTION」のダブルブランドですね。
中に入ると・・!おおお!二条城を彷彿とさせる見事な建築。「和風」ではなく「和そのもの」といった感じです。完全新築の「リッツカールトン京都」や「三井京都」とは全くアプローチが異なっており、本物の歴史的建造物の良さを、なるべくそのまま活かす取り組みがなされている事が解ります。
来館者を迎える盆栽の様子です。後ろの襖に書かれた絵も凄い。
メインエントランス付近に小さなフロントがありますが、宿泊者は左奥にあるメインロビー『寧楽(なら)』に通されます。
「御認証の間」
メインロビーの真横には、1951年に昭和天皇がサンフランシスコ講和条約と日米安全保障条約の批准書に署名した、知事公舎の応接間「御認証の間」があります。さらっと書きましたが、歴史的イベントが発生した凄い場所だと思います。
説明文を読むと、歴史の舞台になった建物である事を実感する事が出来ました。
「御認証の間」の様子です。照明、椅子、テーブルなど当時のまま残されています。カーペットは難燃対策として、オリジナルの上に新しいモノが敷かれていますが、この下にオリジナルが残されているそうです。
「御認証の間」は基本的に宿泊しないと見られないので、チェックインの際に是非一度、見てほしいです。
メインロビー 寧楽(なら)
「御認証の間」の隣にはチェックイン・アウトを行うメインロビー『寧楽(なら)』があります。宿泊者は基本的に、ここで手続きを行う事になります。
ガチの日本建築の中に置かれた石造りの大きなテーブル。ゴージャスなデザインのソファーやチェア。
新築のモダンなホテルとは全く異なる雰囲気で「非日常感」が漂っています。
ウェルカムドリンクは冷えた緑茶でした。お味は結構美味しかったです。
大正ロマン薫る異空間。エグゼクティブラウンジの様な雰囲気があります。
大正ロマンを感じるインテリア。和洋折衷のコーティネイトが見事です。
グジュアリーホテルに求められる要素の1つに「体験価値」があると思います。そのホテルのコンセプトや成り立ち、歴史など、ホテルの「ストーリー」は大きな付加価値になります。
紫翠奈良には「奈良県知事公舎」をリノベーションし、歴史的なイベントの舞台になった事があるなど、そのあたりの伏線は完璧だと思います。これらの知識があれば、宿泊体験がより特別な物になる事でしょう。
今回の宿泊は金曜日だった事や、ランチの後にそのままレセプションに来たので、混雑はありませんでした。しかし、開業後1〜2wしか経っておらず、各フタッフが不慣れな感じは否めず、混雑してない割に時間がかかりました。土曜日の15時〜16時頃はヤバいかもしれません(笑)接客レベルという意味では、まだまだ発展途上だと思いました。これからに期待ですね。
そして、チェックインを済ませていよいよ客室に向かいます!
ホテル施設の出入り口は4箇所ある!
出典:GoogleMAP
紫翠奈良の施設配置はこんな感じです。上の図のピンクのラインが宿泊者の歩行者動線、オレンジの部分が公道です。寧楽(なら)でチェックインを済ませてから客室棟に移動します。
3エリアを移動する宿泊
①正面入口から「メイン棟」に入り、メインロビー「寧楽(なら)」で手続きを済ませる
②の出入り口から一旦公道に出る
③の出入り口から「宿泊棟」に入る
夕方に行われる「シャンパンディライト」は公道を通って、④の出入り口から会場(茶寮 世世)に入る
メインロビーを出て、左側に「御認証の間」を見つつ、小さな出口から庭に出ます。
「御認証の間」を外から見た様子です。やっぱりホテルのレセプションには見えない(笑)
庭を進んで客室棟に向かいます。庭石に取り付けられた案内サインが画期的で思わずニンマリ!
「メイン棟」「宿泊棟」「茶寮 世世」の位置関係を示したパーフェクト案内図(笑)です。現地にで迷う事はなさそうですが、これから泊まる方の「宿泊前の不安」を払拭するために作成しました。各棟の行き来は近くて簡単ですが、悪天候の時は「傘をさして頑張るしかない」感じです。
宿泊棟側はこんな感じです。初期の頃のプレスリリースにあった、完成イメージパースにあった門構えは宿泊棟だったんですね。
宿泊棟の入口を正面から見た様子です。高級料亭の様な雰囲気で、かなり良いです。
重厚感のある門をくぐって敷地内に入ります・・・。
おおお!!こちらは完全新築なのでメチャクチャ綺麗です。
そして、ピカピカの今も良いですが、雨風にさらされて年月が経過するに連れて味わいが出てくる「経年優化」が見込める建物に見えました。紫翠奈良の建物やインテリアは隈研吾氏が監修していますが、隈研吾味がとても薄く、言われないと同氏事務所がプロデュースしているとは気づかないと思います。
貸し切り露天風呂とスパがある「SUIスパ(写真左)」の様子です。
宿泊棟側から入口側を見た様子です。前庭がホンマ良い感じですね。
宿泊棟は正面から見て左右の2棟に分かれています。
左側の棟が『花鹿(Hanajika)』、右側は『鳳凰(Houou)』です。
またフィットネスジムは左側の花鹿にあります。
◆客室棟の名称と部屋番号
左側:『花鹿(Hanajika)』1階(1101〜1111) 2階(1201〜1213)、フィットネスジム
右側:『鳳凰(Houou)』 1階(2101〜2110)2階(2201〜2209)
ルームカードをかざしてい、いざ館内へ!
おお!!小さな建物ですが高級感を感じる設えです。デザインはシンプルですが、ROKU京都よりも高級感があります。吹き抜けにある照明器具もオシャレです。宿泊棟は2階建てですが、当然エレベーターもあります。
木漏れ日を意識した照明配置とカーペット。
デラックス(ツイン・キング)温泉風呂付
そして!ここが!!紫翠奈良の客室です!!!
今回はボトムの部屋(スタンダード キング、ガーデンビュー(40㎡))をポイントで予約していましたが、当日ホテル側で、デラックス キング 温泉付き ガーデンビュー(41㎡)にアップグレードして頂けました。
デラックス キング 温泉付き ガーデンビュー(41㎡)は、入口側にクローゼットとトイレ、真ん中にベッドとリビングエリア、一番奥の窓側にウエットエリアを配置したレイアウトとなっています。
予約:スタンダード キング、ガーデンビュー(40㎡)
↓
宿泊:デラックス キング 温泉付き ガーデンビュー(41㎡)
※SNAを申請したがシステム不具合で受理されず
システム不具合で現状SNAは使えない!!
今回は、SNA(スイートナイトアワード)を申請していましたが、2023年9月8日時点では、マリオット側とシステム連携出来ておらず、ホテル側にSNAの通知が来ない状況との事です。その為、現在はSNAを使う事が出来ず、ホテル側でできる限りUPG対応を試みる、といった対応になっていました。ちなみに申請したSNAはアプリから消滅しますが、後日返却されるとの事です。※チェックアウト2日目時点で未返却
気を取り直して客室紹介に戻ります。客室のデザインはかなりシンプルで「侘び寂び」を感じる系だと思います。特に壁のデザインは日本家屋の「塗替壁」と柱を意識した造りになっており、パッと見た感じは寂しいと感じるかもしれません。一方、ベッドボードは手の込んだ木工細工で間接照明に当てられていい雰囲気を作り出しています。
居室はこんな感じです。入口側にベッド、窓側のお風呂に背を向けた配置でソファーが置かれています。ベッド側の天井が若干低くソファー側の天井が高くなっています。
ベッドは幅183cm × 長さ203cmのキングベッドが1台。寝心地は結構良いです。
ベッド周りの様子です。このあたりの質感は中々良い感じでした。カーペットの色合いや模様が奈良っぽい雰囲気を演出しています。
ベッドボードは木を彫り込んだ、とても手のかかったモノを使っています。
ナイトテーブル周りはこんな感じです。寺院を連想させる照明器具。
ナイトパネルと目覚まし時計。ナイトパネルにはUSBTypeA,C両方がありました。
リビングエリア
続いてリビングエリアを見て行きましょう!
テレビは壁掛け設置で左右に角度が変えられます。最新型でyoutubeやNetflixに対応していました。これは良いですね!
ソファーとテーブルの様子です。ソファーは小ぶりで2人掛けといった感じでした。室内はスペース的に余裕があるので、もう1つ、一人がけのチェアがあったら良いのに、と思いました。
バスルーム側は一部ガラス張りでカーテンで仕切る感じです。窓まわりのデザインが「寺院」を連想させます。
ソファーをアップで見た様子です。大人1人がギリギリ横になれるサイズ感です。
関心したのがソファーの前面右下にACコンセプトとUSB給電ポート(TypeA、C)があった事です。これは地味に便利でした。
ソファー前にある特大の丸テーブル。デザイン的には花の形をしていますね。最近のホテルでは、インルームダイニングが人気なのでそれに合わせてテーブルも大型化しています。
ウェルカムギフトはこんな感じで、メレンゲのお菓子とミカンが3個でした。
ルームキーは「LUXURYCOLLECTION」のロゴ入りでした。
ミニバー・クローゼット
ミニバーはグジュアリーホテルらしい演出が欲しい所ですが、シンプルな木製キャビネットに纏められていました。
湯呑みセット、お水、インルームダイニングをリクエストするタブレット端末、ネスプレッソマシン。
ミニバーの中身はこんな感じでした。
続いてクローゼットエリアを見ていきます。入口入ってすぐ右側がクローゼット、奥がトイレです。
クローゼットの中はこんな感じです。ハンガーの数も十分にあります。
荷物置きとセーフティボックス。
デザインがカッコいい浴衣!!着心地も良いので一度来てみてください。パジャマはセパレートタイプ、スリッパもフカフカ。
そして!クローゼットの中には、LUXURYCOLLECTIONのロゴの主張が強い、特大サイズの『傘』が用意されていました。「メイン棟」や「茶寮世世」を行き来する時に活躍しそうです。
トイレはこんな感じで、こちらもシンプルでした。蓋は手動式(笑)
ウエットエリア
自然光が差し込む明るい空間
いよいよ、今回のメインイベント『ウェットエリア』を見て行きましょう!!
全面ガラス張りで目の前は緑の木々。さらに自然光がたっぷりと注ぎ込む、最高の空間が広がっています。理想のマンションに住めたらなら、こんな感じになるのかもしれません・・。
洗面台は1ボウルですが十分な広さがあります。このあたりはシンプルなデザインですが素材感がかなり良くて高級感があります。石材が珍しい色味で興味を引きます。
アメニティはこんな感じです。
アメニティにあった髭剃り。木製の髭剃りはこれまで見たことがありません。ゴージャス!
金箔貼りの手鏡。
ドライヤーはレプロナイザー 27D Plus!実勢価格11万円ほどする超高級ドライヤーです。
ちなみに。温泉付き客室の2階はビューバス(内風呂)、1階は坪庭付きの露天風呂になっていました。
天然温泉のビューバス
バスルームの様子です。もう見るだでアガってくる素敵なお風呂です。
バスルーム側からドレッサーを見るとこんな感じです(需要の無いアングル)。現物は写真よりも広々としています。
おおお・・・。ほのかに香る温泉の匂い。常に循環しており、入室した時からお湯が入っていました。
紫翠奈良の温泉は「運び湯」
紫翠奈良がある吉城園周辺エリアは厳しい開発規制があるので、現地で温泉を掘り当てる事は不可能でした。その為、紫翠奈良の温泉は、他所からタンクローリーで温泉を運び、施設内の温泉貯槽や貯湯槽に貯めて浴槽に供給・使用する「運び湯」となっています。
源泉名:天然温泉 朱雀の湯 ※中央温泉研究所認定番号 甲第2786号
泉質:単純温泉(低張性中性低温泉)
効能:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消火器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進
2階の窓からは緑の木々と吉城園(旧正法院家住宅)が見えます。温泉と緑に癒やされる。
最高のいやし空間を好きなだけ楽しめる・・・
もはや、ヘブン状態!
有湯口から流れ出るお湯。湯船の湯量が少なくなると、自動で適量が補充される仕組みです。常にジャバジャバ流れていないので、琵琶湖マリオット等に比べると夜間でも静かです。また、湯船の中でもお湯が噴き出しており、つねに循環させている様です。
癒やしの眺めと温泉が気持ちよくて、僕の中での「紫翠奈良」の評価が急速に高まる気がしました。
ここまで見た感想ですが、歴史的な建物をリノベーションした「メイン棟」や庭園はかなり良いと思いました。客室棟も外観や共用部は高級感がありこちらも良いです。客室のウェットエリアと温泉は最高&最高で手放しで褒められると思います。
一方、居室側はベッド意外に寛ぐスペースが少ない、いわゆるリビングエリアがイマイチで居場所に困る感じでした。椅子が少ないので家族連れのインルームダイニング対応は厳しいかもしません。ミニバーコーナーも、あと一捻りあればなぁ・・といった感じでした。
接客面はオープン1〜2wなので評価するのは難しいですが、今後に期待といった感じです。
Part2は、ガーデンディライト、朝食、ランチ、その他。紫翠奈良の食を中心にレポートして、最後にホテルの評価を纏めたいと思います
紫翠 ラグジュアリーコレクションホテル 奈良 宿泊記 Part2〜 ガーデンディライト・「翠葉」での朝食・ランチ編。大正ロマン薫る古今融合のダイニング空間を演出