北陸道「新手取川橋」2026年12月に完成へ!約3年半の大規模架け替え工事が最終段階、GWの渋滞を招いた対面通行規制も解除



北陸自動車道で長期間続いていた大規模な橋梁更新工事が、まもなく終了します。

NEXCO中日本は2026年10月23日、石川県の北陸道・小松IC~美川IC間で進めている**「新手取川橋リニューアルプロジェクト」が年内に完了し、12月中に工事規制を解除する予定**だと発表しました。

2023年5月に始まった工事では、老朽化した橋長546.5mのコンクリート橋を鋼橋に架け替えています。2024年12月に上り線の更新を終え、現在は下り線の工事が最終段階に入っています。

工事中は上下各2車線を各1車線に絞る対面通行規制が続き、GWなどには大規模な渋滞が発生していました。規制解除によって本来の4車線運用に戻り、北陸道の交通環境が改善する見通しです。

GWには最大10kmの渋滞。長期の対面通行規制が解消へ

今回の工事で利用者への影響が大きかったのが、車線減少による渋滞です。

手取川橋では、工事を行う側の橋を閉鎖し、反対側の橋に上下線の交通を集約してきました。交通容量が半減するため、休日や大型連休には車線減少地点がボトルネックとなり、通常の交通集中による自然渋滞以上に通過時間が延びるケースがありました。

実際にNEXCO中日本の発表によると、2024年GWには最大10.0km、2026年GWにも最大8.0kmの渋滞が発生しています。2026年GWの事前予測では、通常約10分の区間で約30分の所要時間を見込むケースもありました。

こうした長期規制が12月中に終了することは、北陸道を利用するドライバーや物流事業者にとって大きな改善となります。

国内初のステンレスクラッド鋼を採用。塩害に強い橋へ



手取川橋は、北陸自動車道で最初に開通した1972年の小松IC~金沢西IC間に位置しています。日本海に近い河口部という立地から、長年にわたり塩害や飛砂による摩耗に悩まされ、度重なる補修にもかかわらず劣化が進行していました。

今回の架け替えでは、既存の橋脚を活用しながら橋桁と床版を全面更新。新しい橋桁には、国内の道路橋で初めて「ステンレスクラッド鋼」を採用しました。炭素鋼の表面に厚さ1.5mmのステンレス鋼を一体化した複合鋼板で、100年間の防食性能を目標に、耐久性の向上と長期的な維持管理費の削減を図っています。



また、橋の下に生息する希少生物を保護するため、既設橋の上に新しい橋桁を組み立て、上空から古い橋を撤去する特殊な工法を採用しました。この「空中橋梁架替え技術」は、2025年度の土木学会技術賞を受賞しています。

新手取川橋リニューアルプロジェクトの概要

項目 内容
事業者 NEXCO中日本
場所 北陸道 小松IC~美川IC
既設橋長 546.5m
更新内容 コンクリート橋の上部工を鋼橋へ更新
主な新技術 ステンレスクラッド鋼、空中架け替え工法
施工者 JFEエンジニアリング・ピーエス・コンストラクションJV
上り線 2024年12月更新完了
下り線 2026年12月更新完了予定
規制解除 2026年12月中(日時未定)

北陸道では各所で大規模更新工事が進行中



北陸自動車道は最初の開通から50年以上が経過し、橋梁やトンネルなどの老朽化対策が本格化しています。

NEXCO中日本は2025年度に米原IC~朝日IC間の17区間、2026年度にも米原IC~立山IC間の11区間でリニューアル工事を計画しました。老朽化したコンクリート床版の交換や橋梁補修、トンネルの補修などを進めており、一部区間では長期間の対面通行規制が必要になっています。

新手取川橋は、その中でも橋桁そのものを全面的に交換する大規模な事業です。

北陸道全体の老朽化対策は今後も続きますが、約3年半にわたった新手取川橋の更新工事が終わることで、慢性的な工事渋滞の原因となっていたボトルネックが一つ解消されます。




出典・参考資料

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