阪神高速道路は、喜連瓜破付近の橋梁掛け替えを行う為に14号松原線の喜連瓜破~三宅JCT(約2.5km)間を2022年6月頃から約3年間、終日通行止めとすると発表しました。期間中は終日通行止めを行う予定で、大きな影響を及ぼす事になりそうです。
【出展元】
→14号松原線喜連瓜破(きれうりわり)付近の橋梁架替え工事を実施します。2022年6月頃から約3年間、喜連瓜破~三宅JCT間を終日通行止め
→阪神高速14号松原線 大規模更新工事(喜連瓜破付近橋梁架替え工事)実施検討会(2021年度 第3回)
阪神高速道路では、構造物の長寿命化に向けた「高速道路リニューアルプロジェクト」に取り組んでいますが、その中でも老朽化の進展により重大な損傷が顕在化し、繰り返し補修を行っても健全性を引き上げることができず、将来的に致命的な損傷に進展するおそれのある箇所において、「大規模更新事業」を推進しています。今回は、その一環として、14号松原線の喜連瓜破付近の橋梁について架替え工事を実施する事となりました。
更新工事を行う喜連瓜破付近の橋梁は、供用から約40年経過したコンクリート橋。主要な交差点をまたぐために橋長を長くする必要があり、橋桁の中央付近にヒンジ※形式の継ぎ目を設ける構造が採用されました。
この構造は、建設当時は合理性が高い設計として一般的でしたが、経年とともに橋桁中央のヒンジ部を中心に設計時の想定を上回る垂れ下がりが進行し、路面が大きく沈下しています。これまでに、垂れ下がりを解消するためにケーブルによる補強を行いましたが抜本的な解決には至っていませんでした。
一方で、阪神高速6号大和川線が2020年3月に全線開通し、14号松原線に対する広域う回ネットワークが整備されました。これらの状況を踏まえ検討した結果、長期の健全性・耐久性を確保するために、中央ヒンジ部を有する現在の構造から鋼製の連続橋への架替え工事に踏み切る事になりました。
交通影響抑制施策の検討
工事区間利用者は5.9万台/日で大阪側の発着点の内、大阪都心部との利用が約52%。松原線だけの利用は約23%あり、すべて工事区間近傍の出入口(平野、文の里)を利用。工事区間利用者の利用特性(OD)を踏まえて、それぞれに対する交通影響抑制の対策が講じられます。
大阪都心部との利用については、できる限り高速道路へ迂回させる為、通行止め工事中も松原線通行時と同じ料金で利用できるような料金施策を検討。一般街路に迂回する場合でも、松原線通行時の料金を上回ることのないよう、「迂回乗継」についても検討。一般道では、迂回経路案内、信号現示調整、交差点改良などが行われます。
阪神高速は、これらの考え方をベースに検討を進め、通行止めに関する詳細な日程やう回ルート等については、あらためてアナウンスする、としています。
阪神高速会社/14号松原線橋梁架替、橋脚2基を巨大クレーンで同時架設(建設工業新聞)
https://www.decn.co.jp/?p=162552
阪神高速道路会社が2022年6月から14号松原線で進めている橋梁架け替え工事で、6日夜から7日深夜にかけて新しい橋梁を設置する作業が行われた。3年がかりでコンクリート製の高架橋(154メートル)を鋼橋に変えるもので、この日夜は橋桁を支える橋脚2基を同時に取り付けた。