大阪倶楽部周辺の完成イメージ
大阪市は船場地区において観光魅力向上のための歴史・文化的まちなみ創出事業「かんまち事業」を進めています。この事業は、歴史的・文化的資産等を有する街並みの再生・活性化や、新たな街並みの個性を引き出すために、無電柱化や周辺景観と調和した道路整備などに取り組むことによって、新しい集客拠点化を図る取り組みです。【出展元】
→観光魅力向上のための歴史・文化的まちなみ創出事業
→「大阪市無電柱化推進計画」を策定しました
日本生命ビル、芝川ビル、大阪倶楽部の周辺を先行整備
「かんまち事業」は大阪都心部における無電柱化を推進する事業です。限られた予算の中で効果的な整備を行うために、歴史的建築物など、既存のまちの魅力を向上させる資産が集積し、かつ民間開発が進む箇所において、先行して整備をめざす3箇所(日本生命ビル周辺、芝川ビル周辺、大阪倶楽部周辺)と整備に向けた検討を進めていく1路線(道修町通周辺)が有識者会議において事業実施箇所として選定されました。
事業の発端(きっかけ)は市長による指示
無電柱化が完成した日生本館周辺の様子
2012年度に府市統合本部で取りまとめられた「グランドデザイン・大阪」では、景観を妨げる電線類の地中化を実施することや、ストック・ポテンシャルを活用し、魅力ある都市空間の創造が掲げられており、大阪府で実施された「石畳と淡い街灯まちづくり支援事業」の大阪市内版として実施するに至りました。実施状況
・2014年度
整備箇所・整備手法の検討のための有識者会議を設置
・2015年度
1箇所の道路整備工事を完了し、2箇所の無電柱化工事に着手
内北浜通及び今橋通に案内板を設置
・2016年度
2箇所の無電柱化工事を引続き実施
伏見町通及び今橋通に案内板を設置
・2017年度
2箇所の無電柱化工事を引続き実施
NPO法人主催のまち歩きイベントを後援
大阪倶楽部周辺の様子
現地の様子です。東西を結ぶ「今橋通り」の東側(御堂筋〜三休橋筋間)は既に無電柱化が完成していますが、続いて御堂筋の西側の工事が行われています。
大阪倶楽部周辺では「歴史的建築物と調和した通り全体で一体感のある整備」をコンセプトに、間と連携した歩道の整備や民地への機器設置など、官民連携により無電柱化が行われています。
住友ビル本館の敷地内に変電ボックスが設置されました。官民一体の取り組みである事が解ります。
大阪倶楽部前の様子です。
住友ビル東側の様子です。東西を結ぶ「今橋通り」に加え、南北の筋の一部が無電柱化される様です。
大阪市内の無電柱化は緊急交通路のうち重点14路線を対象に、広域ネットワークの形成及び災害時の多重性の観点から、整備効果の高い道路の無電柱化が優先的に進められてきました。整備実績は、直轄国道 84kmの内、整備延長は84km、進捗率100%。市管理道路760km中、整備延長191km、進捗率25%。合計幹線道路延長844km、整備延長275km、進捗率33%となっています。これは阪神大震災の教訓から、災害時には倒れた電柱が障害になり、物資の補給や救急搬送が滞る事を防ぐために充填整備されてきました。
緊急交通路の重点整備は一段落つきつつありますが、これらの道路から重点的に整備を進めてきた為、整備距離(275km)の割に無電柱化の面的な広がりが感じられず、特に都心部の代表的な場所、たとえば世界的な観光地となった道頓堀が未だに無電柱化されていないなど、他都市の都心に比べ都心部の整備が遅れている状況となっています。
今後は、幹線道路以外についても良好な都市景観の形成等が特に必要な地区を中心に、整備速度を上げて無電柱化を進めて行く必要があります。10年後に他都市の都心部の無電柱化が進み差をつけられ、ゴチャゴチャした景観をもって「大阪らしいね(笑)」と馬鹿にされない為にも、今後は加速度的に整備速度を上げて欲しいです。
道頓堀は通りの真ん中に照明用の大きな電柱がありますが、見上げても蜘蛛の巣のような電線は張られていません。看板以外に空を遮るものがなく、意外とスッキリとしていますよ。
歴史・文化的まちなみ創出事業の略称は「かんなみ事業」か「かんみち事業」か、どちらがよいでしょうか?
なるほどです。
幹線道路の無電柱化を優先的に進めたため、無電柱化率の割に肝心の繁華街でごちゃごちゃ感があるのですね。
その点東京は新宿歌舞伎町の細い路地でも無電柱化しており、すっきりしています。
道頓堀や立花通り、南船場他繁華街も早くやってほしいです。
郊外の住宅地ではまたまだ電柱が増え続けてますね。もう強制的に電柱新設を禁止にしないと減っていかないですよね・・