出展元;愛知県>高級ホテル立地促進補助金の補助事業の認定について
愛知県と名古屋市は2021年9月13日に、高級ホテル立地促進補助金の補助事業の対象に、新たに2件の計画を選んだと発表したました!認定された計画は、名古屋市西区のホテルナゴヤキャッスル跡にできる「ホテルナゴヤキャッスル跡にできる「エスパシオ ナゴヤキャッスル」(仮称)と、名古屋市中区の栄広場などの(仮称) 錦三丁目25番街区計画です。それぞれ最大の20億円を補助する予定です。
【出展元】→愛知県>高級ホテル立地促進補助金の補助事業の認定について
ホテルブランドは「エスパシオ」

「エスパシオ ナゴヤキャッスル」は、名古屋市が本拠の興和グループの高級ホテルブランドです。「エスパシオ ナゴヤキャッスル」は、地上11階、地下2階建て、高さ44mで、延べ床面積43,631.02㎡の規模となります。客室数は108室(うちスイートルーム30室)、 平均客室面積は65.36㎡で、近年の5つ星級ホテルの平均50㎡をはるかに超える客室面積が用意されます。また大宴会場は1,780㎡の広さで旧ホテルの「天守の間」の役割を引き継ぐ事になりそうです。新ホテルは2025年春の開業を予定しています。

発表された完成イメージパースを見ると新ホテルの外観デザインは名古屋城天守閣を模した「お城デザイン」で驚きました。さらによく見ると石垣まで再現しており、3階分はあると思われる大きな窓ガラスが見て取れます。石垣の上は御殿の様に重なり合った屋根があり、さらに石垣の上に日本庭園が設けられる様です。
SNSの反応を見ていると「ダサい」「お城の前にお城は無い」といった意見が散見されますが、元々のナゴヤキャッスルが天守閣をモチーフにしたビルディングだったので、その路線を継承しつつ令和の技術で再構築した、という文脈を理解すれば、このデザインは必然だったのだと思います。小難しい事は抜きにして、僕は中々良いデザインだと思いました。特に石垣の表現がグッドです。
ハワイのエスパシオがフォーブス5つ星を獲得!

興和は、米国ハワイ州ワイキキで営業している「エスパシオ ザ ジュエル オブ ワイキキ」が「フォーブス・トラベルガイド」の2022年の格付けにおいて、「ホテル部門」および「レストラン部門」ともにハワイ州唯一となる最高評価の5つ星を獲得したと発表しました!

「エスパシオ ザ ジュエル オブ ワイキキ」は、賑やかなワイキキのメインストリート「カラカウア通り」の中心に位置し、世界有数のバケーションスポット「ワイキキビーチ」を全客室より手に取るように近く見渡すことができる、贅沢なロケーションを誇ります。

イタリアから取り寄せた大理石や、北アフリカはモロッコの職人が手作業で施した透かし細工を有するモロッカンランプ、キッチンのブランド調理機器などの超一流の品を携えた室内に、洗練された感性を感じる外観は、宿泊者、または館内にご予約のあるゲストのみが足を踏み入れることのできる、極上のプライベート空間となっています。
エスパシオ ナゴヤキャッスル(仮称)は、ハワイでのノウハウや「フォーブス・トラベルガイド」ファイブスターホテルの実績をひっさげて国内最高級ホテルを目指す、凄いホテルになりそうです。
【出展元】
→『エスパシオ ザ ジュエル オブ ワイキキ』が「フォーブス・トラベルガイド」において初の5つ星を獲得
これまでの経緯

出展:ホテルナゴヤキャッスル
「ホテルナゴヤキャッスル」は、2020年9月30日に閉館し51年間の営業を終了しました。同ホテルは1969(昭和44)年10月5日に名古屋城を庭に見立て、名古屋を代表する一流ホテルを目指し開業しました。2018年に耐震補強を行いましたが配管など基礎的な設備の老朽化が進んでおり、抜本的な解決を考えて建て替えに踏み切る事になりました。新ホテルは部屋数を大幅に減らしながらスイートルームを中心とした超高級ホテルなります。
新ホテルは、2024年度のオープンを目指していますがコロナ禍の影響によっては、今後の予定を見直す可能性もある。親会社の興和は、2020年3月期の連結決算で、建て替え工事に向けた解体の費用を特別損失として計上しました。
【出展元】→株式会社ナゴヤキャッスル
→名古屋城望むホテル、富裕層狙い建て替え 24年度再開
→建通新聞>ナゴヤキャッスル 清水・竹中JVで解体

解体工事が進むナゴヤキャッスル
現在は清水建設・竹中工務店JVで既存ホテルの解体工事が行われています。現地に掲示されたた労災保険関係成立票によると、解体工事期間は2020年12月〜2021年11月末まで。解体中のホテルの規模は、鉄筋コンクリート造、地上11階・地下1階建て、延べ30689㎡、部屋数195室。建て替え後のホテルは、大半がスイートルームとなる高級ホテルとし、国内を代表するラグジュアリーホテルにする方針。これに伴い部屋数は約108室に減らされます。

出展:ホテルナゴヤキャッスル
また、既存ホテルにあった「天守の間」のような約3000人が収容可能な宴会場も設けられます。旧ホテルは売上高の約6割が宴会関連で占めており、小規模から大規模なものまで11室あり、企業のミーティングや国際会議まで幅広く利用されてきました。特に「天守の間」は中部地方で最大で、中部経済連合会の幹部や愛知県知事らが参加する新年の賀詞交換会の開催など、地元を中心とした政財界の関係者に愛用されてきました。

出展:ホテルナゴヤキャッスル
中部地方では、海外の富裕層らが利用する高級ホテルが少ないとの指摘があり、愛知県と名古屋市は高級ホテルの誘致に力を入れています。所定の条件を満たした高級ホテルの新設・建て替えにかかる経費に対し最大20億円の補助金を出す制度を県市が連携して新設しました。高級ホテルの誘致を前提としたビルを建設する際、市は容積率を緩和する特例も設けています。名古屋都心部では栄地区を中心にホテルの整備計画が相次いでおり、競争が一段と激化しそうです。
計画概要

計画名称 | (仮称)エスパシオ ナゴヤキャッスル |
所在地 | 愛知県名古屋市西区樋の口町301ほか |
交通 | |
階数 | 地上11階、地下2階 2棟 |
高さ | 45m |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造 |
杭・基礎 | |
主用途 | ホテル |
客室数 | 108室 |
敷地面積 | 11,283.92㎡ |
建築面積 | 7,347.31㎡ |
延床面積 | 43,539.64㎡ |
容積対象面積 | |
建築主 | ナゴヤキャッスル |
設計者 | 日建設計 |
施工者 | 竹中工務店 |
着工 | 2021年11月01日(予定) |
竣工 | 2025年03月31日(予定) |
備考 | ホテルナゴヤキャッスルを国内を代表するラグジュアリーホテルに建て替える再開発計画。興和グループの高級ホテルブランド「スパシオ ナゴヤキャッスル」(仮称)になる予定で、客室数は108室(うちスイートルーム30室)、 平均客室面積は65.36㎡となります。また大宴会場は1,780㎡の広さで旧ホテルの「天守の間」の役割を引き継ぐなど、名古屋を代表するラグジュアリーホテルになる予定。 |
所在地:〒451-0034 愛知県名古屋市西区樋の口町3−19
2022年7月の様子

現地の様子です。前回の撮影が2021年8月だったので、約1年月振りの取材です。

開いたゲートから見た内部の様子です。取材時には大規模な掘削工事が行われていました。

北東側から見た様子です。

敷地の西側では護岸改良工事が行われていました。

最後は名古屋城のお堀越しに見た現地の様子です。
2021年8月の様子
現地の様子です。
南東側から見た様子です。既存建物の解体がかなり進んでいます。
仮囲いの外から見た内部の様子です。旧建物の解体が進んでいます。
北東側から見た様子です。
最後はお堀越しに見た現地の様子です。
おまけ
名古屋城天守閣の様子です。
宴会需要はきっとあると思いますが、ここはなんといても交通アクセス。まあ、富裕層であるならば車での移動となり問題ないのかもしれません。ただ名古屋自体観光名所といえるものが乏しくどういう客をターゲットにするのでしょうか。また、同時期にヒルトン系コンラッドホテルや先行するTIADに対抗できますかね。
足回りの良くない立地なのと、なんとなく周りが住宅地でもあるため正直、存在感のない古ぼけた建物に見えますね。名古屋城自体も木造再建がとん挫したまま。ん~狙っているとおりの高級路線で売り出すとはいえ、インパクトがかなり薄いかな。
これ・・壁面が経年劣化してくると昭和に建設されたホテルの様に見えるかも。
古臭いですよね。
学生時代に一度キャッスルホテルに宿泊しましたが、今から数十年も前なので当然古臭い感じはせずとても近代的な雰囲気でしたけどね。
まさか建て替えてそれより古臭くなるとは驚き。
ラブホに見えない様に徹底的に材質を吟味して重厚感を出して欲しいですね。
これすごいね。ラブホみたいで。中国人観光客にはウケるだろうね。
昭和っぽい感じが漂ってて分かりやすい発想だね。文字通りキャッスルホテル。
これはこれでアリかも。。