長野県富士見町の小さな集落に、世界的な建築家・藤森照信氏が手掛ける『藤森旅館(仮)』が2023年夏に開業します。
「藤森旅館(仮)」は、長野県富士見町境の山越典子さんが同県茅野市出身の藤森照信氏に設計を依頼したものです。自然と調和した藤森さんの建築物に魅了された山越さんが、藤森さんの設計で「心と体を休める場所をつくりたい」と考え、2010年に設計を依頼。5回以上手紙を渡し、3年後にようやく返答と設計の承諾を得たそうです。
【出展元】
→皆んなで建てよう!藤森旅館(仮)! 建築家・藤森照信 設計の宿泊施設2023年夏オープン!
→拝み倒し…日本初!藤森照信さん設計の旅館、開業へ 富士見町の田園と山々を望む小高い丘に
藤森氏が手掛けた「ラ コリーナ近江八幡(La Collina)」
建築家・藤森照信氏が手掛ける作品は、おとぎ話の中に出てくるような唯一無二の建物で「藤森建築」と呼ばれ、世界でも注目されています。「自然との調和」を体現し、「見たこともないのに懐かしい」と表現されることで有名です。
「藤森旅館(仮)」は、長野県富士見町境の山越典子さんが同県茅野市出身の藤森照信氏に設計を依頼したものです。自然と調和した藤森さんの建築物に魅了された山越さんが、藤森さんの設計で「心と体を休める場所をつくりたい」と考え、2010年に設計を依頼。5回以上手紙を渡し、3年後にようやく返答と設計の承諾を得たそうです。
建設場所は山越さんの自宅近くの2段になった約4,000㎡の小高い丘で、長細い平屋の旅館を下段に建て、屋根は上段と同じ高さにする計画です。
バルコニーからはのどかな田園風景をはじめ、南アルプスや八ケ岳連峰といった山々の眺望が楽しめます。宿泊は1泊1組限定で5人までとし、ゆったり過ごしてもらう設計。近くに幹回り3m超のしだれ桜があることにちなみ、旅館の屋根に桜の木を13本植える予定です。丘の上段には地元住民や宿泊客の憩いの場、下段には300㎡の水田も設けられます。
工事は2022年9月末に始まり、2023年夏にオープンする見込みです。建物の壁は焼き杉を施し、屋根は銅板で覆われます。10月13日から2カ月間、銅板3700枚の設置費用510万円をクラウドファンディングサイト「モーションギャラリー」で集める計画で、寄付者は金額に応じて、旅館の材料を作るワークショップ(参加型講習会)に招待する予定です。
藤森氏は旅館の設計について「集落の中で異質にならないように心がけ、桜の木を生かした」と説明。山越さんは完成に向け「素材の持つ力を生かした藤森さんの建築で、心から落ち着く場所にしたい」と語りました。藤森氏が宿泊施設の設計を手がけるのは国内では初めて、「泊まれる藤森建築」に注目があつまりそうです。
こういったホッとする建屋j情報もイイですね。