未来が、ここから動き出す――
世界がふたたび大阪に集う日――夢洲からはじまる半年間の未来体験
ついにこの日がやってきました。
2025年4月13日、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げた大阪・関西万博が、夢洲の地で華々しく開幕しました。世界中の国と地域が集い、未来への思いをかたちにするこの祭典は、まさに時代の転換点を象徴する場といえるでしょう。
再び大阪の地に、世界が集結することになるとは――。そのことを思うだけで、今もどこか夢を見ているような、不思議な気持ちになります。1970年の大阪万博から55年。あの太陽の塔に象徴された時代の熱気と希望が、いま新たな形で、よみがえろうとしている――その瞬間に立ち会えることを、心から嬉しく思います。
開催決定から開幕へ―夢洲にたどり着くまでの軌跡

大阪が万博の招致に名乗りを上げたのは2017年。ライバルはフランス・パリを筆頭に、有力な候補地が立候補。「これはアカンかも」と思った方も多かったのではないでしょうか。ハラハラする展開の末、国際コンペで大阪が勝利し、決定の瞬間には大阪が歓喜に包まれました。
しかし、その後の道のりは決して平坦ではありませんでした。初期段階では、会場全体をボロノイ図に基づいた分割で構成するという案が示されていましたが、のちに方向性が大きく転換され、全長約2kmにもおよぶ世界最大の木造建築物「大屋根リング」という前例のない構想が打ち出されました。
一方で、新型コロナの影響による工期の遅れ、建設コストの上昇、初期運営体制への不安、そしてネガティブな報道の連続。「本当に開催できるのか?」という声が聞かれたのも事実です。
それでも、多くの関係者が力を尽くし、「最高の万博をつくる」ことを目指して必死で取り組んできました。そして今、ついにその努力が実を結び、この日を迎えることができたのです。
未来と世界が交差する場所―150超の国と地域が集う夢洲

会場となる夢洲には、150を超える国と地域が出展し、それぞれの文化、技術、価値観を持ち寄っています。大屋根リングの下には、国も人種も宗教も違う者たちが集い、半年間をともに過ごします。「多様でありながら1つ」という言葉が、まさにこの空間の空気感を象徴していると感じます。
来場者は、普段なかなか触れることのない海外の文化や言語、建築、食文化にリアルに出会い、自分の世界を一気に広げることができるでしょう。
斬新な建築デザインや技術、海外の文化に刺激を受けて、将来の進路を見つける子どもたちがいるかもしれません。
最新のロボット技術、脱炭素に向けた都市インフラ、ウェルビーイングを実現する医療や食の提案――。それらが、ネットでは得られない“実体験”として心と体に刻まれる。その体験の密度と衝撃こそが、リアルイベントの真価だと思います。
半世紀の想いをつなぐ、記憶と未来の交差点

そして、開幕の喜びと同時にふと胸をよぎるのは、「このお祭りも、あと半年で終わってしまうのか」という、ささやかな寂しさです。誘致の表明から国際コンペ、建設工事、そして今日に至るまで、幾多の苦難と努力が重ねられてきた時間の重みを、今あらためてかみしめています。
この半年間、大阪・関西万博を訪れたすべての人が、「来てよかった」「楽しかった」「感動した」と少しでも感じてくれたなら。それだけで、この万博は十分に意味のあるものだったと、私は思います。そして子どもたちが、ここで得た経験を糧に未来を切り拓いていくのなら。この場にこめられた想いと努力は、確かに次の世代へと受け継がれていくはずです。

万博は、ただのイベントではありません。世界が交わり、学び合い、違いを超えて未来を変えていくキッカケを作る場所。そして、私たち一人ひとりが“これから”と出会う場所でもあります。
この半年が、誰かの人生を動かすきっかけとなり、その記憶が、未来への力になることを――心から願ってやみません。
思っていた通りTVでも特集組んでますね。
次はGW付近にも特集あるでしょう。
世界の建築物と人々が見られて、食べられて、楽しめて。
もう最高じゃないですか!